見出し画像

【旅行記】2022.11 空海の住まう聖域・高野山 奥の院

11月中旬。
岐阜の実家に帰ったついでに、関西の方まで足を伸ばして紅葉狩りに行ってきました。

1泊2日のバスツアーだったのですが、
1日目に奈良県の長谷寺と談山神社を周り

そのあと和歌山へ移動して宿泊。
翌日、この旅行のメインである世界遺産・高野山へ向かいます。

両親との旅行だったのですが、母がブラタモリで見てからずっと高野山の奥の院へ行きたかったらしい。

わかる。ブラタモリ楽しいよね。
見てると色んなところ行きたくなるよね。
私も夏ごろに放送してたのを見てから恐山と京都の貴船に行きたいと思っているよ。

▶︎高野山への行き方

高野山までどうやって行くの?…と道のりが謎だったのですが、両親の希望でバスツアー(添乗員さんがハタ振って誘導するタイプのやつ)で予約したので全部お任せでした。

自由に行動したい派だから最初は「ちょっとなぁ…」と思ったけど、交通手配をしなくていいし、乗り換えも迷わなくて良い。ちょっとした移動も全部バスに乗せてもらえるのでこれはこれでありがたい。

・こうや花鉄道 観光列車「天空」
和歌山県の橋本駅から、列車で極楽橋駅へ。

橋本駅は標高92m
レトロな車体のデザインがかわいい天空

天空は窓向きに座席が配置されてるので車内からゆったり景色が望めます。

途中、九度山も通過。
真田丸でおなじみの真田幸村(信繁)が、関ヶ原の合戦後に父の真田昌幸と共に幽閉されていた地。
途中下車したかった…。
大河ドラマのイメージは先50年続くと言われてますが、信繁と言われてすぐ堺雅人さんの顔が浮かぶ。真田丸強い。

九度山を過ぎたあたりから列車はどんどん山の斜面を登っていき、標高92mの橋本駅から標高539mの極楽橋駅へ進みます。

極楽橋駅は標高539m
標高が高いのでひんやりと肌寒い

・ケーブルカー
列車移動はここまで。
ケーブルカーに乗り換えて、標高867mの高野山駅へ。
ケーブルカーとロープウェイの違いはこちら

乗車時間は5分ほど
330mの標高差を一気に移動

高野山駅からは再びバスで、奥の院まで移動。
観光列車&ケーブルカー移動だと乗り継ぎが多いですが、季節限定で京都から奥の院まで直行バスも出てるみたい。

次に行くときがあれば私はこっちが良いかも。

▶︎高野山 奥の院

そしてようやく到着した奥の院。

多くのお墓や供養塔が建ち並ぶ奥へと入ると空気感が変わります。

鬱蒼とした雰囲気

・崇源夫人五輪石塔
江姫の供養塔。

美しい花がお供えされている
奥の院のなかで一番大きな6.6mもある供養塔
「一番石」と呼ばれているそう
お寺の中に鳥居の結界が敷かれている
ちょっと不思議な光景

すごく迫力があると同時に、結界内に入ると背筋の伸びるピンとした感覚があります。不思議。
こんな大きな供養塔を建ててもらえるってことはとても愛されて想われていたんでしょうか。

そして江姫も上野樹里ちゃんで脳内再生されるのでやはり大河は強い。

・天樹院院千姫供養塔

千姫は豊臣秀頼の妻
そして江姫の娘

・結城秀康(家康次男)石廟

・越前前原 松平家墓所

・織田信長墓所

・豊臣家墓所

中央の一番大きな塔が豊臣秀吉と言われている

苔が覆い茂る、有名な武将たちのお墓や供養塔。
何百年も前の偉人たちに思いを馳せて、なんとも言えない気持ちになる。

・御廟橋
橋を渡った先は霊域。
この橋まで空海が迎えに来てくれて、帰りも見送ってくれると信じられているそう。

橋の先は撮影禁止

この敷地内には春日の局、陸奥宗光、天皇家のお墓や供養塔(天皇皇族髪歯爪塔)があります。

「おーい」と呼んだら空海に声が届く位置に春日局のお墓があり、それだけ権力があったということだとガイドさんに教えていただきました。

そのさらに先に空海が入定(修行)している御廟と、その手前に灯籠堂があります。

奥の院に来てからはピンと張り詰めた空気を感じていましたが、灯籠堂の中や御廟の手前では「わぁ…」と、ちょっと後退ってしまうような不思議な圧力(?)を感じました。
芸能人を生で見たときに「すごくオーラがあった!」なんて表現すると思うんですけど、そんな感じです。

悲しいことにガイドツアーでの参加なので自由に回れなかったのですが、他にも名前を知らない人はいない有名な武将のお墓や供養塔が立ち並びます。

武田信玄、上杉謙信、石田三成、明智光秀、井伊直弼、柴田勝家、初代・市川團十郎、などなど…

鎌倉殿の13人で、富士の巻き狩り中に起きた事件で有名な曽我兄弟のお墓もこちらにあります。行きたかった!

敵武将同士だけど同じ場所にお墓があるなんて不思議。
空海は救いを求めて来るものは仏教だろうが神道だろうがどんな宗派であってもウェルカムなんだそう。

過去から現在にかけての、多くの人たちの想いが集まってるのを感じました。

・英霊殿
さっきまでは木々の緑で隔離された異世界にいましたが、戻ってきて最初に目に入ったのは英霊殿へと続く紅葉の道。色鮮やか。

第2次世界大戦の供養のため建立

▶︎金剛峯寺

奥の院参拝を終えて一息ついてから、さらに高野山を巡ります。

最初に金剛峯寺。

炎のような色づきの紅葉
真っ赤
屋根の上に天水桶

▶︎壇上伽藍

鮮やかな壇上伽藍
内部は撮影禁止ですが、曼荼羅の形に柱が立っていて本尊を4体の仏像が取り囲んでいます

・三鈷の松

空海が日本のどこに道場を開こうか悩んで、放り投げた三鈷杵がこの松に引っかかったことが由来
一部の木の葉が3本になっている珍しい松
持っていると幸せが訪れるそう
お寺の方に青い葉をいただきました

・西塔

西塔の読みは「さいとう」

・孔雀堂

後鳥羽法皇様が建てたそう

・中門

広目天は胸にセミ

増長天は胸にトンボ
昆虫で守護神の特徴を表しているそう。
虫除けのオニヤンマくんではない。

・蓮池

雨を降らせて干ばつを救った竜
善女竜王が祀られてます

他にもまだまだ見どころがいっぱいあって、半日の滞在では建物の外観を見て回るのが精一杯でした…
知識も追いつかなくて頭がパンクしそう。

標高1000m近い山の上にある高野町ですが、電子マネーの普及率もしていますしお手洗いなどの設備も新しく、きれいに整備されていて驚きました。
とても観光しやすく、美しい町です。

紅葉が美しい高野町

たっぷり時間をとって、今度は1人旅で来たいなぁ。
同じ和歌山県にある熊野古道にもずっと行きたいと思っているので、セットで来れたらいいなと思います。それはそれでハードスケジュールだろうか…

▶︎近鉄特急ひのとり

帰りは奈良県に戻り、大和八木駅から近鉄特急「ひのとり」で名古屋へ。

かっちょいい車体
快適性を追求したくつろぎの空間
フルリクライニングできる
奈良県名物、柿の葉すし
美味しかった

▶︎高野山のお土産

高野山でしかお土産屋さんに立ち寄るタイミングがなかったのですが、なかなかヘルシーで美味しいラインナップで購入できました。

・胡麻豆腐

高野山の精進料理といえばこれ
厳密にはお豆腐ではなく葛餅に胡麻が混ざってるのですが、胡麻が香ばしくて美味しい

・とち餅

モチモチの木でおなじみのトチ餅
信玄餅と同じでタイプのやつ
美味しさ確約&個包装なので配りやすい

・南紀のにごり梅酒

1日目の夕食時に飲んで美味しかったので
これは自分へのお土産

和歌山は果物の名産が多くて、梅酒も種類豊富だったけどみかんや桃のお酒もたくさん。(アルコール入ってないジュースも!)

翌日にすぐ東京へ戻って、そのあとはずっと仕事でバタバタだったのですが、noteを執筆しながらようやく余韻に浸ることができました。(梅酒片手に)

旅行に行く前よりも行った後の方が興味が湧く土地が多いし、帰ってきてからも歴史を調べて楽しめるので本当に日本って素敵だなと思います。

高野山も奈良県の長谷寺も談山神社も、ぜひもう一度行きたいな。
あとブラタモリ。
来年の高千穂回がめちゃくちゃ楽しみ。



---------12月12日追記-----------
たくさんのスキありがとうございます🙌

この記事が参加している募集

休日のすごし方

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?