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「デジタルノマド」が組織にもたらすもの

column vol.985

昨日はインバウンド復活についてお話ししましたが、物価高&円安ではあるものの、今年は私の周りでも多くの人が海外旅行に行くと聞いています。

そうなると気になるのが「デジタルノマド」の動きです。

デジタルノマドとは、ITを活用して仕事をしながら旅をするというライフスタイル。

海外でのワーケーションも増えてくるのではないかと感じています。

そんな中、ポルトガルスペインギリシャなど、ヨーロッパではデジタルノマドの取り込みを果たすべく、「ノマドビザ」の提供が進んでいます。

〈Fores JAPAN / 2023年3月26日〉

欧州でオススメの「ワーケーション」先とは?

これにより滞在しやすくなるわけですが、ではでは一体どこがワーケーション先として最適なのでしょうか?

そこで参考にしたいのが、旅行用品ブランドのカール・フリードリクが実施した「ブレジャー(出張休暇)」にふさわしいヨーロッパの都市ランキング

同社はエアビーアンドビートリップアドバイザーなどのデータを用いて、各都市のコワーキングスペースの評価や高級宿泊施設の充実度、楽しめるアクティビティーの種類、WiFiの平均的な質、治安を分析。

オススメはこちらです。

最高の「ブレジャー」を楽しむならリスボン
安定したWiFiが必要ならコペンハーゲン
快適なコワーキングスペースを探すならバルセロナ
贅沢な宿泊や食事を望むならローマ

ちなみに、ローマ料理部門で第1位を獲得。市内には1万1306軒のレストランがあり、その99%が四つ星以上の評価を受けています。

最もブレジャーに最適なのが「リスボン」

細かい解説はフォーブスジャパンの記事にお任せすることにして、仕事と娯楽を両立できる都市として第1位に輝いたのは「リスボン」でした。

市内のレストランの90%以上が四つ星以上の評価を得ており、魚の煮込み「カルディラーダ」や米を使った魚介のリゾット「アロスデマリスコ」を試してみたいグルメな旅行者に最適とのこと。

また、53ヵ所のコワーキングスペースがあり、いずれもランキングで高評価を得ているため、ホテルの部屋以外でも仕事をすることができそうです。

加えて、市内のスパや健康センターの60%近くが四つ星に格付けされており、「仕事後の余暇の過ごし方に困ることもない」などの理由で首位に選ばれています。

実は私も今、最も行きたいヨーロッパの国がポルトガルです。

(ワーケーションで行くかどうかは別として…)

以前、【「住みたい国」の話】でも触れましたが、同国は物価、治安、人柄、気候、食文化など多くの面で魅力的

特に私は食べることが好きなので、海の幸に恵まれ、食文化も日本に近いというところに大いに惹かれております😊

ダークホースは「ジョージア」

そして別の記事になるのですが、興味深いと感じたのが「ジョージア」です。

ジョージアは南コーカサスにある共和制国家。

2015年までは「グルジア」という名前でしたので、そちらの方が馴染みがあるかもしれませんね。

北はロシア、南東はアゼルバイジャン、南はアルメニアトルコと接し、西は黒海に面する位置にあります。

ジョージア政府観光局

…場所的に今行くことが最適かどうかはあるのですが…、ワイン好きの方は身近に感じるかもしれません。

最近、ジョージアでノマドワークを楽しんでいるウェブマーケター・ウェブコンサルタントのKURUMAさんの記事を読んで心惹かれました。

〈日経ビジネス / 2023年4月14日〉

KURUMAさんはジョージアをこのように評しています。

ジョージアは物価の安さ治安の良さだけでなく、1年未満の滞在であれば、観光、留学、就労、活動内容を問わず、ビザの取得が免除されるという特徴があるからだと思います。

世界中のデジタルノマドの間では、海外移住に向いている国の1つとしても注目されているとのこと。

私はグルジア料理は好きですし、ジョージアのワインも飲むので、調べていくうちに、非常に興味が湧いてきました。

いつか行きたい国リストに入れておきたいと思います。

「ワーケーション」のメリット

とはいえ、ワーケーションをしたくても、会社が自由な働き方を許容していないという方もいらっしゃるでしょう。

そうした方にオススメな記事がライフハッカー【自由な時間に働ける「ノンリニア・ワーク」。上司に認めてもらうには?】という記事です。

〈lifehacker / 2023年3月23日〉

ノンリニア・ワークとは、上司の期待に応えながら、自分に一番適したタイミングで働くスタイルのこと。

当社でも22時〜5時以外は、クライアントとチームメンバーとの兼ね合いを取ってくれれば、いつ、どこで仕事をしていても良しとしています。

実は2019年から導入しており、この働き方が定着していたことで、コロナによる混乱がほとんどありませんでした。

ライフハッカーの記事では、ノンリニア・ワークのメリットをこのように語っています。

上司が重視するのは成果です。この働き方を上手く機能させるためには、これが恐らく何よりも重要な点でしょう。
そうすれば、部下は自由を手に入れ、自主性を通してそれを行使できます。いつ仕事するのかを自分で決められるようになります。社員のモチベーションのコアを構成する要素の1つが自主性であることを考えると、作業効率がアップするのは当然でしょう。

ポイントは「信頼」と「成果」

当社では一人一人のノルマは課していないのですが、年度末に利益が出たら、「決算賞与」という形で最大限社員に分配します。

そして、当然一年間の活躍次の年度の収支計画に併せて給料が決まるので、成果を出した分だけ自分に跳ね返ってきます

つまり、全員が経営者意識を持っている(…多分…汗)。

ですから、仮に売上が期の途中に悪くても、皆が自分に合ったやり方で利益を出すために工夫し始めます。

副社長の私は、後は期待して信用するだけです。

ここでリーダーに求められるのは、社員を疑わないこと。

疑ってしまうと成果は出なくなってしまいます…

それは、心理学のピグマリオン効果で実証されています。

ある実験で、「成績の優秀な生徒達を集めたクラス」「成績の悪い生徒達を集めたクラス」をつくり、それぞれのクラスの担任に逆のことを言って授業をしてもらいます。

「成績の優秀なクラス」「成績が悪い」と担任に伝える
「成績の悪いクラス」「成績が良い」と担任に伝える

この結果、どうなったと思いますか…?

「もともと成績の良かった生徒達のクラス」の成績は下がり、「もともと成績の悪かった生徒達のクラス」の成績は上がりました。

このことから、期待と成果の相関関係について

人は期待された通りの成果を出す傾向がある

と結論づけられたのです。

…ですから…、もしも社員が自分の期待通りの活躍をしてくれなかったとしたら、私は「どこかでその社員を自分が信じ切れていないからだ」と思うようにしています……

革新は「Talk outside」から生まれる

「信じるか信じないかは、アナタ次第です」案件ではありますが(笑)、2019年から当社では4期連続黒字毎年ベースアップもできているので、私はこの説を信じています😊

ちなみに、ノンリニア・ワークを認めて、ワーケーションを促した場合、どんなメリットがあるのでしょうか?

私は組織に「イノベーション体質」が生まれると考えています。

マサチューセッツ工科大学メディアラボ教授のアレックス・ペントランドさんは、「イノベーションを起こせる組織」に必要な3つの「Talk」について語っていらっしゃいます。

Talk a lot(たくさん話そう)
Talk equally(対等に話そう)

そして最後が

Talk outside

「外の人間と話そう」と仰っています。

単純に社外の人ということだけではなく、他業界の人、他の世代の人、他のジェンダーの人、他の宗教の人、そして他国の人。

そうした異なる価値観や文化、感性を取り込んでいくことで、組織は今までにない新しい発想でクリエイトできる。

もしも、導入を推進したい方がいらっしゃったら、そんなところを参考にしていただけると幸いです。

当社では近々、ワーケーションサポートについての案をまとめていきたいと思っています。

そんな取り組みにも挑戦しながら、より魅力的な組織を築いていけたらと考えております。

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