【書評】徳川家康と武田勝頼
東国戦国史の分野では、「新史料の発見や政治・軍事・外交の各分野で新知見の発表が続いている」そうだ。
本書は、これまで武田氏側から周辺の戦国大名を眺めていた武田氏研究の第一人者である著者が、「徳川家康の側から武田氏を見直した」本書は、「大国武田からの侵攻を受け続けた家康にとって、勝頼とのおよそ十年に及び抗争はどのようなものだったのかを見直すことで、一介の三河国衆から戦国大名に成長した徳川家康の軌跡を明らかにするとともに、家康の飛躍を支えたのが、信玄・勝頼が育てた武田遺臣たちで、