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サンタクロースになった日

このnoteは「玉城ちはる」と「なお」の共著です。
今回は「なお」の執筆です。

サンタクロースになった日

昨年のクリスマス、私は初めてサンタクロースになりました。
もうすぐもえちゃんが生まれてくるコウちゃんのために、クリスマスプレゼントを用意したのです。
Twitterで見かけたツイートで、
「妹が生まれるとき、おねえちゃんおめでとうのプレゼントをもらったことがある。とても嬉しくて、私は喜んでおねえちゃんになった」
というようなお話がありました。
これはとてもいい! と私は思い、コウちゃんに妹か弟が生まれるときがあれば、絶対にコウちゃんに「おにいちゃんおめでとう」のプレゼントをあげよう、と考えていたのです。
昨年、その時がやってきたのでした。

地元のショッピングセンターの中に、こぢんまりとしたものですが、クリスマスプレゼント特集が組まれていてしました。
コウちゃんはプラレールやミニカーが大好きです。
一緒に遊ぶときは、多彩な創造性でなんとか立体的にレールが引けないかと試行錯誤していました。
また、上からくるくるとビー玉が落ちていく知育玩具もいたく気に入って、
ビー玉がどうしたらアグレッシブな動きをするのか、
よくよく考えて積み木を組み立てたりもしていました。
立体的で、上からぐるぐるミニカーやプラレールが走っていくような、そんなおもちゃはないものか。
私はおもちゃ売り場でうんうん唸りながら、
あーでもないこーでもないとあれこれおもちゃを見ていました。
久々に立ち入るおもちゃ売り場はとても楽しく、
子供向けの人気作のグッズもあれこれ目移りをして、
やっとの思いで決めました。
ぐるぐるミニカーが回る、山のようなかたちをした走らせ台です。
これは絶対に楽しいぞ! と、私のほうがわくわくしながら、
ラッピングサービスで包装してもらうのを待ちました。
とても大きなものになってしまって、
これはやりすぎだろうか、と不安も覚えました。
だけど、コウちゃんが遊ぶ様を想像してみて、きっとコウちゃんが喜んで遊んでくれるだろうというものを選ぶことが出来、私はとても満足した気持ちでいました。

さて、それを群馬まで送るため、コウちゃんにもお手紙を書こうとペンをとった時、こう思いました。

――あれ、私、初めてサンタクロースになったんだ。

今まで誰かにプレゼントをあげることはたくさんありましたが、
子供の夢の詰まったクリスマスに、子供にプレゼントをあげるのは初めてだったということに気づいたのです。
その手紙の締めくくりは、「ほっかいどうのおねえちゃんサンタクロースより」にしました。
なんだかすこしくすぐったく、誇らしい気持ちになりました。

実際そのおもちゃでコウちゃんが遊ぶ動画がちはるさんから送られてきたとき、
とても嬉しく思いました。
たくさん遊んでくれたようで、私もとても安心しました。

が、一点だけ問題がありました。
実はちはるさんが生配信中だったりするときでも一人で遊べるように、といった想いもあったのですが、
そのおもちゃは、とても音がうるさかったのです。
あぁ、ちはるさんとパパさんには申し訳ないことをしたなぁと思いつつ、
プレゼントはなかなかうまくいかないなぁということも、再確認した昨年のクリスマスでした。

さて、今年の春から本格的に始動した
「死にたい彼女と住んでみた」
「どうせ死ぬから住んでみた」
の共作連載でしたが、年の瀬を迎えることが出来ました。
これもひとえに、いつも読んで頂いている読者の皆様のおかげです。
本当にありがとうございます。
本当に読んでもらえているのかな? と不安に思うことも多々ありましたが。
ハートをいただいたり、数重なるビュー数を見たり、
そして、ちはるさんに来る反応を教えて頂いたりすると、
あぁ読んで頂けてるんだなぁと実感することが多々ありました。

まるで日記のようなこのエッセイですが、
来年も皆様の心に、ほっと一息ついたり、または傷をつけたり、
そんな風にしながら続けていければよいなと思っております。

本年も大変お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。


「どうせ死ぬから住んでみた」なお


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