梅原 達彦

株式会社パソナ→御堂筋税理士法人。 HR戦略室マネージャー兼人事コンサル。 日頃、ふと…

梅原 達彦

株式会社パソナ→御堂筋税理士法人。 HR戦略室マネージャー兼人事コンサル。 日頃、ふと思ったこと、少し考えたいテーマについて、つらつらと書いています。 明日をもっと楽しい1日に。 明日もこの皆と、頑張ろうって思える日に。 そんなことを思って、インプット×アウトプットしています。

最近の記事

個性と秩序の相互作用で組織を強くする

「個性」とは何か。 組織の中で個性を発揮する、ということはどういうことか。 一定数、需要があった時代は、その問題を解決するためのサービスやモノ、手法に価値があった。 しかし、ある程度満たされ、問題の解決手法はネットで簡単に取れる時代になった。 chatGPTに聞けば、大概返してくれる。 そんな今の時代は、ユニークな問題を発見し、発想・創造によってユニークな解決策で支援することが求められる。 最大限個性=個々の魅力を最大化させることで、”ユニークな問題”を発見し、 かつ

    • 重要性を理解していても解決できない、組織のコミュニケーション問題。

      組織の問題を突き詰めるところ、どこにいきつくか。 デジタルに診断をするとみえてくるのは、「評価指標が実態と合っていない」とか「理念が浸透していない」とか、色々な声があがってくる。 ヒアリングしていると、よく出るのは「コミュニケーション不足」による悩みや問題。 問題視するってことは大切だって思っているからこそ。 理想の状態を聞いても、「しっかりとコミュニケーションが取れ、目的が共有され、相談もしやすい環境」という声が聞こえてくる。 みんな声を揃えて、 ”コミュニケーシ

      • 面接の在り方を問う

        面接官として、日々応募者と会って話をして感じる。 「このたった1時間で、この人をどこまで理解できるかな。自分たちの事をどれだけ伝えられるかな。そして、この人はどれだけ自分の人生を話せるかな」ということ。 面接は、極めてフラットな場である必要があると思う。 本来コミュニケーションというのは非常に複雑なもの。 同じ言葉でもAさんが使っている言葉と、 Bさんが使っている言葉、 同じ言葉でも、その言葉をチョイスしている背景が違ってたりもする。 生きてきた歩みが違うのだから、1

        • 技術の進化が生んだ副作用

          僕は今、人事採用を兼務しながら、人事コンサルとしていろんな企業様とご縁を頂き、プロジェクトに参画させて頂いてる。 日々様々な課題に触れるが、採用に困っていない企業はない。 その悩みに対しては、立場上人事でもあるので、共感できる点が多い。 元々人材紹介会社出身だった僕が、今、人事だからこそ感じた新しい感覚もあった。 人材紹介会社という仕事の価値を強く感じているし、プライドと誇り、大義名分を持って向き合ってたつもりでいる。 でも、立場が変わって紹介を依頼する人事となって

        個性と秩序の相互作用で組織を強くする

          リスキリング政策からみる変化の本質

          経済産業省の目玉事業 「リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業」 「構造的賃上げの実現に必須」として、総合経済対策に盛り込んだ。 それをもってキャリアを開発し、在職先企業における賃金上昇や、より高い待遇が見込まれる職種への転職に繋げていくことが狙いであること自体はわかるが、本質はそこでは無い気がする。 そもそも、枠組みとして「リスキリングプログラム」を用意しても、そのインプットをアウトプットできる事業を描いている必要がある。 人は9割をOJTから学ぶ。 やってみて

          リスキリング政策からみる変化の本質

          エンゲージメントすべきは中間管理職

          エンゲージメントの向上にあたり、1on1の導入など、いろいろな施策が講じられる。 でも、 「社長は部長陣と1on1してますか?」 と聞くと、中小企業の場合は実施していないという回答がほとんど。 文鎮型組織で、オーナーの独演会でリードしてきた企業には、特にこのケースがあてはまってくる。 エンゲージメントの向上を掲げて上司には1on1を命じるが、 最もエンゲージメントさせていかなければならないのは、中間管理職だと思う。 ただでさえマネジメント以外に、プレイングで売り上

          エンゲージメントすべきは中間管理職

          組織を強くするのは採用と育成にある

          理念やパーパスを組織の理想=100点とするならば、今の現状は何点か。 このうち既に取れている点数は、うちの強みによって顧客満足、社員満足を得ているものとし、SWOTでいうSに該当する。 そして、100点満点に足りていないマイナス部分。 これは伸び代なので、WでもあるがOにもなり得る。 さて、このSWOT分析では、自社を4つの視点から分析する訳であるが、Sについては様々な表現が出る。 ・うちはトータルソリューションを提供しているので、総合力が高い ・うちは設計における

          組織を強くするのは採用と育成にある

          ラインマネージャーが持つ評価責任&育成責任とその範囲

          ラインマネージャーにどれだけの評価と育成に関する裁量を持たせるか。 これに対する考え方は、各社様々だけれども、パフォーマンスマネジメントが低下しているのは明らか。 それもそのはず。 働き方改革やジェネレーションギャップ、パワハラ等の規制や論調… 採用難による離職の影響度… 明らかに、対社員、対部下メンバーとのコミュニケーションは複雑になっている。 その上で、心理的安全性やサーバントリーダーシップなど、マネージャーの必須スキルとして重要視される。 その手法やテクニ

          ラインマネージャーが持つ評価責任&育成責任とその範囲

          コーチングや心理的安全性より、組織の本質的な在り方を考えよう

          今日はいつもの採用とはまた変わって、マネジメントに関する話。 採用の在り方が、今後の日本の在り方に大きく影響を及ぼすことについて、未熟ながら前回感じたことを書き記した。 人的資本というけれど、それならば日本のこの採用に対するスタンスはもっと問うべきだと思う。 この記事にも書いたけど、フィードバックをもっとカルチャーとして根付かせて、人が育つ組織、文化を作る必要がある。 しかしながら、昨今においてはこのマネジメントは弱まっており、パフォーマンスを発揮させるためのパフォー

          コーチングや心理的安全性より、組織の本質的な在り方を考えよう

          面接の本質。大人が生み出してきた価値観と向き合う。

          言葉は人によって、使ってる意味、解釈の仕方が異なる。 ある就職活動中の学生と面談をした際の話。 少し長いけど、この出来事を、忘れてはならない 自分への戒めとして、綴ってみました。 面談を受けに来たその学生は、就職活動の中である会社の面接を受け、「大変な仕事だ」と、感じた印象をコメントした。 うちの仕事は、聞いてみてどう思ったかを聞くと、同じく「大変な仕事と思う」と答えた。 ちなみに、就職活動を始めたのは4回生の3月から。 2次面接でお見送りが続いているとのこと。 冒頭

          面接の本質。大人が生み出してきた価値観と向き合う。

          評価のブレに価値を見出す。組織のあり方を考える。

          「そういう感情みたいなものを排除したい。不公平を生みたくないから。平等に評価する。そこ人間の感情は不要だ。」 ある社長のコメントだった。 評価にブレが出る。 これはどこにでもあるコト。 管理職とて人間だし、評価する際に想いが出ることだってある。 そもそも目標設定時点で理念や計画にズレがあることも多々あるのだけれども、それはまた別のお話で。 今日は、人が評価することによって生じる“ズレ”を、どう考えるか、という話。 会社の在り方、スタイルに良し悪しはない。 正解も不正解

          評価のブレに価値を見出す。組織のあり方を考える。

          売り手市場がもたらす、採用or転職のスタンスのズレ

          前も採用の話だったのだが、今回も採用の話。 売り手市場だからこそ採用は難しく、ハードルも下がる。 とにかく受けてみる。 応募してみて判断する。 倍率が高まるとともに方向転換を求められる採用スペックと採用のスタンス。 大事だけど、採用という目的の本質を見誤ってはならない。 Candidate Experienceの充実化は転職者の熱をもって成立する。 労働者不足が問題視される昨今において、人材の確保は経営課題。 だから、採用する側もいろんな思考を重ねて、母集団を形成し、ア

          売り手市場がもたらす、採用or転職のスタンスのズレ

          コミュニケーションが組織を創る。言葉を繋ぎ、歴史を刻む。

          最近ふと思ったことがあったので、整理の意味も込めて書いてみる。 テーマは、エンゲージメントの高い組織とそうでない組織の差は、何がそうさせるのか、という話。 組織が組織として成り立つ要素は3つある。 ① 共通の目的 ② 協働の意欲 ③ コミュニケーション この3つによって、組織を構成する。 しかしながら詰まるところ、組織の細胞は人であり、最小単位で言えば、組織は人と人との関係性で成り立つ。 チェスター・バーナードの提唱する組織の3要素を僕なりに解釈すると、こうだ。 ① 共通

          コミュニケーションが組織を創る。言葉を繋ぎ、歴史を刻む。

          採用と転職の活動を、もっとクリアに。対等に。

          前回、採用は何をもって成功と呼ぶのかを書いた。 今回も採用について感じたことを書こうと思う。 今は人事コンサルをメインとする一方で、自社の採用も担っているが、 僕は元々人材紹介会社出身だから、採用支援と転職支援どちらも経験している。 採用する側の視点と気持ち。 転職する側の視点と気持ち。 人を紹介する側の視点と気持ち。 採用というアクションにおいては、全ての工程とシーンをみてきた。 そのなかで僕が1番大切だと思ってるのは、採用する側と転職する側それぞれが持つ情報の乖離

          採用と転職の活動を、もっとクリアに。対等に。

          採用の成功とは何か。何をもって判断するのか。

          面接って本当に難しい。 その人のキャリアを見て思う。 別に、その人のキャリアに良いも悪いもない。 うちで採用するということは、つまりその方に投資をする事であり、その人からすると、うちに対して大事な時間を投資する。 それによって、ノウハウやサービスといった価値が生まれていく。 その、判断を、なにをもってするのかが本当に難しい。 人の物差しってどこまで正しいのか。 面接は、その人の人生を左右するシーンであるし、会社にとっても同じ。 実はものすごい化学反応で、影響をもたらす

          採用の成功とは何か。何をもって判断するのか。

          人的資本経営!シニアの活用…?

          人的資本経営の元年となった昨年。 いよいよ、上場約4,000社から、ヒトに関する決算書が公開される。 そんななかで、今日ミーティングの中で出てきた言葉。 シニアの活用という言葉。 なんか引っ掛かる。 これに少し違和感がある。 僕が普段かかわる中小企業にいたっては、人手不足でそれどころじゃなく、むしろ65歳を超えても現役で活躍している方がたくさんいる。 人員不足、採用課題に対するシニアの活用だ。 大手企業においてはどうだろう。 昨今ではオープンポジションによるジョブチェ

          人的資本経営!シニアの活用…?