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リーダーの “器” を広げる
column vol.1171
昨夜はクライアントとの飲み会があったのですが、コロナ以来、初めて終電で帰りました。
…ということで、かなり酔っ払っていたこともあり、…昨日はnoteをお休みしてしまいました…
では、そんなに長い時間、何を話していたかというと「リーダー論」についてです。
同世代の方だったので、大体、同じような壁にぶつかるわけで…、時間を忘れるほど語り合ったのでした、、、(汗)
最近、リーダーの在り方について、非常に分かりやすくまとまっていると感じた記事があります。
ハーバード・ビジネス・レビューの【部下が多すぎて限界を感じたら、どうすべきか】という記事です。
〈Harvard Business Review / 2023年12月19日〉
最後のまとめが特に分かりやすいので、ぜひ共有させていただきます。
「意思決定」を委ねる
こちらは、『ボストン・グローブ』紙、『ビジネスインサイダー』誌、『ニューヨーク・タイムズ』紙などで活躍するジャーナリスト、レベッカ・ナイトさんの記事。
リーダーが「覚えておくべき原則」として、このような項目を挙げていらっしゃいます。
【すべきこと】
・チームメンバーに、できる限り意思決定の自律性を与えよう。そうすることで、チームメンバーはスキルと自発性を身につけ、あなたは全体の課題に集中する時間を得られる。
・グループの力を活用しよう。チームには、全員が互いに責任を持ち、学び合う文化が必要である。
・チームとの関わり方に気を配ろう。直属の部下に、あなたの関心が自身の昇進に向いていると思われたら、あなたのリーダーシップは損なわれる。
【してはいけないこと】
・マイクロマネジメントは、人々のやる気を損なう。チームメンバーが求めてきた時に指導とサポートをしよう。
・チームメンバーに対して自分は忙しすぎるという態度をとると、チームメンバーを遠ざけてしまう。チームメンバーのそばにいて関わりを持ち、サポートしよう。
・直属の部下の人数を減らしてほしいと安易に求めると、自分の役割に対するコミットメントについて誤ったメッセージを送り、キャリアに影響する可能性がある。
主体性を引き出し、責任感を与え、意思決定を委ねる。
いちいち関わり、手を出していたら、いつしか請け負う部下の数は限界に達してしまいますし
それだけではなく、部下のやる気を損なってしまうというわけです。
環境を与え、確認をし、反応をする
結局、仕事において「100点」や「完璧」「普遍的な正解」というものはありませんので、いかにベストを尽くしてもらえるかが重要になります。
①クライアント満足に対してベストを尽くす
②チームメンバーに対して最大限心を配る
③自分たちの努力とクオリティを最大限対価として価格に反映する
こうした心持ちを持ってもらうためには、いかに「やらされている感」をなくしていくかが大切になります。
このことを上手くできないと、ベストを尽くす意識は薄くなりますし、成果がでなければリーダー(上司)のせいにして成長につなげられません。
…とはいえ、それには相当な我慢が必要になります。
そもそも直接的な指摘をしても、なかなか伝わらないのに、ましてや相手の気づきを引き出すための問いかけやヒントを投げかければ、ますます思い通りにいくことはなくなるでしょう…
そして、ついつい我慢ができず言ってしまい、主体性を削いでしまう…
悶々とジレンマを抱えるリーダーは多いはずです。
そこで、我慢を理解に変えた方が身のため。
合気道七段の武道家でもある作家の内田樹さんは
合気道家は入れ歯がすぐに合うようでなければならない
という言葉で、理解の器を広げるマインドセットをお話しされています。
〈現代ビジネス / 2023年12月19日〉
つまり、部下を自分に合わせるのではなく、自分から部下に合わせると考えるわけです。
その上で、横並びでゴール(目標)を確認し合い、時に給水を与えながら、見守っていきます。
上手くいけば最大限、賞賛する。
結果が出なくても、少なくとも上から物を言わない方が良さそうです😊
二者択一の間と周りを考慮する
この合気道の教えは、もちろん上司と部下の関係にも良い影響を与えますが、組織全体の関係性も円滑にしてくれます。
東洋経済オンラインの【「起業は自己実現、でも経営は修行」である理由】で、元起業家で作家・珈琲店店主で『グローバリズムという病』著者の平川克美さんが「則天去私」(天に則っとって私心を捨てること)の教えを説いていらっしゃいます。
〈東洋経済オンライン / 2023年12月8日〉
東アジアの経営者には、人間として徳を積むこと、修行して忘我の境地に至るとか、我執を捨てるっていうところを目指すなんて人が出てくる。
(中略)
自分を確認すると自分が固定化されちゃって成長がなくなる。揺れ動いていた方が良いんだと。自分なんてものはいくらでも変わりうるから。
最近よく思うのですが、一日の中でも、気分や状況によって自分の考え方や重視するものが変わるわけで、あまり「一つ一つの自分」に固執しないようにしています。
ましてや、そんな「不確かな自分」を相手に強要したくはないわけです。
また、平川さんはこのようにも仰っています。
二者択一っていう合理主義をやめて、程度の問題として考えるっていう。どの程度までだったら共有できるのか。なかなか難しいことなんだけど、これが一番大事なんです。
これは特に組織全体に言えることなのですが、多くの人間で決めた場合、満場一致の決断というのは基本的にはないと思っています。
つまり、二者択一の間や周りにもっと良い答えがあったんじゃないかということは常に考えるようにしています。
(少なくとも、その可能性は否定しないようにしています)
「多数派」という驕りを捨てる
行き着くところは、いかに謙虚で勤勉でいられるか。
リーダーの器を広げるということは、きっと「理解や想像の器」を広げるということなのでしょう😊
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