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星々からの手紙(転送) 13.
時々、夢なのか現実なのか、分からなくなることがある
なにも分からなくなる
と書きながら
雨の音のBGMを消したら
ベランダから雨の音が聞こえている
いつの間に本当の雨が降っていたのだろうか
こんばんは
少し息をつくタイミング
いかがお過ごしですか
月のない夜の
星々からの手紙を転送します
ここ
相当迷って
ここと決めた
足が砂にとられて
ここは沖
髪が随分伸びたのね
と
あなたが言うから
あなたと出会ったのは今が初めてだと
私は言えないでいる
「眠りから覚めたのなら
行きなさい
ここはもう
あなたのいる場所じゃない
どこへでも好きなところへ」
ならば
しおりを挟んだあのページへ
しおりは
沖で拾った白い貝殻
ここは
いつかのあなたの遠い呼び声
約束
ほどなくして空は晴れて
雨は記憶をなくした
あなたとわたしは
今
同じ瞬間に瞬きをしたから
永遠に
もう見つめあうことは出来ないだろう
雲間からひかり
かなたの
あなたは何を見るだろう
あなたの閉じた瞼の裏の
はるか何万光年も先にたたずむ
冷えた私の瞼の裏に
あなたは一体
何を見ただろ
朝食
出来上がったばかりの街に
夜毎雨が降る
しんしんとつたう
手のひらに花びらを満たして
思い出ごと引きちぎって捨てる
排水溝が夢を吸って膨らむ
想像だにしなかった
希望と絶望の朝食が
朝靄の中で
多分それは(それだけが)真実となって
そっと静かに光っている
彼方からの手紙の前の手紙
過去のnoteを整理していたら見つけた記事。
2021年6月のもの。
今、マガジンで書いている「彼方からの手紙」のことがすでに文中に書いてあって、あぁ私は前から同じことを思っているんだなあと驚いた。
私はずっと、彼方から私に手紙を書いていて、そして私のその先の彼方に手紙を書いている。
ずっと怖くてどこか誤魔化したりかわしたりしていたけれど、もう逃げずにしっかりやろうと思ったので、過去の文章って身
午後
急に眠くなって寝転んで見てた
部屋の植物が静かに生きていた
夢うつつでまた赤ちゃんの泣き声を聞いた
目を閉じていてもすごく白くて眩しかった
(ああ、ブラックホールから入ってホワイトホールから出るのだな)
目覚めるともう眩しくはなかったが
やはり何もかもは白いままだった
白の中で黒は安心して眠るだろう
目覚めた赤ちゃんは小さな手のひらを不思議そうに眺めている