【プレビュー】『立て直す』~第18節ファジアーノ岡山VS徳島ヴォルティス~

マッチプレビュー

バイスが不在のCBの代役は? 重要になる徳島の2トップとのマッチアップ

前節・栃木戦で岡山は2カ月ぶりに敗れた。守備陣の致命的なミスから2失点を喫し、試合終盤にはヨルディ・バイスが退場。後方からチームを支えてきた選手たちが精彩を欠くショッキングな13試合ぶりの敗戦だった。

連敗を食い止めたい徳島戦は、リバウンドメンタリティを発揮して立て直したい一戦だ。その中でバイスが出場停止になるため、彼の代役を務める選手には注目が集まる。考えられる選択肢は二つ。一つは左SBの鈴木をCBにスライドさせること。もう一つは濱田を先発で起用することだ。背番号43は水戸時代にCBとして経験を積んでいる中、期待したいのは、昨季もバイスが不在の試合でCBを任された濱田。それまで出場時間が12分だったが、FKから豪快なヘディングシュートを決めて、チームの勝利に大きく貢献した。今季も出場機会は限られているが、チームを俯瞰しながら入念な準備を続けている。鈴木は左SBとして絶対的な地位を築いているため、チームの強みも弱みも冷静に分析してきた濱田が、+αをもたらしてくれるはずだ。

ただ、岡山のCBがマッチアップする徳島の2トップは強烈だ。柿谷は圧倒的な技術とアイディアを持つ。森海渡は裏に抜け出すスピードが豊かで、シュートのパンチ力もある。彼らは第11節から2トップを組むと、5月の6試合で柿谷は3ゴール、森海渡は6ゴールを記録。好調の要因は、J2の水に慣れたことが考えられる。J2でプレーするのは、柿谷は7年ぶりで、森海渡は初めて。これまでの18試合で自分の実力が高いレベルにあるという自信を身に付け、積極的なプレーが結果につながっている。

岡山はバイスが不在の中でも、自信満々な徳島の2トップを抑えることができれば勝機は見えてくる。

コラム

ベンチ外が続くハン・イグォン。今節は背水の陣で挑むラストチャンス

ハン・イグォンにとって、今節はラストチャンスかもしれない。

2年目の今季はキャンプから力強いドリブルでアピールを続けた。しかし、ケガ人の発生によってリーグ戦にFWで出場すると、慣れないタスクも影響して結果を残すことができず。すると、3月にルカオが加入したことで、5選手による4つの外国籍枠の争いが勃発。Jリーグでプレー経験のある背番号99が状態を整えてチームに確かなパワーをもたらすと、第9節以降はイグォンが外国籍枠に漏れる形でベンチから外れた。

試合に絡めない悔しい日々を過ごす中、今節はヨルディ・バイスの出場停止によって外国籍枠が空く。また、次節から佐野と坂本の復帰が濃厚なため、イグォンにとって重要な試合になる。9試合ぶりにピッチに立つことができれば、もう不甲斐ないプレーはできない。助っ人外国人として力を発揮し、持ち味のドリブル突破で違いを作らないといけない。いつもは感情をあまり表に出さないが、背水の陣で挑む今節は全身全霊で戦う姿が見られるだろう。ベンチ外が続く期間に練習場では韓国の国旗を持ったサポーターの姿もあった。再びピッチで暴れ回る背番号9が見たい。

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