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“模倣” から真に学ぶべきこと

column vol.910

今日は白鵬関の断髪式を観に両国国技館に。

偉大なる力士の最後の勇姿です。

白鵬関の最後の取り組み

非常に胸を打たれました。

断髪式の様子

断髪式では原辰徳さん、YOSHIKIさん、GACKTさんなどなど各界の著名人の姿が。

そして、前後では幕下から幕内まで相撲と取り組みが見られました。

ちなみに、こちらが十両力士の土俵入り

十両力士の土俵入り

力士の中には白鵬関を目指して頑張ってきた人もいると思いますが、もう現役力士の白鵬関から土俵の上で学ぶことはできません

(もちろん白鵬関は宮城野親方として今後指導にあたられますが、現役選手としては最後ということです)

ちょうど、私も昨年ずっと目標にしていた先代社長が他界したこともあり、「最後」という瞬間に感じるところがありました。

守破離のまだ “守” だった自分

今の会社に入って20年以上経つのですが、その間、先代社長からは時に厳しく、そしてまた時に厳しく(笑)、指導を受けてきました。

その甲斐あって4年前に副社長になり陣頭指揮をとり、2年前からはコンサルティングや講演を引き継ぐようになりました。

その上で先代から受け継ぐ部分と、自分なりの色を出す部分をつくってきた、と思っていたのですが、意外と自分が思っているほど、先代のイズムを理解できていなかったことに気づきます。

何となく先代の言葉を理解し、何か迷えば相談できた。

今は相談できた時よりも引き継ぐステージが上がったせいか、壁にぶち当たることが増えました

茶道など「道」の世界では守破離という考えがありますが、私としては「破」の段階ぐらいまで来ていると思っていたのですが、まだまだ全然「守」の段階にいたことに気付かされます。

先代をマネし、理解してきたつもりでしたが、意外とその本質を分かっているようで分かっていなかったのです。

模倣する相手の何を見るかがカギ

そんな中最近、胸を打たれた記事に出会いました。

幻冬舎ゴールドオンライン【ビートルズの原点は“ものまね”だが、ポール・マッカートニーが語る作曲のきっかけは「まねされたくない…」模倣と創造の関係】という記事です。

〈幻冬舎 GOLD ONLINE / 2023年1月23日〉

スペインの画家、サルバドール・ダリ曰く

何もまねしたくないなんて言っている人間は、何もつくれない

あの20世紀を代表するスーパーバンド「ビートルズ」だって最初はコピーバンドだったそうです。

ポール・マッカートニー

バディ・ホリー、リトル・リチャード、ジェリー・リー・ルイス、エルヴィスをコピーした。みんなでね

という言葉を残しています。

そして、模倣に模倣を重ねて伝説のバンドになったのです。

考えてみると、先程お話しした「道」の世界ではその宗派の家元の型を徹底的にマネます。

「学ぶ」の語源が「真似ぶ」であると言われているように、人は憧れの対象を入口にその道を極めていく

ただし、模倣から何を学ぶかが重要です。

スタイルの奥にある“考え方”を盗もう

“パンクコミックの父”と謳われるゲイリー・パンターがこのような言葉を残しています。

単にスタイルを盗んじゃいけない。スタイルの奥にある“考え方”を盗もう。君にとって大事なのは、ヒーローのように見えることじゃなくて、ヒーローのように見ることだ。

非常にシビれます。

仕草や格好、作品性だけではなく、ヒーローの心の内側を覗く

どんな視線でものを見て、どんな風に考え行動(表現)したのか。

そこが20年間、私が先代を見ていたものの弱かった点かなと反省しています…

あくまでも先代を対話する向こう側に見ているだけだったのです……

考えを受け継いで、考え方を引き継げず

もっと、先代の立場(視点)で物事を見ようとしていたら…、もう少しイズムの本質に辿り着けていたのだろうなと後悔しております…(汗)

そして模倣は続く

運の良いことに、基本的には先代の仕事は私が引き継ぐことができました

なかなか期待通りの活躍ができているとは言えませんが…、先代が見ていた景色は見ることができています

先代はこの景色から何を見つめ、どんなことを思っていたのか?

今まで若干耳を塞ぎがちだった先代の厳しい言葉を思い出して、その一言一言を今の景色と照らし合わせてみる

もう一度、基本の「キ」からやり直すことにしています。

急がば回れ。

時間はかかるかもしれませんが、それが着実に前進できる筋道なのだと自分に言い聞かせています。

もしも、どなたかに師事している方がいらっしゃったら、そんなところを参考にしていただけると嬉しいです。

ちなみに、断髪式の後は、両国の名物「相撲茶屋 寺尾」に行って参りました。

相撲茶屋 寺尾 カレーちゃんこ

実は、今日は妻の同僚に混じっての一日でした。

妻はクラシック音楽の公演の企画運営や、アーティストのマネージメントを行っています。

その分野の方々とはなかなか触れ合う機会がないだけに、とても刺激を受けることができました。

先代はさまざまな分野の方々と交流を行っていた。。

そんなところも真似ぶようにしたいと思います。

成長は前進と後進を行ったりきたり。

焦らず、じっくりと歩んで参りたいと思います!

それでは今日はこの辺で。

明日も何卒よろしくお願いいたします!


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