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SNSは「主体性」がカギになる

column vol.967

旧フェイスブックの「メタ」が、Twitterの代わりになるSNSを開発していることが報道されましたね。

〈NHK / 2023年3月11日〉

理由はイーロン・マスクさんによるツイッター社買収にあります。

メタがポイントにしていることの1つが「内容の検閲などを避けること」

そのため投稿を企業側ではなく、ユーザー自らが管理できる「分散型」の仕組みをつくっているそうです。

分散型はユーザー同士が管理し合う、より主体的な形

その完成がどうなるか非常に興味深いですね。

さらには、ツイッター社を辞めた社員たち同士で新しいSNSをつくる動きが活発になっているそうです。

そんなわけで今日はSNSの新潮流をご報告したいと思います。

キーワードは「主体性」です。

SNSでみんなに呼びかけ「シェア買い」

まずはお客さまの「主体性」を引き出すための施策から。

物価の上昇を受けて節約志向が高まっていることから、知り合いなどに食料品や生活用品の共同購入を呼びかけ、安い価格で購入できる「シェア買い」と呼ばれるサービスの利用が増えているようです。

〈NHK / 2023年3月24日〉

「シェア買い」とは、アプリに出品されている食料品や生活用品の共同購入を知り合いなどにSNSで呼びかけ、設定された人数が集まれば定価よりも安い価格で購入できるというサービス。

なぜ安くできるのか?

それは商品の情報が共同購入の呼びかけで広がるため、アプリに商品を出品する企業が宣伝費用をかけなくなる分、安く提供できるのです。

つまり、お客さま同士が「一緒に買おうよ」と呼びかけてくれるので、宣伝する必要がないというわけです。

その甲斐あって、定価よりも10%ほど安く購入できるケースが多いとのこと。

さらに、欲しい分だけを購入できるので、商品を余らせる可能性も低くなる

フードロスの改善にもつながっていくことが期待されます。

ちなみに、シェア買いのダウンロード数は先月までで138万人(2023年2月現在)。

この1年で2倍以上になったということです。

それだけ共同購入したい人は増えていることが分かりますね。

お客さま同士が主体的に呼びかけ合う。

そんなSNSの活用が広がっているのです。

「フォロワー」を選ぶインフルエンサーたち

続いては主体的に「フォロワー」を選んでいるというインフルエンサーの事例をご紹介させていただきます。

「AGO global」を経営している整体師湯山卓さんInstagramを駆使して集客をしているのですが、フォロワー数は約9,000人(2023年3月13日現在)。

インフルエンサーとしては最下層の「ナノインフルエンサー」(フォロワー1,000人〜1万人)に該当します。

しかし、Instagramを柱にした集客で年商は1億円…(驚)

そんなに多くないフォロワー数なのに、大きな売上を上げているのです。

〈Forbes JAPAN / 2023年3月13日〉

インスタ経由での売上の柱は「女性向けのセラピスト養成スクール」とのことですが、湯山さんは「多すぎるフォロワー数はむしろビジネスの邪魔になります」と言い切っています。

その理由は

フォロワー数を追うあまり、投稿内容が「本来、読んで欲しい人(ターゲット)が求めている情報」からどんどんズレてしまいます。その結果、「フォロワー数は多いけれど、全くビジネスに繋がらないアカウント」がいくつも生まれてしまうのです。

なるほど…、なるほど…、そうかもしれませんね…(汗)

湯山さんはご自身のスクールに通う生徒さんの適正3つの「しこうせい」で判断されているそうです。

「思考性」
…前向きな考え方をしているのか
「嗜好性」
…どんな好みなのか
「指向性」
…その人が何を目指したいと思っているのか

湯山さんが思う適正を設定し、そういった人が集まる情報を発信する。

さらにはこんな地道な行動をとっていらっしゃいます。

まず自分と同じ分野でビジネスをしていて、フォロワー数の比較的多いアカウントを見つけます。そのアカウントをフォローしている人たちの投稿に対し、個別に感想やメッセージを送り、自分のアカウントを知ってもらうのです。

この方法は相当労力がかかって大変です…

しかし、こうした絞り込み不断の努力が相まって、多くの生徒さんを集めることができているとのこと。

これまでも、SNSは「狭く深く」の方向性が生まれてきていることを指摘させていただきましたが、そういった1つの事例として参考にしていただけると幸いです。

自分の気持ちを “素直に表す” SNS

フォロワーを絞るということでいえば、やはり今大注目なのがメタバースSNS「Bondee」じゃないでしょうか?

Bondeeの特徴は、「最大50人までしか友達になれない」「基本的に友達としてつながっている人としか交流できない」というクローズドなコミュニティづくりを前提としている点です。

〈lifehacker / 2023年3月19日〉

そもそもBondeeはリアルを追求しています。

確かに考えてみると、日常世界で50人も友達がいれば十分です。

そして、「仕事中」「睡眠中」などの他、「悩み中」「うれしい」などの気持ちを選択することも可能で、自分の心の中を “主体的に” 皆に主張できるのです。

「悩み中」と友達が表示していたら、ついつい「どうしたの?」と聞いてみたくなりますよね?

そうすることでコミュニケーションが生まれるわけです。

また「仕事中」と表示している人は当然「忙しい」ということを主張しているわけで、そういう時は「メモ機能」というものがあり、後で自分の伝えたいことを見てもらえるようにできます。

そして基本的には友達同士がオンラインでつながる場ではあるのですが、見知らぬ人との出会いを求める機能もあります。

それが「航海」です。

この機能により、アバターで船に乗って旅をすることができ、出会った他のユーザーに友達リクエストを送ることができます。

最近は「SNS疲れ」という言葉をよく聞きますが、こちらのアプリはリアル世界のように一定の距離がとれることで非常に注目されています。

先ほども話に出たように、ツイッター社を辞めた人たちが続々と新しいSNSをつくろうとしています。

今後どんなアプリが出てくるか楽しみですね。

また、新しい潮流が生まれたら、都度都度ご報告させていただきます!

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

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