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システマ東京note

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システマ東京代表北川貴英が執筆するシステマ関連の随筆、ヒントなど。
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#アドラー心理学

noteで学べるシステマ講座 第2回「何を目指してシステマをやるのか」

noteで学べるシステマ講座 第2回「何を目指してシステマをやるのか」

システマには、段位や大会がありません。

段位があれば昇段が目標になるでしょう。大会なら優勝が目標になります。

試合がないという合気道だって昇段や演武会があります。それを目指して稽古に励む人もいるでしょう。

念願かなって手にする黒帯、努力の結晶としての金メダル。それらはかけがえのない思い出として刻まれ、大きな自信となるものです。私自身、試合や段位のある格闘技や武道の経験者なので、それらの大きな

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noteで学べるシステマ講座 第7回「やっぱりリラックスできない理由」

noteで学べるシステマ講座 第7回「やっぱりリラックスできない理由」

あなたはリラックスできません。

私もリラックスできません。

永遠にリラックスできません。

これは呪縛ではありません。むしろ気をらくにしてもらいたいのです。

前回は「リラックスする」という命令を脳は出すことができない、という方向から説明しました。

でもどんな手を使ってでも、やっぱりリラックスすることはできません。なぜこんなに「リラックスできない」ということを繰り返し言うのか。

それは「リ

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noteで学べるシステマ講座 第9回「失敗の活用ができれば恐れずに済む」

noteで学べるシステマ講座 第9回「失敗の活用ができれば恐れずに済む」

システマのトレーニングでは「回復」がとても大切な意味を持ちます。

プッシュアップなどのフィジカルトレーニング、プッシュ&ムーブやグラウンドファイトなどマーシャルアーツのワーク。

それらによって、負荷をかけたら、その後に必ず「回復」をする。

「回復」の練習はシステマ独特かも知れません。

体は強く緊張したあとに、その反動で深くリラックスするようにできています。その深いリラックス状態に至るまでじ

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noteで学べるシステマ講座 第15回「システマのソロトレーニング」

noteで学べるシステマ講座 第15回「システマのソロトレーニング」

よく訊かれる質問No.1システマのクラスやワークショップでもっとも頻度の高い質問。

「何か一人でやれる練習はありますか?」

実際に尋ねなくても、気にしたことがある方は多いでしょう。ましてや今は緊急事態宣言の真っ最中。自粛要請期間も含めたら、もう2ヶ月近く普通に練習が出来ない日々が続いています。

グループレッスンでの練習は楽しいですし、上達には不可欠です。今回のような騒動だけでなく、そもそも仕

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zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編2「呼吸と動作のシンクロ」全5回

zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編2「呼吸と動作のシンクロ」全5回

zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編1「呼吸を見つける」全3回
zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編3「呼吸の強化-バースト・ブリージング&ブレスホールド」全5回
zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編4「呼吸のネクストレベル-ライト・ブリージング&第2の呼吸」全4回

zoom動画の構成動画は各回とも次の3パート構成です。それぞれ約20分、計1時間ほどです。

Part1 全身の

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zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編1「呼吸を見つける」全3回

zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編1「呼吸を見つける」全3回

zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編2「呼吸と動作のシンクロ」全5回
zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編3「呼吸の強化-バースト・ブリージング&ブレスホールド」全5回
zoomで学ぶシステマ講座〜ブリージング編4「呼吸のネクストレベル-ライト・ブリージング&第2の呼吸」全4回

システマ東京zoomクラスの動画と解説。
システマ式呼吸法を初歩の初歩から説明します。システマ東京では「な

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システマ東京20200321「もたれかかりワーク」

北川フルレンジクラス。

もたれかかることで、バランスを理解するワーク。

一方がもう一方にコンタクトを試みる時、「よりかかりに行く」という関係性が生まれる。

それを明らかな形から徐々にライトな感じに。

そして軽いコンタクトから、ノンコンタクトへと。

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システマは逆さま

システマは逆さま

システマでは一般的なことが通用しない。

むしろ逆になる。

力感はいらない。何もない感覚。

ストレスは役に立つ。

マーシャルアーツはヒーリング。

能動的でなく受動的。

根本的なところからひっくり返さないといけない。

すると根本的に全否定するプロセスが必要になる。

そこにお付き合いいただける人こそが、頼もしいね。

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システマ東京赤坂クラス20200318北川ベーシック「ナイフと恐怖心と歩法」

本日は北川ベーシック。

3月後半はベーシックカリキュラム最後の「ナイフワーク」がテーマ。

本日は恐怖心とその反応をテーマに。

スイングしてくるナイフをすり抜ける。

同じワークを同じようにこなすのでも、ファンダメンタルな視点とテクニカルな視点ではまる中身が変わってくる。

その両方、さらにそのほかの視点も確保できるのがベスト。

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システマ東京20200317「クロージング・アズ・ア・ウェポン(衣服の武器化)」

クロージングアズアウェポン(以下CAW)以前、トロント本部でヴラディミアに学んだ内容。着衣を武器としてどのように使うか。着衣を前提としたエスケープ法と、着衣を武器兼防具として使う方法。

これらはテクニックを覚えるというより、考え方の基本を知って自分なりに応用発展させていく。

着衣の使い方は主に次の3つ。

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2020年3月16日赤坂クラス「末端ワーク 踏ん張らない利点」

2020年3月16日のシステマ東京赤坂クラス。北川セルフディフェンスクラス。

最初はナイフワークをやろうと思ったのだけど、途中で予定を変更。

やろうとしていたワークは足さばきなのだけど、それには足腰の踏ん張りを抜く必要があると感じたため。

ただ「足腰を踏ん張ってはいけない」というだけではいけない。そこに必然性があり、「ああ、踏ん張らないほうが楽に動けるんだな」と本人が納得するように導かないと

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極私的舞踏の身体論

極私的舞踏の身体論

武術の体の使い方をあれこれやってると、どうしてもダンスとの接点が出てくる。

そうして触れるダンスの考え方やメソッドにはずいぶん影響を受けている。もしかしたら武術そのものよりも、深い洞察を得ているかも知れない。

個人的にはあらゆる表現は、他者を表現するものだと思っている。

自己表現は必要ない。

自己だとか本当の自分自身だとかそんなのさらけ出されたところで、おもしろくもなんともない。そういうの

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システマ普及のノウハウ「カルチャースクールとの提携」

システマ普及のノウハウ「カルチャースクールとの提携」

新しい地域でシステマを広めようとする場合。

有効なのがカルチャースクールでクラスを開講することです。

カルチャースクールはだいたい、大手新聞社のグループ会社だったりショッピングモールに入っていたりと、何かと大手資本が絡んでいます。そこでクラスをやると、大手資本が後ろにつくことになるので、信頼性が増すのです。これはシステマという得体の知れないものを広める時に、とても強力に働きます。

「なんだか

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愛しき緊張を貶める

愛しき緊張を貶める

以前、「愛しき緊張」という記事を書いた。

緊張の源は様々だ。とかく悪者にされがちな「テンション」だけど、人なら誰もが持ち合わせるもの。それがそこにあることを認めることから始めないといけない。

武道なら前に習った流儀や先生のクセなどがそれにあたる。そこに愛着があるほど、捨てにくい。リラックスとは緊張の放棄を意味する。もしその緊張が思い入れがあるものであれば放棄は難しい。だからそこは個人の判断に委

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