破天荒な父。隠れ破天荒な母親
僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。
■■■ 隠れ破天荒な母親 ■■■
破天荒な父に隠れていたが、この家にはもう一人、隠れ破天荒がいた。
僕が社会人になり、初めて給料をもらった時のことだ。
いつも父親に振り回されて、苦労している母にDVDレコーダーを買ってあげた。
「まあ、私がTV好きだからディーヴィーディーレコーダー買ってくれたのね!」
母はとても喜んでくれた。
機械音痴の母にもわかりやすい機種にした。
「私、初めてのディーヴィ―ディーレコーダーだからやり方教えてよ!」
DVDをディーヴィ―ディーと発音するところはとても気になったが、僕は丁寧に教えてあげた。
「番組表ボタンを押して、とりたい番組にカーソル合わせて、録画ボタンを押すんだよ」
「んー、わからん」
「白いボタンの番組表ボタンを押して、矢印で番組にカーソルを合わせて、赤いボタンの録画ボタンだよ」
「んー、わからん」
「いや、だから、番組表ボタン、カーソル合わせる、録画ボタンだよ」
「あー!うるさい!あんたはしつこい!そういうところ、お父さんにそっくり!お父さんはやめてって言っても何回も噛んでくる!」
「・・・」
なぜこんなところで夫婦の秘密をカミングアウトしてくるのだろうか。何を目的に、なぜこのタイミング(初任給の母へのプレゼント)で下ネタを言ってくるのだろうか。
母からは、「木を隠すなら森の中」という言葉の意味を学んだ。
続く
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