次のSNSの注目株とは?
column vol.938
TwitterやFacebookなど、最近SNS界隈ではネガティブなニュースが聞かれますが、そうなると「では、他に良いSNSはあるのだろうか?」ということに関心が高まってくるのがユーザーの心理です。
そんなムードもあってか、バイドゥ株式会社のZ世代を対象にしたアンケート調査「トレンド寸前!次世代SNS TOP10」に注目が集まっています。
〈TABI LABO / 2023年2月23日〉
こちらのランキング、5位には少し前に話題になったmixiが入っております。
まずはトップ10の顔ぶれを見てみたいと思います。
Z世代注目のSNSとは?
10位の「Snapchat」は、数年前の一時期トレンドになりましたが、昨年に日本オフィスが設立。
基本的に送った写真も動画もテキストも、1回見たら基本的には消えていく仕様で、いいね、コメントなど反応するリアクションもないことから、「SNS疲れ」している人たちにとっては、処方箋メディアとしてちょいちょい注目を集めています。
また、9位の「BeReal」は、昨年9月に【二極化する「盛り」趣向】という記事で取り上げさせていただきました。
このアプリは、「ありのままの日常の一コマ」を投稿するというもの。
1日に1回、全ユーザーに対して写真の投稿を促す通知を一斉送信するのですが、通知が届くタイミングは不定期ということと、通知が届いたら2分以内に写真を撮ってアップしなければならないというルールですので、まさに「ありのまま」を楽しむためのアプリ。
そこがウケています。
これも「映え疲れ」へのカウンタートレンドと言えるでしょう。
そして、一気に1位に移りますが(笑)、「NauNau」が王者に輝きました。
こちらは位置情報共有アプリ。
惜しまれながらも2月にサービスが終了した「Zenly」の後任アプリとして人気を集めています。
これは家族や友達が今どこにいるかを把握するためのものなのですが、…う〜ん…、正直、おじさんには、どうしても必要性が分からない…
自分に10代の娘がいたら使いたいと思うのかもしれませんが、結果、監視しているような感じがしてしまって使えないような気がします…
もちろん、位置情報を共有することに対するメリットもあるでしょうから、要は使い方次第なのでしょうね。
分散型SNSの台頭なるか?
では、46歳おじさんが注目しているSNSは何なのか?
マーケターとしての視点で考えてみると、2つ頭に浮かびます。
1つは分散型SNSの「Nostr/Damus」です。
〈AllAbout / 2023年2月22日〉
Twitterの創業者でもあるジャック・ドーシーさんが支援したということでも話題になりました。
私たちが今使っているSNSはプラットフォーマーが管理しているわけですが、分散型SNSはコミュニティ参画しているみんなで管理していきます。
開発計画やソースコードなども公開されており、「透明性」を重視したプラットフォームであると言えるでしょう。
その主なメリットは
分散型はSNSだけではなく、これからの経済の在り方、組織の在り方として多くの人たちが意識を向けているだけに、注目株の1つになることは間違いないでしょう。
人気急上昇中の「メタバースSNS」
そしてもう1つが「メタバースSNS」です。
2022年末から世界各地でサービスを開始した「Bondee」が人気急上昇になっています。
〈マイナビニュース / 2023年2月19日〉
開発したのはシンガポールに拠点を置くスタートアップ企業のMetadream。
もともと中国で運用されていたSNSアプリ「True.ly」をグローバル版にリニューアルしたBondeeですが、日本では今年の1月末頃から火が付き始め、2月17日時点ではApp Storeで6位。
Google Playストアで30位となっています。
メタバース空間での交流になりますので、アバターが主役なのですが、好きな自分になれるので、自分を無理やり盛る必要もなければ、外見コンプレックスに悩む必要もありません。
こちらも、日常をキラキラに見せることに疲れたSNSユーザーから支持されている部分もあるのです。
ちなみに、最大でも50人としかつながれないので、基本的には現実世界の知り合いと親交を深めるために使うサービスになっています。
また、オンタイム性を重視しているのもポイントです。
声をかけたら相手がカメラで撮影した画像を送る「やっほー」機能は、強制ではありませんが、お互いに「今」を共有します。
ホーム画面でアバターの上部に投稿できる画像や動画も、その場で撮影するか、24時間以内に撮影した画像に限られているので、この辺の感覚は「BeReal」に通ずるものがありますね。
というように、今後世の中を席巻するSNSプラットフォームは続々と誕生しております。
何となく感じるのが、新しく注目されているアプリは「フォロワー至上主義からの脱却」なのではないかと思っております。
基本的にSNSはユーザー同士の優劣をつけるものではありません。
その原点回帰がユーザーの間でも求められている、そんなことを感じた本日の事例記事でした。
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