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拝啓 明太子さま 〜明太子のすごい栄養〜


拝啓 明太子さま。
私は、あなたを誤解しておりました。
まさか、こんなにも高たんぱく・低脂質・低カロリー食材だったとは知らず、ダイエット中に遠ざけておりました。しかも知人には、明太子を避けるようアドバイスしたこともありました。塩分・プリン体・コレステロールが高いという噂を信じてしまい、良く調べもせずに避けていました。これらの成分も、食べ過ぎなければ問題になることは無いものでした。
本当にごめんなさい。

今や明太子は、筋肉飯として私の食事メニューには欠かせない存在となりました。

「これさえあれば、ご飯が旨い!」
今日も美味しくいただきます。
                               敬具

明太子が大好きだ。
明太子さえあれば、何もおかずはいらない。
しかも、ご飯の美味しさも倍にしてくれる最強のご飯の友である。

にもかかわらず私は迷い、
泣く泣く食べるのを遠慮してきた。

こういうことを感じたことは無いだろうか。

「卵類を食べる罪悪感」

卵類には高コレステロールのイメージがつきまとう。明太子に対しても同様のイメージをもっていた。

それもそのはず、
「卵は1日1個までよ」と、
うちの婆ちゃんが言っていた。
うちの母ちゃんも言っていた。
なんなら、婆ちゃんの友達も言っていた。

3人以上から言われると、信じてしまう。

実際に厚生労働省は、2010年の報告までコレステロール摂取上限を女性600mg/日、男性750mg/日としていた。

卵1個あたりのコレステロールは約250mgなので、「卵は1日1個まで」というのもうなずける。


(※現在は、多くの研究結果を受けてコレステロール摂取上限は「わからない」として、上限は設けられていない。
疾患に応じて個別に上限を検討するような、モヤ~とした見解となっている。)


明太子は魚卵なので、鶏卵とは違うと思うべきだったのだが、あいにく面倒くさがりな私の頭は、
「どちらも卵である」と、ひとくくりにしていた。

卵を1日何個まで食べて良いかどうかについての議論は、別の機会にするとして、

この時点で
「卵に謝れ!」
という卵類から、苦情の声が聞こえて来そうだ。

そういえば昔、
レントゲンの撮影し過ぎに怒った病院長が、
「地球に謝れ!!」
と病院中に響きわたる声で怒鳴っていたことがあった。放射線の無駄遣いを注意したらしい。
当時、入職1年目の新人だった私は震え上がった。
思い出すたびに、つい地球に謝りそうになる。

確かに卵にも明太子にも失礼な話しだった。

例えば、欧米の人は我々をアジア人とひとくくりしがちだが、我々のようなモンゴロイドもいるし、インド人のようなコーカソイドもいて、全然違う人種だ。ひとくくりにされると、なんだかモヤモヤする。

これと同じことだ。

逆に我々も、街で抱擁を交わす人を見かけると
「欧米か!」と
ひとくくりにツッコミしがちなので、反省したい。

明太子も卵も、ついでにイクラも、実際はこの様に栄養成分が全くちがう。

     出典:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年

明太子の特出べきは、高たんぱくな上に低脂質だということだ。他の卵とく比べても、たんぱく質量に対する脂質の割合が1割5分程度と、筋肉を維持しながらダイエットすることに優れた食品といえる。
もちろんアミノ酸スコアも100ということで、鶏卵と同様にたんぱく質は良質だ。

たんぱく質は体内でアミノ酸となり、これが細胞の基本成分となる。
アミノ酸スコアというのは、食品中のアミノ酸の中でも9種類の必須アミノ酸の配合バランスを点数化したもので、食品中のたんぱく質の品質を評価するための指標となるものだ。
この点数が100に近いほど、筋肉などの合成効率が良く「良質なたんぱく質」であると言われている。

明太子にはDHAやEPAも豊富に含まれる。

DHAといえば青魚に多く含まれ、頭が良くなる栄養素でおなじみだ。学習能力・記憶力の向上に期待が出来るといわれている。

EPAは血液をサラサラにし、血管年齢を若く保つ効果が期待できる。

DHAは、脳の発達や脳の情報伝達機能をサポートすることがわかっている。

「日本人は魚中心の食生活だったから学力が高かったのでは?」言われたこともあっらしい。

過去形だ。

今はハンバーガーにピザにと
「欧米化」だ。
学力は下がったのだろうか?

食の欧米化によって学力が低下するという文献は見つからなかったが、和食が健康に良いという文献は、山のように見つかった。

健康なほうが、勉学に取組やすいのは当然である。
そう考えると、和食の方が良いのかもしれない。

ということは、
「今こそ明太子を食べて、体も脳も健康になろう♪」

とはいえ、明太子をいただくにあたっては、コレステロール、食塩、プリン体の摂取量が心配になる。

コレステロールについては、先に話したように摂取上限は決まっていないが、諸外国のガイドラインは200~300mg/日未満とされており、日本でも脂質異常症の人は200mg/日未満とされている。

コレステロールの摂取上限を200mg/日とすると、
200mgに相当する明太子量は71gだ。

食塩の摂取上限6g/日(女性6g、男性7g)を基準にすると明太子量は107gに相当する

プリン体の摂取上限400mg/日を基準にすると
明太子量は250gに相当する。

明太子は1本40g程度だ。
単純に考えると、2本で80gなので
脂質異常症でなければ1日2本は食べられる。

なんということだ。
思った以上に沢山食べられる。

「明太子好きのみなさーん。」
「もう罪悪感なしで、明太子を食べていいんです!」
「そして明太子パラダイス福岡にお越しください。」

福岡には明太子を、まるっと食べさせてくれる店がある。

「博多元祖めんたい重」ホームページより


「からし明太子うろん」
福岡県観光WEBクロスロードふくおかホームページより

福岡県に住んでいる私も、まだ「めんたい重」を食べたことがない。いつも行列ができていて、憧れの存在だ。

最後に、ダイエット中の筋トレ飯としての明太子をおススメしたい。

それは、コンビニのおにぎりだ。

糖質35.1g たんぱく質3.9 脂質0.8

運動前のエネルギー補給にプラスして
脂質を抑えつつ、タンパク質の補給源となる。

脂質制限ダイエット中は、少しでも脂質を抑えないと、すぐに1日の脂質上限を超えてしまう。
そんな時に明太子おにぎりは、本当に重宝するので参考にしてほしい。

結論

明太子は体と脳とダイエットの味方だった!

「訂正してお詫びいたします。」


<参考文献>
・日本人の食事摂取基準(2020 年版)厚生労働省
chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000586553.pdf


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