見出し画像

重要性を理解していても解決できない、組織のコミュニケーション問題。

組織の問題を突き詰めるところ、どこにいきつくか。



デジタルに診断をするとみえてくるのは、「評価指標が実態と合っていない」とか「理念が浸透していない」とか、色々な声があがってくる。



ヒアリングしていると、よく出るのは「コミュニケーション不足」による悩みや問題。


問題視するってことは大切だって思っているからこそ。


理想の状態を聞いても、「しっかりとコミュニケーションが取れ、目的が共有され、相談もしやすい環境」という声が聞こえてくる。



みんな声を揃えて、
”コミュニケーションが大切だよね”
と言う一方で、不思議と取れないのがコミュニケーション。


頭ではわかってる。
けど、実際にできない。



これが実に興味深い。


組織の問題は突き詰めるところ、この、
「人と人の間」
にある。


なぜこのような現象が起こるのか。



個人的には、コミュニケーションを活性化させる鍵は、目的の共有、共通化にあると思う。


自分とその人との間で、目的やゴールを同じ目線、温度感で共有・共通化させられるかどうか、



例えば、バスに乗っているとする。


行きたい先が皆バラバラだと、衝突する。



しかし、そこに乗っている乗客皆、目的地が同じであれば問題はない。


むしろ、目的地が同じで、しかしその目的地がすごく遠い、或いは行き方が複雑な場合、
いかにして目的地に辿り着くかをディスカッションし、安全に、着実に、最短で行ける方法を導き出すだろう。


これが、コミュニケーションが生まれる理由。



つまり、目的が共有・共通化されていれば、それを念頭にコミュニケーションは生まれる。




人には、もともと3つの欲求がある。
・ 有能感(Competence)
自分の能力とその証明に対する欲求。自分の能力を発揮したいとする欲求。
・ 関係性(Relatedness)
周囲との関係に対する欲求。他者と繋がりたい、繋がっていると感じたい欲求。
・ 自律性(Autonomy)
自己の行動を自分自身で決めることに対する欲求。


これは、「自己決定理論」と呼ばれ、内発的動機付けの概念を発展させて人間の行動メカニズムを解明した研究。
提唱者は、アメリカの心理学者、エドワード・L・デシ。


この自己決定理論からすると、
「その人が嫌だからコミュニケーションを取りたくない」
よりも、
「コミュニケーションを取ることが大事なのは分かってるし、皆とうまくやりたい」
というのが大前提、そこにはある。


しかしながら、人と人の間に問題があり、そうスムーズにはいかない。


そこにも理由がある。


過去からのワダカマリ。

言っても変わらないことからの諦め。


これを、制度の問題だの役割の明確化だのって言っても変わらず、
本日はもっと人間らしい、人間くさいもの。、


問題は、「人と人との間」にある。



その間を埋め合う共通項を見つけ、共鳴し合えるかどうか。


バスの乗る乗客が、行きたいと思う先を共有しあい、共通化できるかどうか。


難しい場合は、降りてもらうしかない。



採用が難しく、転職が当たり前の時代となった。


人件費の高騰による経営悪化も増えた。


人1人採用する重みは変わった。


だからこそ、もっと本質的な「人と人の対話」にフォーカスしていく必要がある。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?