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「自分は愚か」という幻想
私は尋ねる。
「 厳しい時には謙虚になり、目が覚め、心が澄む
状況が改善すると慢心し、目が閉じ得たものを失ってしまう。
己の愚かさに絶望する。 」
彼は答える。
「
何ひとつ自分のものではない
私は小さくまた全ては小さく
それゆえに広く広く大きなものの中に浮かんで揺れて震えている
学びを越えることはない
通りすぎず
心に刻むことだ
全能なのは神さんであって自分ではない
一心に一心にここに
愛は他人にしか届かない
私は尋ねる。
「 愛を欲しがっても満たされないのはなぜですか 」
彼は答える。
「
存在に気づいてもらえたものは愛を感じる
愛を引っ張ってきて自分に注ぐことはできない
自分に入ってくる愛は他人にしか届けることができない
自分に対する愛は他人からしかやってこない
ただ愛を欲しがってもそれはどこにもいかず
それはここに消えてしまうのだ
”自分”に実体はない空虚なものだからだ
その”愛に対す
むなしおかし
心は体感できる
目を閉じても変わらない景色
音をとらえ色をとらえる
みえているが
ここを空しく
真空に近づくほどに
感覚は澄み冴える
自分はここにいたと思っていたがそれは
思考の生み出したダミー
実際には何もなかった
それが人間の真相
それはむなしく
それはおかしい
ないからこそこそある虚ろなこの世
あるからこそないこの存在
この世界は空っぽで
わたしはわたしではない