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旅のゴハン

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国内外問わずな旅ゴハンを100文字で作ってみる。
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#ご当地グルメ

潮風に吹かれて イタリア・手打ちパスタのジェノベーゼ和え

潮風に吹かれて イタリア・手打ちパスタのジェノベーゼ和え

トロフィエ・コル・ペスト・ジェノベーゼ"Trofie col pesto genovese"

台風大接近の最中(※少し前のお話です)、今年のバジルはとても元気に育ち、元気過ぎてプランターから溢れそうになっていた。
私の家は西に5km、南に10kmも行けば海と言う立地で普段は殆ど海感を感じられないのだが台風などの時は潮風が流れて来るらしく、ベランダのハーブ達は慣れない潮風にやられてしまう。

避難

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シャキッとしよう フランス・リヨン風サラダ

シャキッとしよう フランス・リヨン風サラダ

サラド・リヨネーズ" Salade Lyonnaise"最近、いろいろあってすっかりやる気消失気味。元々サボり癖が強いので、気合いの入れ方が分からない。

大変ご無沙汰した上に、文頭からなんて様なんだろう。

ネガティブついでに言うなら、子供時代、俗に言う生野菜のサラダが余り好きな方では無かった。

多分だが、子供の頃によく食べた喫茶店のモーニングのサラダが作り置きで干からびていたからでは無いだろ

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粉と戯れたGW① トリノ・グリッシーニ

粉と戯れたGW① トリノ・グリッシーニ

グリッシーニ"Grissini"休日にグリッシーニを焼く

2022年GWは、2日連続で夫関係のお客様がいらして家飲みからのスタート。

イタリアに住んでいた事がある程イタリア好きとの事でメニューをイタリアンにして、とりあえずのおつまみに最高なグリッシーニ、食事のパンとしてのフォカッチャを焼く事からスタート!
まずはフォカッチャを仕込み、一次発酵が終わる頃にグリッシーニを仕込む。
そうするとグリッ

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春の訪れを祝いたいから フランス・ウフマヨ

春の訪れを祝いたいから フランス・ウフマヨ

ウフ・マヨネーズ"Oeuf Mayonnaise"本日(あげれるかな…)4月17日はイースターの日だ。こんなご時世だが、いやこんなご時世だからこそ春の訪れを祝おう!

一人旅に行っていた頃は、殆どが2月から3月の月末月初だった。(航空便が安かったのだ)

そうなると、ヨーロッパのショーウィンドウはイースター"復活祭"で飾りまくられる。
と言うか、日本の様に慌ただしくイベントが無い為、クリスマスが終

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ローマで覚えて鎌倉で買って ローマ・プンタレッラのサラダ

ローマで覚えて鎌倉で買って ローマ・プンタレッラのサラダ

プンタレッラのサラダ"Insalata di puntalella"イタリアではサラダの多くがメイン料理の付け合わせとしてメニューのcontorno"コントルノ"(付け合わせ)のところにある。

この付け合わせが好きでよく頼む。

ポテトや豆の付け合わせも好きだけど、胃が張ってしまい食べ切れなくなるのは分かっているので、出来るだけサラダや青菜なんかを頼む。

何ならメイン料理を頼まずにコントルノと

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友人と離れて想う モロッコ・鰯のタジン

友人と離れて想う モロッコ・鰯のタジン

鰯のタジン旅友的な友人とはモロッコの話すらした事は無かった。

私はたまたま行きつけwのブックオフでモロッコの本を読み思い立って一人旅、友人はフラメンコ友達とスペイン旅行中に日帰りモロッコツアーに行く事になった。

後から知ったが、その時期はかなり近かった様だ。
お互い久しぶりに会い、旅の土産話と共に知った。
友人とは面白いものだ。

そんな友人と先日、久しぶりに昼飲みをした。
メニューを決めるの

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故郷の味と愛の格差 広島県呉市・がんす

故郷の味と愛の格差 広島県呉市・がんす

がんす初めて教えて貰った時に思ったのは"がんすでがんす"
そう、私は幼少期にとある怪物君アニメを見ていた世代である。

広島弁で訳したら"がんす=ございます"的な謙譲語で"がんすでございます"になるみたい。

調べてみたら、ある一企業様が名付けられたそうだ。

要は蒲鉾フライなのだが、ちょっと面白かったのは、これを居酒屋で教えてくれた友人は、この料理は呉市で愛されていて給食でも出ていたし、今では各

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クタクタでグダグダがいい ナポリ・カリフラワーのパスタミスタ

クタクタでグダグダがいい ナポリ・カリフラワーのパスタミスタ

カリフラワーのパスタミスタ"Pasta mista con il cavolfiore"Pastamista

ナポリにはパスタミスタと言うパスタがある。
何の事は無い。余った乾燥パスタを混ぜただけ。

私のナポリ料理は殆どがウンベルト直伝であり、もちろん、これも彼との思い出付きのメニューだ。

例年なら、少しずつ余らせておいたパスタを一斉処分する感覚で年末に作るのだが、今年は年があけてから作った

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原産地の料理を量産地で作る トスカーナ風ブロッコリーのズッパ

原産地の料理を量産地で作る トスカーナ風ブロッコリーのズッパ

ブロッコリーと小麦のスープ"Zuppa di broccoli e farro"初っ端から何だが、ブロッコリーの原産地をご存知の方はいらっしゃるだろうか?

実はイタリアなのだが、その割にブロッコリー料理は余り有名ではない気がする。←ただの勉強不足!

その上、食べた事のあるブロッコリー料理は大体柔らかく調理されたものが多い。クタクタに煮てペースト状になった様なパスタや、柔らかく煮たものに衣を付け

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見守って育てた秋のご馳走 ミラノのチーズリゾット

見守って育てた秋のご馳走 ミラノのチーズリゾット

リゾット・アッラ・パルミジャーナ"Risotto alla parmigiana"ミラノと言えば、サフランの黄色を黄金色に見立てたリゾット・アッラ・ミラネーゼが有名だが、サフランを抜いた見た目地味目なパルミジャーノリゾットだって充分に美味しい。

これでもかって言う程、チーズを擦りおろしたのだから当たり前だ。

かつて日本が華やいだあの一瞬の時代には、大きなチーズの上で手早く混ぜて仕上げてくれるゴ

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近くて遠いのは距離だけでは無かった 名古屋名物味噌煮込みうどん

近くて遠いのは距離だけでは無かった 名古屋名物味噌煮込みうどん

味噌煮込みうどんほぼ静岡県とは言え、一応は愛知県の端っこ育ちの為、味噌煮込みうどんは幼い頃からの好物だった。

それが故にか、初めて名古屋の有名な山本屋本店の味噌煮込みうどんを食べたのはかなり大人になってからだったのだが、衝撃の味だった。

まず、圧倒的な出汁の濃さ!味噌の濃さ!

生麺をそのまま煮込む故の麺の硬さ!!

そして具の少なさ(笑)

何もかもが幼い頃から食べ慣れていた味噌煮込みうどん

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マリー・アントワネットに捧げたい アルザスのクグロフ

マリー・アントワネットに捧げたい アルザスのクグロフ

クグロフ"Kouglof"パンが無ければケーキを食べればいいじゃない。
庶民が普段の食事を取れなかった時代にマリー・アントワネット様が言ったとか言わないとか。

クグロフをケーキかパンかと問われたら、多少は個々のレシピの違いもあるが、ケーキの型に入れて焼いたパンが近い答えではないだろうか。
私のは甘さもバターも控えめなので、ほぼパンだ。

ケーキの様にリッチな材料な事は間違いない。

ベルばらで描

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野菜だけの旨さがここにはある ソウル・ポリパッ

野菜だけの旨さがここにはある ソウル・ポリパッ

ポリパッ"보리밥"ソウルに旅行に行くと必ず一回は広蔵市場に行く。
食べ物に強い市場で見て買って食べてと、とにかく美味しい。

ピビンパッじゃないの?と聞いたら、ポリパッと言うのだそうだ。

ポリ=麦、パッ=ご飯の名前の通り中身は麦飯だ。ピビンパッは肉類も入るが、ポリパッは野菜のみ。ナムル以外にも生の葉っぱやニラも入るので、さっぱりと食べられる。

もちろん専門店もあるそうなのだが、ソウルでポリパッ

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絹職人の脳みそをつまみにワインを飲む リヨン・セルヴェル ド カニュ

絹職人の脳みそをつまみにワインを飲む リヨン・セルヴェル ド カニュ

セルヴェル・ド・カニュ"Cervelle de canut""cervelle"が絹職人で"canut"が脳みそだそうです。
もちろん、本当に絹職人の脳みそを食べる訳では無い。

その正体は、フロマージュ・ブランと言うヨーグルトの様に爽やかなフレッシュチーズににんにくやハーブを混ぜたクリームだ。

日本では手に入りにくかったので、以前はよく水切りヨーグルトで代用していたが、出来はそんなに変わらない

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