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#児童書

「思い込み」の力ってすごい/オズの魔法使い

「思い込み」の力ってすごい/オズの魔法使い

『オズの魔法使い』(ライマン・フランク・ボーム:新潮文庫)は、1900年、100年以上前に生まれた物語だ。

そう思うとかなり昔の作品のような気もするけど、そういう意味での古臭さは全くない。

ただ、なんとなく知った気でいたこの物語だけど、ドロシーたちの願いを叶えてもらうまでこんなに時間がかかっていたのか…というのが、読み終わったあとに抱いた感想かもしれない。

【あらすじ】ある日突然、大きな

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人が大きく変わってゆく姿をこんなにもそばで見ることができる/秘密の花園

人が大きく変わってゆく姿をこんなにもそばで見ることができる/秘密の花園

最初の庭園もの(?)が『トムは真夜中の庭で』だったからか、今日読んだ『秘密の花園』(バーネット:西村書店)も、てっきり魔法がかった物語なんだとばかり思っていました。

この物語では特に終盤、「魔法」という言葉が連呼されるけど、魔法だなんていう、ある種、他人任せなものではなく、自分で気持ちを強くもって努力をすれば、これだけ変わることができるのだと教えてくれる成長の軌跡の物語でした。

【あらすじ】

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誰だっていつでも子どもに戻れる/トムは真夜中の庭で

誰だっていつでも子どもに戻れる/トムは真夜中の庭で

『トムは真夜中の庭で』(フィリパ・ピアス:岩波少年文庫)を読んだ。

初めて手に取ったとき、ずっとずっと昔の物語なんだろうと勝手に思っていたけど、日本で初版が出たのは1975年。わたしが生まれるたったの25年前のことだった。

秘密がある庭ってすごくすごく魅力的。

自分だけの庭で、自分だけの秘密基地を作って、自分だけの友達ができて。

これは「時」をテーマにした、とてもきれいなファンタジー。

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【インタビュー】「通学路に一軒の本屋」が理想ー親子絵本専門店NanuKさんが作るローカルなシェア本屋への出発ー

【インタビュー】「通学路に一軒の本屋」が理想ー親子絵本専門店NanuKさんが作るローカルなシェア本屋への出発ー

あなたは13歳になったとき何をしていましたか?

どんなふうに生きて、自分はどんな存在だと思っていましたか?

13歳になったとき「魔女の宅急便」の主人公キキは生まれ育った場所を離れて、自分だけの力で生きていくために新しく住む場所を探し始めました。

それが魔女として生きる掟だからです。

13歳だったときのわたしはこれを読んだら「楽しそう!」ときっとわくわくしていたと思います。

いま、27歳の

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