【プレビュー】『チーム全員で立ち向かう今季初の連戦』~第9節ファジアーノ岡山VSロアッソ熊本~
マッチプレビュー
チーム全員で立ち向かう今季初の連戦
次の1勝を早く挙げたい。今季初めての連戦となる第9節、岡山はホームに熊本を迎えて5試合ぶりの勝利を目指す。
前節・藤枝戦は狙い通りのCKがさく裂して4試合ぶりに先制することができた。前半終了までは練習で確認していたプレスから敵陣でのプレーを増やし、次々とチャンスを作っていく。しかし、追加点を奪えずに後半を迎えると、自陣に押し込まれた時間を耐えることができずに逆転を許した。リードすることはできたが、またしても土壇場で追い付いて勝点1を獲得することになった。
結果が出ていないのは、いろんな課題を抱えているから。課題を一つずつ克服していきたいが、今週は7日間で2試合を戦う連戦だ。限られた期間で準備して次の試合に向かっていかなければならない。
その中でこれまで出番の少なかった選手たちが次の試合に向けて闘志を燃やしている。8日の練習では前節に途中出場をした選手、メンバー外となった選手で行われた。前節のメンバーから外れた本山はゲーム形式で力強い対人守備を披露し、身体を投げ出してシュートをブロックした。また、居残り練習ではクロスを蹴り込み続けている。右サイドから立て続けに2失点を喫した前節を画面の前から見ることしかできなかった背番号15の持ち味は守備力。今節に出場すれば、いつも以上に集中した対応を発揮して右サイドを死守するはずだ。また、先週から練習に合流しているチアゴ・アウベスは軽快な動きを見せている。ケガで出遅れた中で、勝ち切れないチームを見るのはもどかしいはず。シュート練習では左足を力強く振っていた。
4試合未勝利で迎えた今季初の連戦。チーム全員で勝利への想いを強く持って立ち向かっていく。
コラム
全身全霊で戦う木村太哉がトンネルの出口を灯す
前節・藤枝戦の翌日、練習場には力強く芝生を叩く木村の姿があった。
8日に公開された練習は前節に先発した主力組が軽めの調整で引き上げる中、サブ組がいつも以上に気合いを入れてトレーニングに取り組んでいるように見えた。第6節以降は途中出場からチームに勢いをもたらしている木村もその一人で、ゲーム形式の練習でシュートを外すと、力強く芝生を叩いて悔しさを表した。
気持ちを前面に出してプレーする背番号19は、攻守両面でチームに活力を与えている。攻撃では持ち味のドリブル突破を仕掛けて推進力をもたらす。守備では球際を激しく戦い、全速力で相手とボールを追い掛ける。チームの勝利のために身を粉にしてプレーする姿勢はチームメイトを勇気付け、観客を奮い立たせてきた。
木村が発するエネルギーは勝点0を勝点1に変えているチームに貢献している。しかし、木村は現状に満足していないだろう。試合終盤に3試合連続で惜しいヘディングシュートを放っており、前節も86分にFKを頭で合わせたシュートが枠を越えた。背番号19は激しく芝生を叩いた。
全身全霊で戦う木村が拳を天に突き上げたとき、それは勝ち切れないトンネルからの脱出を意味する。