死にたい彼女と住んでみた

玉城ちはるとなおの共著による共同生活エッセイ。 「死にたい彼女と住んでみた」(ブルー)…

死にたい彼女と住んでみた

玉城ちはるとなおの共著による共同生活エッセイ。 「死にたい彼女と住んでみた」(ブルー)玉城ちはる 「どうせ死ぬから住んでみた」(イエロー)なお

最近の記事

わからないを抱えるのが苦手

【わからない事を抱えるのが苦手】 苦しいと楽になりたいから白黒をつけたい または、答えを出したい とにかく結論をつけて楽になりたい。 結論を実行できないでもわかった気になってでも楽になりたい でもわかった気になって誤魔化せるのも限界になる時がきて、やっぱり白黒つけたがる。 けど難しいかな答えが出るものでもない。 相談にも多いし、私もそうだけど誰かとの別れを経験する人達の中には 突然別れが来る人もいる 予期せぬものもあれば、予期していても後悔を感じる人もいる。 2度と当事者が

    • 死にたいと思わない日

      今日、私はすごく調子が良いです。 いつもは朝10時近くまでだらだら寝てしまうのに 8時半にはしゃっきり目が覚めて 飼い犬のお世話を少しして お仕事をして 掃除機をかけて いつもならお昼ご飯を食べた後にしんどくなってしまうのに それもなく 昼寝せずに作業が出来ました。 そしてなにより 「死にたい」と一度も思わなかった。 今一日、私は、「死にたい」と思いませんでした。 奇跡です。 毎日死にたい私にとって、 一度も「死にたい」と思わない日があるなんて奇跡なんです。 何が

      • うつくしきせかい

        加害者に対して 「同じ苦しみを」 「同じ悲しみを」 そう願う人は少なくないです。 ならば私も、そうなりたかった。 私は加害行為をしたことがあるからです。 中学生のころの私のねがいでした。 世界のすべての悲しみや苦しみを背負って独りで死にたかった。 それであとはみんなハッピー。 そんな、単純な世界なら良かった。 でも世界は、そんなに単純ではない。 世界は、そんなにきたなくはない。 そんなことでは悲しみも苦しみも他人の死もなくならない。 戦争もなくならない。 複雑なこ

        • I have to lived so far

          音楽。 私に欠かせないもの。 だけれど私は、しばらく音楽を聴けませんでした。 あのとき奮起した。 あのとき涙した。 あのとき突き動かされた。 そういったことを思い出すのが、 とても怖くて辛かったからです。 いま奮起できない。 いま涙できない。 いま動けない。 そんな自分が情けなくて仕方なくなるからです。 だけど、 私は性懲りもなく、音楽を聴きに行きました。 道のりはJRで2時間以上。 暇な時間も多々あって、 食事をして、煙草を吸って、ケーキを食べて、コーヒーを

          革と真鍮と命綱

          このnoteは玉城ちはるとなおの共同執筆です。 今回はなおの執筆です。 革と真鍮と命綱 最近、私は就労支援事業所をお休みしています。 何故かというと、 とてもとても調子が悪いからです。 どう調子が悪いのかというと 朝起きれない 何も理由がないのに毎日泣く とてもだるい 吐き気がある 朝からお酒を飲んでしまう 自傷する 自殺を考え実行しようとする などなど、明らかな症状が出てきています。 毎日毎日、どうしてもだるくて、お薬もあまり効きません。 ひたすら死にたくて、ベ

          【 自分いじめ 】

          以前記事で「解決しようとしない」というお話を書きましたが、私と同じように寄り添いをしている方から「困っている人がいるんだけれどどう寄り添ったら良いかわからない」という相談をよく受けます。今日はそのことについてお話ししたいと思います。 安田女子大学で、非常勤講師になって10年目がきます。 私なりにせっかく私の講義を受けてくれたのだから 何かしらの経験を持ち帰ってもらいたいとよく思っています。 そんな時に安田の学生数人から「寄り添いについてもっと学びたい」というような連絡があり

          セルフィッシュ

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。 今回は「なお」の執筆です。 セルフィッシュ この世の中では、様々な事件が起こります。 例えば、放火。 例えば、暴行。 例えば、殺人。 そして、その動機として、容疑者や犯人が挙げるものに 「死刑になりたかった」 という場合があります。 こういった事件を目にするとき、 それに対する意見として、よく 「死にたいなら一人で勝手に死ね」 といった意味合いのものも見受けられます。 確かに、自分が死にたいからと言って他者を巻き込む

          【 女はヘンタイ男だってヘンタイ】

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。 今回は「玉城ちはる」の執筆です。 相談を受けるようになって、私自身の気づきにもなったのですが生きる事に困難さを覚える方の多くはとても感情の揺れが大きいということです。 これは、いわゆるHSP的な話とは少し違い、 ある時はとても些細なことに喜び大袈裟に感動し、 ある時はちょっとしたきっかけで不安に陥り必要以上に自分を責めたりします。 また、ちょっとした事でもそこからものすごい急激に自分の運命が切り拓けるというような錯覚と

          【 女はヘンタイ男だってヘンタイ】

          サンタクロースになった日

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。 今回は「なお」の執筆です。 サンタクロースになった日 昨年のクリスマス、私は初めてサンタクロースになりました。 もうすぐもえちゃんが生まれてくるコウちゃんのために、クリスマスプレゼントを用意したのです。 Twitterで見かけたツイートで、 「妹が生まれるとき、おねえちゃんおめでとうのプレゼントをもらったことがある。とても嬉しくて、私は喜んでおねえちゃんになった」 というようなお話がありました。 これはとてもいい! と私

          サンタクロースになった日

          【大人になれない私たち】

          昔、「愛しのルブタン」という曲を作りました。 クリスチャンルブタン 私が大好きな靴のブランド。 もちろん私は自分で買えなくて、優しい妹がお下がりでくれたものをとても大切に履いていたのが留学生のお母さん時代です。 その曲の歌詞で私はこう書きました。「子供の頃に描いた女じゃないけど悪い気はしない」と。 そりゃそうです まさか、いろんな人のお母さんになったとしても 30を過ぎても妹のお下がりをもらって、お下がりを着て 紅白どころかミュージックステーションなんて夢のまた夢、音楽番

          【大人になれない私たち】

          生きたくても生きられなかった誰かの為に

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。 今回は「なお」の執筆です。 生きたくても生きられなかった誰かの為に 生きたくても生きられない人がいるんだよ。 死にたいと言うと、 そう、言われることもありました。 それの、何が関係あると言うのでしょうか。 生きたくても生きられない人がいるのなら 死にたくても死ねない人だっているんです。 生きたくても生きられない人は、切ない。 生きたくても生きられない人の為に、何かできることはないかと、考えます。死にたい私だって。 だ

          生きたくても生きられなかった誰かの為に

          【 幸せの青い鳥 】

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。 今回は「玉城ちはる」の執筆です。 死にたさを抱えながら生きる こんなにも死にたいのに生きてるなんて、本当頑張ってると思いませんか? となおちゃんが言ったことがあった。 本当にそう思う。 本当に死にたい思いをもっても生きてるなんて すごい事だとおもう。 死にたいなんて簡単に口にするものじゃない とか、 本当に死ぬ人はそんな事言わないで突然死ぬとか 色々言われるけれど 私はよくわかる。 もう子供を2人産んで、まさに先

          【 幸せの青い鳥 】

          快方に向かう感覚

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。 今回は「なお」の執筆です。 快方に向かう感覚 私は今まで、旅行をしたり誰かに会ったりすると、 次の日に激しく落ち込んだり、疲れて寝込んでしまったりしていました。 自分の言動に後悔することが多く、 また、単純に体力が追い付かなかったりしていたのだと思います。 ですので、今回ちはるさんに会いに行くのも少し不安でした。 就労支援事業所に5日間通った上で、土日月と、片道2時間以上かけて札幌まで旅行。 本当にできるんだろうか。

          【 優しく包む手〜解決しようとしない〜】

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。 今回は「玉城ちはる」の執筆です。 なおちゃんが私の娘を優しく抱っこしてくれました。 近づいてきたなおちゃんを先に力強く 優しくぎゅっと握りしめたのは娘 どんなに小さな手も  赤ちゃんたちの力強く握り締める指や 手のひらはとても優しく  抱いているようで抱っこされているような 包まれるような幸福感がある 久々に再会したなおちゃんは、初めて息子と共同生活をしたときのような動揺もなく 「赤ちゃんは泣くもの」と腹を括り堂々

          【 優しく包む手〜解決しようとしない〜】

          落ち葉を踏む

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。 今回は「なお」の執筆です。 次の日は、朝から円山公園へ遊びに行きました。 またも家族水入らずのところに私が入っているのですが 私も私でそろそろそういった状況に慣れてきています。 特に疑問を持つこともなく一緒に遊びに行きました。 本当に良かったのか、今更疑問に思いますが、そこは置いておきましょう。 札幌に住んでいたのに行ったことがなく、私は初の円山公園でした。 紅葉が色づいてきていて、たくさんの木から落ち葉がひらひら舞い降

          【 カウンセリング文化】

          このnoteは「玉城ちはる」と「なお」が交互に書いていく共著です。 今回は玉城ちはるの執筆です。 先日みたとあるニュースを見ていて知ったのですがネットニュースで 「就活生の怒りを買う人事向けサービスが物議を醸している。 それは、「就活生の裏アカウントを特定する」というサービスだ。」 というものがあるという話だった 裏アカウントとは何か、と語り始めると長くなってしまうので、ここでは単純に「企業に見られる事を想定していないSNSアカウント全般」とする とその記事には書い

          【 カウンセリング文化】