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インクとケント氏 番外編

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ボクのFacebookやmixiは閉じすぎている。そんなときにnoteに思いついたり思い出したことを書いています。
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#エッセイ

痴漢に安全ピン

ボクは先立たれた妻から、許可なく他人の体に触れてはいけないと、常日頃から厳しく言われていたし、全くそう思っているので、男女問わず同性であろうとも、他人の体に勝手に触れるのはダメだと思っている。だから痴漢など以ての外である。

この頃Twitterでは痴漢の手を安全ピンで刺して何が悪いと言っている人がいるのを見かけた。割と古くから伝わる方法ではあるが、実際に行われているのかどうかといえば、些か懐疑的

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がんになったらどうしよう

がんになったらどうしよう

ボクの妻であったみなみ先生は、乳がんで他界した。
それから約一年と四ヶ月経ち、友人のご家族や近しい人達ががんで亡くなったり、ボクから見てがんではないか?と疑わしい人に検査を勧めたりと、ボクの人生からがんは切り離せないものになってしまった。

がんになったらどうしよう?と、誰しも心配だし怖いはずだ。ボクもそう思っていた。

でもちょっと待って。

本当に怖いのは、がんなの?
死ぬことじゃなく?
もっ

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魂の救済とは?

宗教的な話です。
といっても、勧誘しようとか神を信じなさいとかそういうつもりはないので、安心して下さい。だから、まず夢も希望もない話をしておきます。全ての宗教は、必要があって作り出した創作物です。従って神様も仏様もすべて設定されたキャラクターに過ぎません。

ではなぜ人々はそんなものを信じるのでしょう?それは必要だったからです。魂の救済のために。

はて?魂の救済とはなんぞや?と訝しむ方も多いと思

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歌は人を殺すだろうか

先日たまたまQueenの「ボヘミアン・ラプソディ」を聴いていて、すっと歌詞が耳に入ってきた。
Mama, just killed a man

「あ!これって殺人を告白してるんだ」
中学生の頃からずっと知っていた曲なのに、なぜか今まで全く意識をしたことがなかったことは恥よう。
考えてみればボブ・マーレーだって「I shot the sheriff」と歌っている。

英語曲にはこういうマーダーバラッ

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キラキラ

キラキラ

昨日は前の日記でも宣言したとおり「ピカ☆マイ」ちゃんのライブに行ってきました。前日に友人のMJさんと話した時に、少しネガティヴな話を聞いてはいたものの、なんやかんやあって四ヶ月連続ソロ公演1,500人の動員達成でした。

おめでとうございますですし、ボクも行ってよかったです。

前回はお芝居の内容がマイナー以上にネガティヴ過ぎて、これじゃあ動員どころの話じゃあないよ!笑顔で帰らせてよ!という気分が

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トリックスターかもしれない

後出しですが、トランプ氏が勝つんじゃないかなと感じていました。
民主党から共和党へ戻るのは何度も見てきたし、共和党のなかで誰もトランプ氏を止められなかったこと。また民主党の中がヒラリー氏とサンダース氏に割れたこと。
なによりもトランプ氏のアジテーション能力は、トリックスター的に見えたからです。

何かを成す人は、人の心を掴み動かす能力に長けています。
文章にすると穴があったとしても、語り口調や勢い

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『この世界の片隅に』


素晴らしい作品を観てしまったのです。
どうしましよう。

普段は試写券をいただいても、なんとなく足を運ばないことも多いのですが『この世界の片隅に』は、クラウドファンディングが始まった頃から気になっていました。
そのていねいな支援者への心配りは、たとえば物語の主人公すずさんから手紙が届くといったとても微笑ましいものであり、またその手紙をもらった人たちが本当にうれしそうにSNSにUPしたりと、優しさ

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高畑淳子さんを通して見えるボクたち。

ボクの見えている範囲では、高畑淳子さんに同情的な人が多く、また被害女性に落ち度があるかのような発言をする人はいないのでホッとする半面、逆の考え方をする人のRTは届いていて、やっぱりなぁと肩を落としています。

この件については、小川たまかさんが書かれているこの記事は素晴らしいなと感じます。

一部の性犯罪報道 被害者の容姿について、なぜ報じるのですか?

そしてワイドショーを賑わす事件が起きると、

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『シン・ゴジラ』をどう語るかは難しい。

『シン・ゴジラ』については一度お話していますが、作品のヒットに伴い社会現象になっていることもあって、ネット上では軽々しく扱い辛い空気を感じています。

あまり面白くなかったことを稗と粟に例えたマンガ家さんのtweetに突撃したり、ちゃんと観て語れとか、的を射てない感想や逆張りで薄っぺらい批評なら叩かれても仕方がないとか。

でも映画ってそんなに難しいもんでしたっけ?

先述のマンガ家さんは、すでに

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我が家は『シン・ゴジラ』をどう観たか

我が家は『シン・ゴジラ』をどう観たか

基本的に「テレビを観る」「映画を観る」という表記をしたがる我が家です。こんばんわ。

ボクが好きなゴジラは54年版から始まったいわゆる昭和ゴジラと、ミレニアムシリーズです。ハリウッド版は二作ともあまり好きではありません。

みなみ先生は、単体モノよりは怪獣が二体でぶつかるVSモノが好きです。

余談ですがボクとみなみ先生が初デートで観た映画が1993年版『ゴジラ対メカゴジラ』です。観終わったあと絶

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なぜ弱者を抹殺してはいけないのか?という問い。

「なぜ弱者を抹殺してはいけないのか? Yahoo!知恵袋の回答が秀逸すぎる」

twitterで話題になってます。

この答えは大変優秀なんです。

この答えはとても正しいんです。

ボクも同じ疑問を20歳頃に年上の友人に問い、同じような答えをもらったのです。

ただその頃のボクは「個」の意識が強く「種」というものに共感ができなかったのです。

頭が悪い子だったのかもしれませんし、20歳頃というの

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大正デモクラシーへの道(後編)

かくして明治時代は45年(1912年)7月30日をもって終わり、7月31日から大正元年となります。以前日が被っていると書きましたが誤りでした。官報を調べてみたら、7月30日は明治45年付けで発行されてました。訂正します。

一時的に無政府状態になった明治38年、そして明治43年幸徳秋水事件のショック。江戸幕府が倒れたように明治政府だって…という感覚は、当時の人にとっては案外リアルだったのではないで

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大正デモクラシーへの道(中編)

日比谷焼討事件が起きたには明治38年(1905年)でしたが、最近読んだ本にはこれを大正デモクラシーの始まりとするという記述がありました。(『大正を読みなおす』子安宣邦著)

最初「?」って首を傾げました。

明治は明治45年7月30日までのはずです。大正時代までまだ7年あります。

しかし前編でも述べたように、この日比谷焼打事件で日本は一時無政府状態に陥ったのです。実はこれが大正デモクラシーと大い

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大正デモクラシーへの道(前編)

明治10年(1877年)に西南戦争がなんで起きたかってのが、学校で歴史を習ってた時ピンと来なくて…いや、薩長仲良くやってたやん!って疑問に感じつつも「とりあえずそういうことがあった」ということで試験は乗り越えたわけですよ、田原坂。

最近になって読んだ本で、薩長連合というのは江戸幕府を倒したというか退いてもらい「一君万民」つまり天皇を中心とし残りは平等という思想に基づいて動いていたのだと知りました

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