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教会の問題

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キリスト教会はとても居心地のよいところです。でも、満点を期待してはいけないでしょう。たくさんの問題を抱えています。とくに内側にいると見えないものを、なんとか見ようとするひねた者が…
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#リモート

見えざる教会

見えざる教会

聖書を直接読めるということは、古代においては特別な能力の持ち主であっただろう。殆どの人にとって、聖書は「聞く」ものだったと思われる。いまでも、礼拝説教を私たちは「聞く」。
 
音声は、時間と共に一方向に届けられる。絵画と違って、音楽はその芸術性において、どうしても時間性が関わってくる。音声も同様だ。聖書を目で読むとなると、1行前に戻ることもできるが、聞くとなると、そうはいかない。つまりは、ぼーっと

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コロナ禍の中の教会

コロナ禍の中の教会

コロナ禍に陥って、2年半。キリスト教会は、一般に苦労している、と思う。最初は、ほぼ法的に、集会ができなくなった。韓国での教会のクラスターが、抗えない雰囲気をつくったのも事実だが、概ねそれを受け容れ、その代わり、リモートでの礼拝参加という方法をつくりだした。高齢者や貧困家庭などを排除することにもなったが、なんらかの形でつながりをつくろうと努めたことであろう。
 
その後、緊急事態宣言そのものが解除さ

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私のOA機器

私のOA機器

例によって、長い文章である。大部分は、OA機器の変遷について懐かしめる方だけのための、マニアックな文章であることを、お断りしておく。
 
中学校で生徒会に入っていた。何か勧められてやり始めた流れだった。報告書だったか、印刷原稿をつくることになり、使っていたのは、ボールペン原紙だった。ブルーの薬品のついた原紙に、ボールペンで書いたものが印刷の原版となる。間違えたら修正液もあった。
 
年代が分かるだ

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『世界 説教・説教学事典』

『世界 説教・説教学事典』

(W.H.ウィリモンとR.リシャー編・加藤常昭と深田未来生日本語版監修・加藤常昭責任監訳・日本基督教団出版局・¥15500+税・1999年2月発行)
 
もちろん中古で購入。しかしこれのどこが、中古本の評価で「良い」程度なのであろうか。良すぎるのである。中身は新品同然である。よく見ると、函の一部が少しだけめくれている。だがそれが何であろう。価格は、元の数分の一であった。
 
以前の教会の棚にあるの

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リモート配信も2年経つのだし

リモート配信も2年経つのだし

教会の礼拝をリモート配信することについての苦言である。
 
2020年、コロナ禍と呼ばれる時代となり、日本政府は一種のパニック状態になり、非常事態宣言を発した。未知のウイルスに対しては確かにひとつの方策だった。これを受けて、キリスト教会もまた浮き足立った。「礼拝を中止する」という言葉が飛び交った。冗談じゃない。私はすぐに主張した。「集まることができない」ことと「中止する」こととは等しくない、と。礼

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原則という語への引っかかり

原則という語への引っかかり

キリスト教会では、礼拝がリモートになったということで、2020年の春は大騒ぎだった。誰もが不測の事態に慌て、実験的にあれこれやってみるというふうであった。さすがカトリックの組織は、一流の映像をそのうち限定だか流してくれ、さすがだと思った。だが、その後いつまでたっても、小企業のようなプロテスタント教会は、素人以下の動画が多く、せめて動画投稿サイトに上げる素人くらい(いや失礼)の質にも及ばなかった。い

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教会はいま何を伝える

教会はいま何を伝える

理不尽に休業せよと迫られる、飲食店があり、小売店がある。感染拡大を抑えるためだという大義名分を掲げて、権力が強要する。全く根拠がないとは思わないが、それが主要なのか、と疑問を挟みたくなる。むしろ、感染防止のために飲食店はずいぶんと配慮し、努力しているところが多いと思うし、むしろそれが閉まっているが故に別に集まって食べて感染することが多いとすれば、飲食店を閉めさせることは逆効果であるという側面も否定

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オンライン礼拝考

2020年当初の緊急事態宣言の時には、キリスト教会も慌てふためいていた。さて、どうしよう、と。危機のときにも機器がある。オンライン礼拝という方法が見出されもした。その機器をもたない高齢者や生活困窮者に対する問題もあったが、それはまた別で考えるとして、集まれない中で、つながる者だけでもオンラインでつながる「リモート礼拝」という形が始められた。
 
一旦それは解除された。しかし、2021年になろうとす

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