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#246 ”求められる主体性”は矛盾しているのか

さて、今日のテーマは「求められる主体性は矛盾しているのか」です。

現場の若手の指導方法で「主体性を育てる!」みたいな論調があります。

気持ちは分かりますし、それは僕自身もどのようにすれば良いか悩むこともあります。

ただ、「主体性」という言葉は「自ずと自分から動く」ということだと思うんです。

では、「他者から求められる主体性ってなんなの?」という疑問も湧いてくるわけです。

結論は見えませんが、このことについて少し考えてみたいと思います。

今日は答えは見えないと思いますが、読んでくださった方の考えるきっかけにはなると思います。


自己紹介とお知らせ

僕は、某リハビリテーション病院で働く作業療法士兼、中堅管理職です。

対象者の悩みや課題はもちろんですが、スタッフのストレスやチーム運営などについても、中堅管理職として向き合っています。 

このアカウントでは作業療法士で中堅管理職の立場で、「周囲の人達と接する中で感じたこと」について、生活・人生・幸福という視点で紐解いていきます。

このnoteは毎日更新しています。

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それでは本題に入っていきましょう。

主体性とは何か


そういえば、以前も主体性について書いた記事がありましたのでよかったら。

こちらの記事では、チームとして主体性とはどのような意味があるかについて書いています。

ここでも述べていたように、主体性とは「当事者意識を持って課題に取り組めるか」ということだと思っています。

この当事者意識がポイントになってくると思うんですね。

主体性があるということは仕事の課題に対して、どのように問題解決していくか自分自身で考えることができるということです。

大事なことはその考え方が正解とか間違いとかの概念とはまた別のものだということです。

問題に対して自分で考えることは、自分自身にとってすでに主体的です。

だって、それは当事者意識があるということなので。

それならば、物事の問題に対して考えることさえしてない人っているんでしょうか?

一定数は存在するかもしれませんが、生きていれば、何かしらの当事者意識は持っていると思います。

明日、何食べよう
この服欲しいけどお金足りないな
仕事の書類が終わらない
子供の進学はどうしたら

これらは全て当事者意識があると言えると思います。

問題となるのは、その矛先が共有できるかどうかだと思います。


求められる主体性って何?


つまり主体的であるということは「当事者意識を共有できるか」という部分に到達するんじゃないかと。

特に「求められる主体性」に関してはこの側面は強くなります。

でも、相手が不意に思った「これって問題かも」という主体的な考え方を、外側から見て把握することはかなり難しいです。

なので、同僚などがそれを把握する基準は「行動するか」で判断されます。

これが俗に言う「行動力」です。

行動力がある人は、「主体的だ」と認識されやすいですよね。

これは行動することでその人が考えていることが表現されているからだと思います。

つまり他者から見て、その人の考えや当事者意識がどこに向いているかが分かりやすいからだと思います。

行動せずに考えているだけだと、「あいつは何考えてるかわからん」と捉えられる可能性があります。

その考えていることに大きな価値があったとしてもです。

そのように考えていくと「他者から求められる主体性」というのは、「考えていることを表現して共有できること」だと言えるかもしれません。

ここまで来ると、果たしてそれが「主体性なのか?」という疑問が湧いてきます。

本来は、自分なりに当事者意識を持てる課題に対して考えていることが主体性であるはずです。

でも、会社やチームなどで求められる主体性って、たぶん「その考えていることを表現すること」だと思うんです。

だから、「主体性がないな」なんて言葉をかけられたら、「自分は何も考えがないからな」と落ち込んだりする必要はないんです。

その言葉を通訳するなら「自分の考えを表現しなさい」と言われているということです。

それなら、あなたの思っている考えを中心に行動したり発言したりをしていけば良いということになりますね。

ただ、その考え方が受け入れられるかはまた別の問題です。

「求められる主体性」と「本来の主体性」とは別物かもしれませんね。


今日は以上になります。

頑張るあなたを応援しています。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
読んでいただいた方のヒントになれば幸いです。

よろしかったら、スキ❤️&フォローをよろしくお願いします。
ではまた


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