![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66135573/rectangle_large_type_2_3a28e17bf4ac5b81f5d2341a0240691c.jpg?width=1200)
只見線のあるまちにて2021/11/21
はい、今日は天気予報通りくもりでした。日中、日が差した時間もあったのですが、最終的にはくもりの一日でした。
いつもお世話になってるところが、今日から夕方5時まで開館することになるという話があったので、帰って来るのが遅くなってnoteの更新が遅くなっては困ると思ったのでした。
それで、朝のうちに写真の選択とRAW現像を終わらしておいたのですが、今日の写真の裏テーマは生と死なんてちょっとばかり重い感じのするもので、朝から鬱々な感じで出かけることになったのでした。
今日は一日とばしてもいいだろうという気持ちと、いややっぱり書きたいという気持ちが交差して、だいぶ悩んだのですが、今こうして更新しているところなのです。
というわけで今日は昔の写真を引っ張り出してきました。2010年11月21日の写真です。
それでは、いつも通り生暖かく見てやってください。
・農サイド(2010/11/21)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66136913/picture_pc_4a3bf973ce413efc01a10d80906adcee.jpg?width=1200)
昨夜何時に寝たのか覚えてはいないのですが、あんまり良く寝れた感じもせず、朝も早くに起きてしまったのです。障子窓に手をやると外は朝靄の様子。たまには、こんな中、出かけてみるのもいいなぁと思い、自転車を走らせていると、僕と同じように自転車を走らせている人がいたのです。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66137295/picture_pc_835db280cef48a37ffc31371ddc9f634.jpg?width=1200)
只見線が来るにはまだ時間があります。なにか良い被写体はないか、その辺を眺めてみると、田んぼのあぜ道の草にトンボがとまっていたのです。生きているのか死んでいるのかもわからず、霜にまみれた身体はなにものよりもきれいなオーラを出していることに、僕は撮らずにいられなかったのです。
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66137569/picture_pc_062cb420993565bb347e07bed38ef761.jpg?width=1200)
そんなトンボの亡骸を撮っていると、ポケットのスマホが只見線が来るのを告げたのです。なかばトンボの弔いをしていた僕は、少しばかり躊躇したのですが、とりあえずその場を離れ只見線を撮りに向かったのです。でも、本当は心の中では、さっきのトンボのことでいっぱいだったのです。
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66137983/picture_pc_4f1c9334903ad581f7eac37c6ab6447d.jpg?width=1200)
トンボのことを引きずりながら、朝靄の中の只見線を撮り終えると、次の只見線までだいぶ時間があったのです。いつも夕方通っていた道を朝靄の中、走っていると普段は感じないなにか不思議なものを感じます。それを、寂寥感と言っていいのかわからなかったのですが、僕にはそう感じたのです。
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66138287/picture_pc_b47a9ec0ab22f4b6cca4a6f2c0a276f9.jpg?width=1200)
寂寥感、そんな単語をスマホで調べながら自転車を先に進めると、朝もやの中、元気に咲いてる花があります。ヒメジョオンだろうかと、生半可な知識で眺めていると、後ろに藁ロールが積まれていたのです。稲刈りが終わって1か月以上経った今でも、田んぼには稲の雰囲気が残っていたのです。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66138826/picture_pc_1467f23c0b2ed78ed5b26fdc91be3dfe.jpg?width=1200)
田んぼのあぜ道から只見線の脇道へと向かうと、朝靄の中、柿の木がたわわに実をならしているのが見えたのです。只見線のレールと柿の木のコラボレーションになんとなく惹かれてしまった僕は、この画を撮ろうと思い、自転車から降りてカメラのシャッターを切ったのです。
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66139345/picture_pc_d5f0cbbe1c33b5747ae2538ef5337d8d.jpg?width=1200)
只見線のレールと柿の木のコラボレーションを撮った僕は、近くの踏切で渡るのを躊躇してしまったのです。ここ松原踏切は警報機も遮断機もない踏切なのですが、こんな朝靄の中、突然只見線が走ってきたら大変だと思い、しっかりと右左を見ながら、急いで渡ることにしたのです。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66139598/picture_pc_0ca2b4135f2afedec0c689a030c7f58f.jpg?width=1200)
松原踏切を渡った僕を迎えてくれたのは、高いところの柿の実を取るために人が乗って上がり降りするものなのですが、なんだか僕もその機械に乗って柿の実を収穫してみたいと思ったのです。でも、勝手に人の畑に入ってはいけないので、とりあえず写真を撮ることで自分を納得させたのです。
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66140062/picture_pc_c6b1c8ea7eac2e35bd5e37594198d6f9.jpg?width=1200)
なかなか、朝靄が晴れない中、トンボの死骸を忘れさせてくれるだけのインパクトのある、画を求めていたのですが、そうそう簡単には落ちていないのです。そんなことを考えていると、目の前を一台の軽バンが走って行ったので、こんな写真で気を紛らわすかとシャッターを切ったのです。
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66140476/picture_pc_106d63fb599f0784516f2ff020872750.jpg?width=1200)
結局のところ、朝見たトンボの亡骸が頭の中でグルグルとまわっては消え、を繰り返していた僕は会津本郷駅へと向かうことにしたのです。なんだか人のぬくもりが感じられるようになって一息ついたところで、今を盛りと咲いているイチョウの葉を入れて駅舎の写真を撮ることにしたのです。
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/66141042/picture_pc_a3448444f9ef19a2ba4bc42e51c31eee.jpg?width=1200)
駅舎で一息ついた僕は、まだ消えない朝靄の中、上りの只見線を撮りに向かうことにしたのですが、どんな画がいいのかわからず、とりあえず稲刈りの終わった田んぼが見えるように撮ったのです。向こう側では鳥よけのドーンという音が鳴っているのを聞いて、今日はこれで帰ることにしたのです。
今日はここまでです。
いやぁ、自分で言うのもなんですが、今日の内容は暗かったですね。もっと明るい話のほうが喜ばれるかと思うのですが、今日はこれが精一杯です。
それにしても、トンボの亡骸はあれからどうなったのでしょうか?もしかしたら、生きていたのかもしれないなと期待してみたりするのです。
もう11月も終わり、平野部で初雪が観察されてもおかしくない時期です。
残念ながら、ここから先の写真のストックは99%ないと思うのです。出かけるのも今週は雨が降るようで無理なようです。
なんとか昔の写真を引っ張り出してきて、更新を続けたいなと思うのですが、なかなかそう簡単にはいかないようです。
とりあえず、秋の「只見線のあるまちにて」は、ここらで一度休みに入るかもしれません。
もしくは、タイムリープして春の写真から始めるかもしれません。
あっ、2000文字を越えていました。長くなってしまいましたが、ここらで終わることにします。
それではまた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?