田中修一

破天荒な父親に育てられましたが外資系コンサルに就職することができました。現在は会社をや…

田中修一

破天荒な父親に育てられましたが外資系コンサルに就職することができました。現在は会社をやめて、細々とリタイア生活中。これまでの経験を生かし、ビジネス、お金、小説系のジャンルで執筆しています。

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  • 外資系コンサルのビジネスマガジン

    元外資系コンサルタントが、ビジネススキルや業界動向などの有料級の情報をまとめています。

  • 破天荒な父

    僕はとんでもなく破天荒な父親に育てられました。 毎日が笑いと驚きの連続で、ジェットコースターのような日々でした。当時の話を友達にすると、爆笑と共に「もっと聞かせてくれ」とアンコールをいただきます。 本作は、とある小説大賞でも高い評価をいただいた作品です。父と僕のちょっと笑える話を、皆様とも共有できればと思います。

最近の記事

僕が3年間で1,000万円を貯めた方法(2022年版)

僕は、これまで多くの「お金持ち」からノウハウを教えてもらい、それを実践してきました。おかげで。平凡な能力しかない自分でも3年間で1,000万円を貯めることができました。 そのノウハウを少しでも多くの方々に知っていただき、一人でも多くの人にお金に苦労しない人生を送っていただきたいと考えております。 【第1章】はじめに平凡な僕僕は有名大学に入ったわけでも、特別な能力があったわけでもありません。 どこにでもいる大学生、サラリーマンでした。 そんな僕でも3年間で1,000万円を貯め

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    • コンサルが教えるプレゼン極意 ― あなたのプレゼンは1週間で生まれ変わる

      私は15年間、外資系コンサルタントとして多くの場でプレゼンを経験してきました。 規模の大小や、ビジネス、プライベートにかかわらず、生きていく中でプレゼンの場は下記のように多数ありました。 ・CEOへのプロジェクト報告 ・会社説明会 ・講演会 ・面接 ・チームミーティング ・チームメンバーへの評価フィードバック ・結婚式のスピーチ ・恋愛シーン たとえどんなシーンであっても、プレゼンの「5つの極意」をベースとすることで、わかりやすいプレゼン、伝わるプレゼン、聞き手の行動に

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      • 破天荒な父。父の遺品

        僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 父の遺品 ■■■ 父が亡くなってから数年後のことだった。 僕が使っているタンスの奥底から父の日記が出てきた。 僕のタンスに日記を隠したということは、父は僕にこの日記を見て欲しいからだと解釈した。 少し気が引けたが、僕は日記を見ることにした。 うん、どうやら僕には異母兄弟が世界に20人ぐらいいるみたいだ。 そのうちの5人は実家の同じ町内に住んでいるらしい。 確かに実家周辺は僕に似た顔が異常に多かったし、父が隣の家から出てく

        • 破天荒な父。父の最期の言葉

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 父の最期の言葉 ■■■ 好き勝手に生きてきた父だったが、晩年は病院通いが続き、最後には入院生活をすることになった。 病名は癌だった。どうやら3ヶ月もてばよい方らしい。 家族はそれを聞いても特にリアクションは無かった。僕はひどく落ち込んだ。 最後、父にできることは何だろう。そう考えた僕は、父の友人であるホームレスや、父の海外の友人に手紙をもらうことにした。 ホームレスの友人に事を告げると、みんなして涙してくれ、50人以上

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          破天荒な父。僕の結婚式

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 僕の結婚式 ■■■ 僕の結婚について父はいつもの細い目をさらに細めて喜んでくれた。 父は昔から「自立せよ」「人に頼るな」と口癖のように言っていたから、僕が一人前に家庭を持つことが嬉しかったようだ。 その流れで結婚式をするという話をしたら、父は急に不機嫌になった。 「人前でさらされるようなことは父ちゃんは嫌いだ」 頑固な父を説得するのは大変だったが、大好きなスイカバーをいくつか差し出して、なんとか出席してもらうことになっ

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          破天荒な父。隠れ破天荒な母親

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 隠れ破天荒な母親 ■■■ 破天荒な父に隠れていたが、この家にはもう一人、隠れ破天荒がいた。 僕が社会人になり、初めて給料をもらった時のことだ。 いつも父親に振り回されて、苦労している母にDVDレコーダーを買ってあげた。 「まあ、私がTV好きだからディーヴィーディーレコーダー買ってくれたのね!」 母はとても喜んでくれた。 機械音痴の母にもわかりやすい機種にした。 「私、初めてのディーヴィ―ディーレコーダーだからやり方

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          破天荒な父。伝説の仙人

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 伝説の仙人 ■■■ これは僕が大学生になった時の話だ。 その頃になると、父は3ヶ月に1回ぐらいしか家に帰ってこなくなっていた。僕はちょっと暇だった。 いつものように大学に行くと、友達から「駅前に仙人が現れる」という話を聞いた。どうやら、テレビでも少し話題になっているらしい。 駅前をよくフラつく父に電話で聞いてみると、「日曜日に駅に行くと、よく見るなぁ」という話だった。 興味を持った僕は友達と一緒に駅周辺をドライブすること

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          破天荒な父。犬の散歩

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 犬の散歩 ■■■ 父は動物が大好きだった。飼っている愛犬(オス)は自分の子供のように大事にしていた。 散歩に行くと、愛犬が行きたい方向に行くのだ。決して無理に引き紐を引っ張ろうとはしない。 そうすると愛犬はメス犬のところに行ってはカクカクしてしまうのだ。もちろん止めようとはしない。父はそれを自然の成り行きだと言っていた。 だから、父が散歩するルートには愛犬に似た子犬が産まれていた。 それを見た父は、「うちの愛犬は父ちゃ

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          破天荒な父。限界スレスレ

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 限界スレスレ ■■■ 「よし、今日は父ちゃんの限界スレスレの話をしよう」 そう言うと、父はニヤニヤしながら僕に語りだした。 父ちゃんは未知なる領域が大好きなんだ。この前、ボロボロの薄暗い健康ランドを見つけたから入ってみたんだ。 受付で「館内着は何色にしますか?」と聞かれたので「何でもいい」って言ったら、 「本当に何でもいいんですね?」 「うん、だから何でもいいって」 このやり取りに少し違和感を感じたけど、そのまま黄色の服

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          破天荒な父。大人の本

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 大人の本 ■■■ 父の書斎に1冊だけカバーがかかった本があった。少し違和感を感じたので、僕は手にとって中身を確認してみた。 タイトルは「女の愛し方」だった。 当時、中学生だった僕は、興味津々でページをめくった。 この本は300ページにも渡って、ベッドでの行為をレクチャーしてある本だった。 本を読み進めると、ある一節に蛍光ペンが引いてあった。 「女性の胸は寄せながら揉むと、愛情とエクスタシーを感じさせることができる」

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          破天荒な父。下ネタ

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 下ネタ ■■■ 当時、僕は小学生だったのでよく分からなかったが、大人になった今、父が日ごろからよく下ネタを言っていたのを思い出す。 それはある日、親戚の5歳ぐらいの女の子が遊びに来た時の話だ。 父、僕、女の子で家にいると、父は急にニヤリと笑って女の子に話しかけた。 「世の中で一番汚いものって分かる?」 「うーん、ホコリかな」 「違うよ(満面の笑み)」 正解が何だったかは分からないが、今思うとゾッとする話だ。 その数分後

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          破天荒な父。お風呂の恒例行事

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ お風呂の恒例行事 ■■■ 僕は大のお風呂嫌いだった。でも、父と一緒に入るお風呂は大好きだった。 父はいつもお風呂に小銭を持ち込んで、湯船にばら撒くのだ。 「さあ、好きなだけ取っていいぞ」の合図で僕は湯船に飛び込んでいった。 500円玉を見つけた時の嬉しさは今でも思い出す。 もちろん、湯船にお金を入れたことがバレると、母から「汚いお金を湯船に入れて何してるの!後で入る人の気持を考えてよ!」と父は怒られていた。 父は人が

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          破天荒な父。父の豪快料理

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 父の豪快料理 ■■■ 父はたまに料理をする。得意料理は肉雑炊だ。 出汁と塩を入れ、ご飯、牛肉を混ぜるだけのシンプルな料理。 でも、どこの一流レストランよりも美味しい料理を作る。 ただ、それだけでは終わらないのが父だ。 通称「父ちゃん鍋」と呼ばれる相撲部屋にあるような大鍋を用意し、鍋いっぱいに作るのだ。 そして公園に持って行ってホームレスに振る舞う。 もちろん愛車のジープ(戦地で走ってそうな4WD小型オープンカー)に

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          破天荒な父。害虫を殺さない

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 害虫を殺さない ■■■ 父は蚊、ネズミ、ゴキブリを決して殺さなかった。 ネズミ取りや、ゴキブリホイホイを使って、母がせっかく捕まえた害虫を、父はすぐに逃がしていた。 母 :罠をしかける 害虫:罠にかかる 父 :罠から逃がす この無限ループが30年も続いているのだ。終わらないゲーム。 今思うと、一番の害虫は父だったのかもしれない。 「父ちゃんは殺生が嫌いだから」というのが逃がす理由らしい。 父はどんな小さな生き物にも愛

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          破天荒な父。募金箱が大好き

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ 募金箱が大好き ■■■ うちは貧乏だった。 おやつなんて滅多に出ることは無かった。 外食なんて年に数回しかしない。たとえ外食に行ったとしても、僕は一番安いメニューを頼むようにしていた。 そんな状態なのに、道端で子供が募金箱を持って立っていると、父は1000円札を入れていた。 母はいつも「100円でもいいじゃない。それよりも自分の子供にお金をかけてあげてよ!」と怒っていた。 でも、僕はそんな父が誇らしかった。 父からは

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          破天荒な父。リーダーシップとチームワーク

          僕と父親の、破天荒で少し笑える話です。 ■■■ リーダーシップとチームワーク ■■■ ある日、僕の友達が新しいベッドを購入したと言ってきた。シモンズ製の最高級ベッドに買い換えるという。 古くなったベッドを捨てるために僕は友達の家で手伝いをすることになった。 手伝いの当日の朝、僕は久しぶりに父と食卓で会った。 「今日は何するんだ?」 「友達がベッドを捨てるらしいから、その手伝いに行くよ」 「ほう、どんなベッドだ?」 「まだ1年しか使っていないけど、新しいベッドを買ったから

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