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“移動式”は、解決の“窓口”

column vol.1208

気がつくと、当社のオフィス中目黒に移転してから1年が経とうとしています…

もともとは渋谷の南平台にあったのですが、先代が他界したこともあり、心機一転で選んだ新天地

渋谷はランチに困らなかったのですが、中目黒はどうかと最初は心配していましたが、グルメが揃った街で、束の間の休息を楽しめています😊

そしてランチといえば、最近はどこでも身近になりつつあるのが「キッチンカー」です。

渋谷のオフィスの時も、中目黒のオフィスに移ってからも、徒歩5分圏内にキッチンカーが停まっており、日替わりで美味しいお弁当を販売しています。

そして最近、「移動」という切り口で気になるニュースをよく見かけます。

〜ということで、本日はそんな興味深い事例をご紹介したいと思います。

ぜひ最後までお付き合いくださいませ。


「万博」を支える移動式コンビニ

まずは、来年に迫っている大阪・関西万博の話題から。

ファミリーマートが今月13日、万博の建設工事現場内移動型無人トレーラー店舗「ファミリーマート舞洲/N店」をオープンさせました。

〈Web担当者Forum / 2024年5月14日〉

こちらは、建設現場で働く作業員のために用意された店舗で、買い物に行く時間を短縮する狙いで登場しました。

品揃えは、冷蔵・冷凍商品を含む約280種類

無人店舗のセルフレジで、支払いはバーコード決済、または交通系電子マネークレジットカードで行うそうです。

そして移動式の特性を活かし、工事の進み具合や工事の従事者数に応じて場所を変えていくとのこと。

竹中工務店日立ハイテクの移動可能な工事事務所「牽引式オフグリッド型モバイルハウス」を発展させています。

日立ハイテクの太陽光発電パネル蓄電池制御機器で構成する自立電源システムを備えており、太陽光で発電した電気を蓄電池に充電して内部の空調に利用

衛星インターネットを搭載しており、自立通信もできるそうです。

この移動式コンビニがないとお昼を近くのコンビニに買いに行くのに片道15分もかかってしまうとのこと…

まさに働く方々の救世主ですね😊

国内初!キッチンカーのサブスク

ちなみにファミリーマートは今後、被災地や「買い物不便地域」での展開も検討しているそうです。

そして、ふと考えてみると、東京23区でも、オフィスの場所によっては、ランチで利用できるお店が全然ないこともあります。

〜と思うと、買い物不便地域というのは、どこにでも存在するのかもしれませんね🤔

そんな状況に対して救世主となるサービスが誕生しようとしています。

キッチンカーのプラットフォーム「モビマル」7月1日より、サブスクサービス「モビ放題」を始めるそうです。

〈日本経済新聞 / 2024年5月23日〉

モビマルは事業を開始した2019年から、「移動販売x地域創生」というビジョンを元に、キッチンカー事業者の方々と共に、自治体鉄道会社企業大学自治会などと連携し、事業を展開してきました。

住宅街での食の選択肢の向上や、買い物難民のサポート住民同士のリアルなコミュニティ形成の場づくりなど、様々な課題に「店に行く」から「店が来る」移動販売の浸透が有効だと考えているためです。

一方、現在の移動販売業界では、事業者側が出店回数に応じて出店料を負担する形態が一般的で、1日の売上が一定以上を見込めない場所には、出店の二の足を踏む事業者も多くいらっしゃいました。

そこで、新規参入がしやすくなるように、今回のサブスクサービスを始めようとしているわけです。

サービス料金にそれが表れており、月額のサービス利用料(固定)のみの支払い

常設場所(平日を中心に定期的に出店可能な場所)への出店手数料が0円でできるのです。

<3つのプラン>
(1)フリープラン0円
・出店場所の閲覧が可能
・出店する際は、ライトプランまたはベーシックプランへの加入が必要
(2)ライトプラン4,980円/月(税別)
・常設出店手数料は無料
・出店回数:6ヶ月間で30回まで
(3)ベーシックプラン9,800円/月(税別)
・常設出店手数料は無料
・出店回数:無制限


細かい詳細は、上記の日経新聞の記事をご覧いただければと思うのですが、これにより、ますますランチ難民が減ることが期待されますね〜

私もランチの選択肢が増えることを願っております😊

移動式だからこそ「相談窓口」に

以上のことを踏まえると、移動式って大仰に言えば「社会課題の解決」になる。

悩んでいる人たちを救う、そんな力があると思うのです。

そんな中、非常に心惹かれる方を見つけました。

東京台東区三ノ輪の同善会クリニックの中や駐車場で、毎月「あそぞらカフェ」というイベントが開催されているのですが、そこに「調剤喫茶 Farmateria」という屋台が出店されています。

TBS NEWS DIG

こちらのお店の店主は、普段は在宅特化型の「まんまる薬局 RWG青砥」に勤めている薬剤師石丸勝之さん

屋台の看板

「誰より身近な薬剤師になる!」

と書き、無料で漢方茶を配布しているのです。

〈TBS NEWS DIG / 2024年5月20日〉

看板での熱き宣言を体現するように、地域の人々の健康についてのお困りごとに対してのアドバイスを提供されています。

なぜ、薬局の勤めているのに、こうした屋台での相談活動を行っているかというと

病院とか薬局って入りづらいじゃないですか。本当に相談したいことがあっても、なかなか行けない。じゃ、僕から行こうということで、商店街とかでこうやって、お茶配りながら、お話して、何か役に立てることがあったらお話してもらうっていう活動をしてるんです」

と、石丸さんは考えていらっしゃるのです。

確かに、病院や薬局には本当に困った時しか行かないですし、心の中は不安でいっぱいなので、人によっては逆に相談しづらい心理状態といえるでしょう。

それよりも、イベントを楽しみに寄った中で、「あっ、そういえば、普段こんなことが気になっている」というぐらいライトな気持ち小さな不安を相談できるというのは素晴らしいですね。

さらに、将来的には気軽に薬や医療、健康について話せる喫茶店を開くのが目標とのこと。

その夢についても

「薬局にカフェを併設するんでしょって言われることがかなりあるんですけども、喫茶店に頼れるおやじがいた方がいいよね、という考えです。薬局の人が誰かの役に立てるのはある意味当たり前だと思っていて、ただそこをうまく活用できない今の仕組みとか、世間のイメージを払拭したいところから考えると、あくまで喫茶店で、中に頼れる人がいるんだよ、というイメージが僕のイメージにすごい近いです」

と語っていらっしゃいます。

「相談にのりたい」「悩みを解決したい」という想いが先で、手段として薬剤だったり、喫茶店があるという感じですね。

薬剤師というよりも「相談師」「解決師」という職業(パーパス)認識なのでしょう。

私も職業としてはマーケターですが、「相談師」「解決師」というところ軸足を置いて仕事をしていたいと思っていただけに、石丸さんに非常に共感しました😊

〜ということで、「移動式は、解決の窓口」という価値を感じていただけたでしょうか?

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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