yuji kato

「どうしたら子どもたちに美術の楽しさを伝えられるだろう?」そんな思いで中学校で美術を教…

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「どうしたら子どもたちに美術の楽しさを伝えられるだろう?」そんな思いで中学校で美術を教えてきました。その中で「絵を描いてみたいけど才能がないから描けない」と諦めている大人の方が沢山いることを知りました。その方たちに美術の楽しさを伝えたいと思います。

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 24

絵文字にチャレンジ突然ですが、漢字の成り立ちって面白いと思いませんか? 漢字は、今から三千年以上前の中国の殷(いん)という国でできたと言われています。 今残ってい…

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1年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 23

想像の世界で遊んでみましょう以前、自分には想像力は無いと思い込んでいる大人の方が多いけれど、そんなことはないというお話をしました。 幼い頃、雲を見て何かを想像…

yuji kato
1年前

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 22

色つくりをしましょう②今回も、三原色を使って色を作りましょう。 では、おさらいです。 色の三原色とは、どのような性質で、どの色でしたか? 色の三原色の性質…

yuji kato
1年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 21

色つくりをしましょう①絵の具には、混ぜて作れる色と、混ぜては作れない色があります。 混ぜては作れない、色つくりの基になる色のことを「色の三原色」といいます。 …

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1年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 20

色に気持ちを向けてみましょう私たちは、沢山のものに囲まれて生活しています。 ということは、沢山の色に囲まれて生活しているということですね。 でも、美しい花々や秋…

yuji kato
1年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 19

中学校ではどんな絵の具を使うの? 水彩色鉛筆を使うことで、少しずつ色に対する苦手意識が取れてきたでしょうか? 少なくとも、絵の具のように、混ぜれば混ぜるほど変な…

yuji kato
2年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 18

水彩色鉛筆を使ってスケッチしましょう これから本格的なレッスンを進めていきたいと思います。 今回は、スケッチに色を付けてみましょう。 「・・・・・。」 突然固ま…

yuji kato
2年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 17

自由な発想といわれても 前回の手のスケッチの最後に、 「もっと自由な発想で描いても面白いですね」 「表現は自由です。常識にとらわれずに、想像の世界で遊んでみてく…

yuji kato
2年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 16

手をスケッチしましょう 今回は、鉛筆を使って手をスケッチしましょう。 いよいよしっかり見て描く練習です。 自分の体の中で、一番目にするのは手ですね。 ですから自…

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2年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 15

明暗をつけて立体感を表現しましょう 今まで学んだことを使って、鉛筆で立方体を立体的にスケッチしてみましょう。 紙の上に立体感を表現するためには、光が当たって明る…

yuji kato
2年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 14

ハッチングを使って立体感を表現しましょう 前回は立方体を描く方法をお伝えしました。 今回は、その立方体にハッチングを使って立体感を表してみましょう。 ハッチング…

yuji kato
2年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 13

立方体を描いてみましょう 明暗の塗り分けとタッチの練習をしましたので、いよいよものを立体的に描く練習に入ります。 まずは、立方体を描いてみましょう。 しかも何も…

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3年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 12

ぼかしとハッチングを覚えましょう ものを立体的にスケッチするために、前回は鉛筆で明暗を塗り分ける練習をしました。 今回は、スケッチに役立つタッチの技法を練習しま…

yuji kato
3年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 11

明暗の練習をしましょうものを立体的にスケッチするには、明暗の違いを見つけることが大切です。 簡単に言うと、光が当たっている明るいところと、陰になっている暗いとこ…

yuji kato
3年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 10

トレーシングペーパーを使ってみましょう トレーシングペーパーを知っていますか? 普段はあまり使う機会はないと思います。 トレーシングペーパーは、半透明の紙で、下…

yuji kato
3年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 9

線の練習のおさらいです 前回お話しした5本の線、引いてみましたか? きっとあのように意識して、1本の線を引いたことはなかったと思います。 「1本の線に気持ちを込め…

yuji kato
3年前
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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 24

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 24

絵文字にチャレンジ突然ですが、漢字の成り立ちって面白いと思いませんか?

漢字は、今から三千年以上前の中国の殷(いん)という国でできたと言われています。

今残っている一番古い漢字は、甲骨(こうこつ)文字です。

亀の甲羅や動物の骨に刻まれた漢字で、占いの結果を記録するために使われました。

漢字の成り立ちには、4つの方法があります。

それは、象形(しょうけい) 、指事(しじ)、 会意(かいい)

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 23

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 23

想像の世界で遊んでみましょう以前、自分には想像力は無いと思い込んでいる大人の方が多いけれど、そんなことはないというお話をしました。

幼い頃、雲を見て何かを想像したり、葉っぱや木の枝を、何かに見立てて遊んだことがあると思います。

そんな想像力豊かな経験を、大人になって忘れているだけなんです。


この写真に写っているのは、何でしょうか?

「スピーカーでしょ? そう書いてあるし・・・」

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 22

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 22

色つくりをしましょう②今回も、三原色を使って色を作りましょう。

では、おさらいです。

色の三原色とは、どのような性質で、どの色でしたか?


色の三原色の性質は、

混ぜては作れない、色つくりの基になる色のことです。

そして、その色は、

マゼンタ(赤紫)・イエロー(黄)・シアン(緑みの青)です。


三原色ではないですが、もう1色混ぜて作れない色があります。

何だと思

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 21

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 21

色つくりをしましょう①絵の具には、混ぜて作れる色と、混ぜては作れない色があります。

混ぜては作れない、色つくりの基になる色のことを「色の三原色」といいます。

色の三原色は、
マゼンタ(赤紫)・イエロー(黄)・シアン(緑みの青)です。

この三原色を使って、色を作ってみましょう。

「え~!? 作れるか自信がない・・・」なんて声が聞こえてきそうですが、大丈夫、あなたにも作れます。


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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 20

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 20

色に気持ちを向けてみましょう私たちは、沢山のものに囲まれて生活しています。

ということは、沢山の色に囲まれて生活しているということですね。

でも、美しい花々や秋の紅葉など、色を意識するとき以外は、普段はそれほど色を意識する人は多くないのではないでしょうか。

ところであなたは、どのくらい色を見分けることができますか?

今、この投稿からちょっと目を離して、周りを見回してください。

いろいろな

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 19

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 19

中学校ではどんな絵の具を使うの?
水彩色鉛筆を使うことで、少しずつ色に対する苦手意識が取れてきたでしょうか?

少なくとも、絵の具のように、混ぜれば混ぜるほど変な色になってしまい、嫌になったということはないと思います。

中学生も、絵の具を混ぜて思うような色ができない、混ぜれば混ぜるほど変な色になるという経験から、苦手意識をもっていく生徒もいます。

そんな苦手意識を出来るだけ感じないでほしいとい

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 18

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 18

水彩色鉛筆を使ってスケッチしましょう
これから本格的なレッスンを進めていきたいと思います。

今回は、スケッチに色を付けてみましょう。

「・・・・・。」

突然固まったような・・・。

分かります。

絵を描くことに苦手意識をもっていると、「形が思うように描けない」「色を塗ったら変になった」という経験があるのではないですか?

形については「目と手の訓練」でお伝えしました。

ですので、これから

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 17

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 17

自由な発想といわれても
前回の手のスケッチの最後に、

「もっと自由な発想で描いても面白いですね」

「表現は自由です。常識にとらわれずに、想像の世界で遊んでみてくださいね」

とお伝えしました。でも・・・

「自由な発想と言われても・・・ 全然思い浮かばない・・・」

と思っている方も多いのではないでしょうか?

あなたもそうですか?

表現活動のもとになるものは感性です。

人は普段から何かを

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 16

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 16

手をスケッチしましょう
今回は、鉛筆を使って手をスケッチしましょう。

いよいよしっかり見て描く練習です。

自分の体の中で、一番目にするのは手ですね。

ですから自分の手の形は、目をつむっても想像できるのではありませんか?

また、手はとても起用にいろいろ動かすことができますので、開いたり握ったり、指を曲げてみたりと様々なポーズが取れますね。

実はそれが曲者なのです。手を描くのは意外と難しいも

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 15

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 15

明暗をつけて立体感を表現しましょう
今まで学んだことを使って、鉛筆で立方体を立体的にスケッチしてみましょう。

紙の上に立体感を表現するためには、光が当たって明るいところと、暗いところを見分けて表すことが大切です。

では、次のように立方体に左ななめ上から光が当たっているとしたら、①・②・③の面の明るさはどうなっているでしょうか。

そうです。

①が一番明るく、③が一番暗く、②が①と③の中間にな

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 14

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 14

ハッチングを使って立体感を表現しましょう
前回は立方体を描く方法をお伝えしました。

今回は、その立方体にハッチングを使って立体感を表してみましょう。

ハッチングは、平行な線を描いて形を表す方法でした。

では、どう描けば立体的に見えるでしょうか。

立方体を使って描いてみますね。

このように面の向きに合わせて、クロスハッチングで描くと良いです。

もちろん実際はもっと細かくフリーハンドで描き

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 13

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 13

立方体を描いてみましょう
明暗の塗り分けとタッチの練習をしましたので、いよいよものを立体的に描く練習に入ります。

まずは、立方体を描いてみましょう。

しかも何も見ないで描いてみます。

「えっ!? そんなことできるの!?」という声が聞こえてきそうですが、できるんです。

理屈が分かれば形だって、陰影だって一応それらしく描けちゃうんです。

まずは、ご自分のイメージで良いですので、立方体を描いて

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 12

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 12

ぼかしとハッチングを覚えましょう
ものを立体的にスケッチするために、前回は鉛筆で明暗を塗り分ける練習をしました。

今回は、スケッチに役立つタッチの技法を練習しましょう。タッチを使い分けることで、スケッチにより幅が出ます。

6Bの鉛筆と消しゴム、A4サイズくらいのコピー用紙か画用紙などを用意してください。6Bの鉛筆も文具店で購入できます。

また、ティッシュか柔らかいガーゼも用意してくださいね。

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 11

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 11

明暗の練習をしましょうものを立体的にスケッチするには、明暗の違いを見つけることが大切です。

簡単に言うと、光が当たっている明るいところと、陰になっている暗いところを見分けて、塗り分けるのです。いわゆる陰影の表現ですね。

そのために、今回は鉛筆で明暗を塗り分ける練習をしましょう。

ところで、鉛筆を使うのは久しぶりという方、多いのではありませんか?

小学校では鉛筆を使いますが、中学生になるとシ

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 10

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 10

トレーシングペーパーを使ってみましょう

トレーシングペーパーを知っていますか?

普段はあまり使う機会はないと思います。

トレーシングペーパーは、半透明の紙で、下に置いた絵や写真を写し取ることができます。

文具店や100円ショップ、ネットでも買えますので、やってみたい方は、揃えてくださいね。

このトレーシングペーパーを用いた練習を、私は「トレペ法」と呼んでいますが、これは「目と手の訓練」に

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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 9

絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 9

線の練習のおさらいです

前回お話しした5本の線、引いてみましたか?

きっとあのように意識して、1本の線を引いたことはなかったと思います。

「1本の線に気持ちを込めて、意識した線で絵を描く」

とても大切なことですので、心に留めておいてくださいね。

ところで、線を引いたときにどのように鉛筆を持ちましたか?

文字を書くときと同じ持ち方でしたか? それとも違う持ち方をしましたか?

結論から

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