絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 22
色つくりをしましょう②
今回も、三原色を使って色を作りましょう。
では、おさらいです。
色の三原色とは、どのような性質で、どの色でしたか?
色の三原色の性質は、
混ぜては作れない、色つくりの基になる色のことです。
そして、その色は、
マゼンタ(赤紫)・イエロー(黄)・シアン(緑みの青)です。
三原色ではないですが、もう1色混ぜて作れない色があります。
何だと思いますか?
それは、白です。
この三原色と白で、基本全ての色が作れることになります。
それでは、色つくりをしていきましょう。
前回は、2色の混色でしたが、今回は、三原色全部を混ぜます。
「えっ!? また難易度が上がった・・・」
確かに2色よりも難しいですが、2色と基本は変わりません。
とにかくチャレンジすることが大切ですよ。
色つくりは、イメージが大切だと繰り返しお話ししています。
では、三原色3色を混ぜると、何色ができるでしょうか?
イメージしてみてください。
答えは、茶色と黒です。
では、三原色をどんな割合で混ぜればよいか、イメージしてみてください。
イメージするためには、作ろうと思う色が、何色に近いか考えてみると良いです。
今回は使う色は決まっています。
まず、茶色から考えてみましょう。
茶色は、前回作った色相環の中で、何色に近いですか?
そうです。赤みの橙ですね。
ですから、まず赤みの橙を作れば良いのです。
赤みの橙は、赤紫と黄で作りました。
赤紫と黄の割合はもうお分かりですね。作ってみましょう。
できた赤みの橙に、緑みの青を少しずつ足していきます。ここは、ゴマ粒よりももっと少しから混ぜていきましょう。
茶色ができました。
では、緑みの青をまぜる割合を変えて、赤茶とこげ茶も作ってみましょう。
では、いよいよこの色つくりのクライマックスです。
黒を作りましょう。
三原色で黒を作るには、2つのアプローチがあります。
今まで作ってきた色を思い出してください。
そして、どの色に近いか、考えてみましょう。
一つ目は、こげ茶です。ここから黒にしていきます。
それには、何色を足していけば良いか、もうお分かりですね。
そうです。緑みの青です。
緑みの青を少しずつ足していくと、茶色っぽさが消えていき、少しずつ黒っぽくなります。
二つ目は、青紫です。ここから黒にしていきます。
では、青紫に何色を足していけば良いでしょうか?
答えは、黄です。
「えっ? 青紫を黒にするのに、明るい黄色を混ぜるの?」
そうなんです。紫っぽさを消して黒にするのに、明るい黄色を混ぜるのです。
面白いですね。絵の具には、混ぜれば混ぜるほど暗くなる「減法混色(げんぽうこんしょく)」という性質があるのです。
やってみれば分かります。
よく見ると、2つの黒は、微妙に色合いが違うと思います。
実は、絵の具を買いに行くと、黒にもいくつか種類があります。
絵を描くときに、普段使っている黒だけでなく、自分で作った黒を使ってみるのも変化が出て面白いですよ。
それでは、作った黒に白を混ぜて、灰色を作ってみましょう。
灰色は、白に近い明るい灰色から、暗い灰色までたくさんありますから、お好みで作ってくださいね。
三原色と白を使うと、黄土色も作れます。
もう混ぜる割合はお分かりですね。
赤紫と黄で、黄みの橙を作り、ほんの少し緑みの青を足して、白で柔らかみを出しましょう。
ここからは、ササッと行きましょう。
赤紫と白でピンク。黄と白でレモン色。緑みの青と白で水色。
赤紫と緑みの青と白で、うす紫。
そして、赤紫と黄と白で、うす橙。
どうでしょうか。できましたか?
普段絵を描くときには、三原色と白だけで色を作る必要はありませんが、色つくりの考え方は同じです。
混色で大切なことは、混ぜる色とその割合です。
どの色とどの色をどれくらい混ぜれば、作りたい色ができるか。
イメージを大切にして、いろいろな色を作ってみましょう。
「大人の美術教室」今日はここまでです。
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