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絵が苦手だと、ずっと思ってきたあなたへ 21

色つくりをしましょう①

絵の具には、混ぜて作れる色と、混ぜては作れない色があります。
 
混ぜては作れない、色つくりの基になる色のことを「色の三原色」といいます。

ターナー三原色カラー
今はこのように、三原色だけで買うことができます。

色の三原色は、
マゼンタ(赤紫)・イエロー(黄)・シアン(緑みの青)です。
 
この三原色を使って、色を作ってみましょう。

「え~!? 作れるか自信がない・・・」なんて声が聞こえてきそうですが、大丈夫、あなたにも作れます
 
 
その前に、絵の具の使い方を確認しておきましょう。
 
 
まずは必要な道具です。

絵の具・パレット・筆・筆洗バケツ・画用紙・ぞうきんです。
 
筆洗バケツには仕切りがあります。必ず全ての仕切りに、半分以上水を入れましょう。
 
そして、筆を洗うところと、絵の具に水を足すところ分けて使います
 
筆を洗った水は色水となり、他の色を混ぜるときにその色の影響を受けてしまいます。
 
絵の具は、パレットの小さい仕切りに出します。
 
次に、大きい仕切りに筆で絵の具を取り、混ぜます
 
違う色の絵の具を取るときは、必ず筆を水で洗いましょう。
 
絵の具に別の色が混ざると、他の色と混ぜるときに、別の色になってしまいます。
 
塗り方にもコツがあります。

今回は、ムラなく、ペタッと、はみ出さないように塗りますが、それにはコツがあります。

①    絵の具を溶く水は、少なめにします。
水が多いと、ニジミます。少ないとカスレます。取った絵の具全体を、マヨネーズのような感じになるように、しっかり混ぜましょう。

②    使う筆は、面相筆など細めのものを使います。

③   まず、枠線に沿って、はみ出さないように塗ります。

④    次に、中を塗りますが、同じ方向に筆を動かします。
この時は、面相筆でも、写真のような平筆でも構いません。使いやすい筆で塗りましょう。

⑤    完成です。


では、三原色で色を作っていきましょう。


色相環(しきそうかん)という、色みの似ている色を順に並べて、輪のようにしたものがあります。
 
これに沿って色を作っていきます。色相環は色数によっていくつかありますが、ここでは12色相環を使います。

12色相環

ん? またあなたの不安げな心の声が聞こえたような・・・
 
安心してください。
 
見本とそっくりになるまで、何度も塗り直すなんてことはしません。
 
無数にある色の、ほんの一部に過ぎない、色相環の見本の色だけでは、豊かな色の世界を描き出すことはできません。
 
色相環の隣り合う色の間にも、実は無数に色があると思いませんか。
 
また色を感じるのも非常に個人差がありますので、色相環の色はあくまで目安として用います。
 
ここでの色づくりの目的は、「色って自分にも思うように作れる」ということに気づくことなんです。
 
そこでできた色はその人の個性です。豊かな表現のためにとても大切な要素になります。


まずは、色相環の赤紫(マゼンタ)黄(イエロー)緑みの青(シアン)の枠に、色を塗っていきます。
 
これは、三原色でしたね。


次は、赤紫を混ぜて、黄みの橙・赤みの橙・赤を作って、同じように塗っていきます。
 
混色で大切なことは、混ぜる色その割合です。
 
どの色どの色どれくらい混ぜれば作りたい色ができるかは、イメージが大切です。
 
そのイメージを養うために、経験を積んでいきます。
 
明るさの違う色を混ぜる時は、暗い色の方が影響しますので、まず明るい色を取り、暗い色を少しずつ混ぜます


黄みの橙は、黄色に近い橙ですね。ですから、
 
①    パレットの小さい仕切りに、黄色赤紫を出しましょう。

②    まず、黄色を広い仕切りに、少し多めに取りましょう。

③    次に、赤紫を筆先にゴマ粒くらい取って、黄色に乗せましょう。

④    よく混ぜ合わせてください。

⑤ こんな感じになりましたか? 黄みの橙ができました。

⑥    では、先程の要領で、ワクに塗りましょう。


次は赤みの橙です。
 
黄色に、先程よりも少し多めに赤紫を混ぜましょう。
 
を作るには、赤紫を先に取り黄色を少しずつ混ぜていきましょう。
 
濃い目の色を作るときは、濃い色に明るい色を混ぜていった方が、作りやすいです。

では同じ要領で、黄色緑みの青で、黄緑・緑・青緑を作ってみましょう。
 
 
最後は、赤紫緑みの青で、紫・青紫・青を作りましょう。

この2色は、同じくらいの濃さですが、まず赤紫を取って、そこに少しずつ緑みの青を混ぜて、紫から作っていきましょう。
 
これで、色相環が完成しました。

三原色の3色を使って、9色作ることができました。
 
最初にお話ししたように、色作りはイメージが大切です。
 
どの色どの色どれくらい混ぜれば作りたい色ができるか、少し分かっていただけたでしょうか。
 
「大人の美術教室」今日はここまでです。

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