キャプチャ2

"生きててよかったな😃"と思える 海外の旅の瞬間

プロローグ

ぼくは、“世界ウルルン滞在記”が大好きで、

人生にかなりの影響を受けた。

毎回、毎回、胸が熱くなった。

それまでは、海外にまったく興味がなかったのに。

ぼくは海外の旅に出ては、

世界遺産を巡ったり、B級グルメを食したり、

英語もまともに話せないのに、

行く先々で世界中の旅人と仲良くなった。

タクシーは乗らずに、一日10km、20kmと歩いたり、

一泊数百円のドミトリーに泊まったりするのも、

気にならないほどのバックパッカーになった。

(もちろん、不衛生な宿には泊まらないけれど)

そんな旅が続く中

ある日、

ぼくはカンボジアのシェムリアップへ

行くことにした。

世界遺産のアンコールワットへ。

いつものように安宿に泊まり、

町を散歩する中、

おかあさんと小さな子供が沿道の地面に、

古びた布を敷いて小物を売っていた。

ぼくはふと立ち止った。

ぼくは小物に目を引かれたわけではなかった。

ぼくが目を引かれたのは、

その “家族の形” だった。

それからというもの、

その光景が頭からずっと離れずにいた。

時は過ぎて、次の旅へ

ぼくはインスタントカメラを持って

旅に出た。

旅先はミャンマーだった。

車が行き交うヤンゴンの町を歩いていた時、

僕の目線はある女の子に留まった。

女の子は使い古した大きなポリタンクを

下水口に近づけ、下水を汲んでいた。

そして、

路上に建てられた がれきのような家へと

入って行った。

ぼくは あとを追うように、そして家を覗きこんだ。

そこには、おとうさん、おかあさん、

そして彼女がいた。

海外に旅した時、

現地で暮らす物資に恵まれない家族や

子供たちの写真を撮ることがある。

けれど、その写真を彼らに渡す機会はない。

ぼくはインスタントカメラを持って、

旅に出た。

そして、ひとつの家族と出会った。

ぼくは彼らの写真を撮り、プレゼントした。

彼らは ぼくにとびっきりの笑顔をくれた。

それが ただうれしかった ... 。


どんな家族にも、いつか別れはやってくる。

その時、

家族の写真があればいいなと思った。


“育ててくれた父や母は、どんなだったろう…” 

“幼い頃のぼくたちは、どんなだったろう…”

”わたしの友だちは、どんなだったろう…”

将来、

たった一枚の写真が 彼らの宝物に

なるかもしれないと思った。

砂埃舞う道端や 物資に恵まれない村で、

生活をしなければならない

家族や子供たちがいるならば、


ぼくは彼らの写真を撮り、

笑顔でプレゼントしたい。

世界のひとつでも 多くの家族や子供たちへ、

この旅は続く。

SHOGO by Photo with Arigato Project

https://www.instagram.com/arigatoproject/

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