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ラインマネージャーが持つ評価責任&育成責任とその範囲

ラインマネージャーにどれだけの評価と育成に関する裁量を持たせるか。


これに対する考え方は、各社様々だけれども、パフォーマンスマネジメントが低下しているのは明らか。


それもそのはず。


働き方改革やジェネレーションギャップ、パワハラ等の規制や論調…

採用難による離職の影響度…


明らかに、対社員、対部下メンバーとのコミュニケーションは複雑になっている。

その上で、心理的安全性やサーバントリーダーシップなど、マネージャーの必須スキルとして重要視される。

その手法やテクニカルの話も必要だし、ダイバーシティがより進むこの世の中、人手不足でそこを避けられない今後に対して、多様なスキルを磨いていくことはさらに重要になってくると思う。


だからこそ。


だからこそ、僕はラインマネージャーの権限をもっと強めるべきだと思ってる。


ある会社の話。


アシスタントマネージャーが部下育成に励んでいる中で、エンゲージメントは勿論、仕事に対する姿勢も目に余るところがあった。

心理的安全性も意識しながら、アドラー的な視点で部下の成長に期待を寄せながら、心を鬼にして指摘をした。


それを何度か重ねたが改善はみられず、ついに伝えた。


「期待と想いを込めて、議論して目標を決めたけど、やはり改善はみられず、期待値には残念ながら達していない。
表情をみていても辛そうで、やらされ感が強い。
ここからは同僚として聞いて欲しいんだけども、もう少し自身の仕事に向き合うのはどうだろう?
もしかすると、今この仕事は、君にとってベストな内容、ベストな環境ではないのかもしれない。
そうなると、大切な人生において投下している時間が勿体無い。
もう少し情報に触れてみるのはどうだろう。
転職活動をして、第三者的に自分を見つめてみることで気づきもあるし、それが最善のご縁になるかもしれない。」


皆さんは、この意見に対してどう思われるでしょうか?


結果的に、その社員は退職をした。

このアシスタントマネージャーの相談内容は、
「これは自分が言うべきではなかったのかもしれない。戦力外通告と言われても、無理はない。」
ということだった。


見解は様々だと思うけど、僕は正しいと思った。


人数の規模的に、スパンオブコントロールの観点から、リーダーが担う権限レベルは変わるとは思う。

でも、僕はアシスタントマネージャーならば、「人の成長を支援する」というミッションを担うならば、僕は組織としての期待値に合わない社員に対し、イエローカードを出すことは大切なことだと思う。


そのカード、選択肢を持っているからこそ部下の人生に向き合う責任が発生する。
そして、カードと選択肢を持たせることがアシスタントマネージャーとマネージャー間においても「部下の成長」に共通認識と組織のDNAが注ぎ込まれると思っている。

それが、評価することと育成することの責任。

ただ、これはマネージャーとアシスタントマネージャー間のタイムリーなコミュニケーションがあってのことであり、
そのコミュニケーションにおいて、「理念の実現において求める価値基準」が明確にされていることが大切。


1on1も、残念ながら部長ー社長間はやっていない、という話も多々ある。


それでは、組織の状況や社員の声は、現場の実態は把握できない。


共通の目的と協働の意欲、そしてコミュニケーションを成立させる中で、
この育成責任というものも、しっかりとコミュニケーションをとっていく必要があると感じる。

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