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俳句始めて二周年! (十月の十七音まとめ)

祝!
毎日のように歳時記をペラペラして二周。
近頃は季語の方から目に入ってくるようになりましたよ!
「お、里芋(秋)。旬だねえ」
「焼き芋(冬)買ったんだ。ちと早いなあ」
「遠足(春)、うちの園は秋なの?」
家族にはめんどくさい奴になってます。

noteで詠んだのは七百句ほど。
千句詠むと自分の俳句の形が出来る――
って聞いてたんだけどうーん。手応えないなあ。
理想はあるんです。
日常の「実」景を切り取りつつも、詩として普遍性の広がる「虚」を見せたいというか……

時計屋の時計春の夜どれがほんと  久保田万太郎

みたいな。遠いですねえ。

鍛えられたのは多作「多捨」の部分。
一日記一句をマイルールにしてて。
毎回三、四句から選ぶのでボツも相当。
時に辛辣に、時に断腸の思いで絞る作業の連続が、「自分の俳句」を極める道に――なって欲しいな。

三年目はどういう景が詠めるか。
下手な鉄砲を楽しんで、またコツコツやっていけたらと思います。


[十月の俳句一覧]

今は「日常に付箋を貼る」意識で詠んでいます。
日付をクリックすると、当該エピソード(400文字)が開きますので、気になる句があれば読んでみてください。

2日 木犀や子らの「ソーラン」幾重にも
2日 引分けに抱き合ふ好敵手よ天高し ★
3日 初さんま明るい便り携へて
4日 五歳児の虚実皮膜の葡萄食ふ
5日 秋麗ちひさくなびく体操着
7日 秋冷の湯舟に緩む父子ふぐり
9日 後の月出でよ凛々しき木星と
10日 干藷や初めて踏みし友の部屋
11日 雨上がる月の匂ひの芋煮かな
12日 新米が好きですカレーは苦手です
13日 書き入れる秋色の😊(にこちゃんマーク)
14日 秋時雨いまだ茶こしの見つからず
15日 背伸びたねと背に掛かる声秋の虹
16日 どんぐりや注射嫌がる子の拳固
17日 竜胆の自信の色の表れよ
18日 無患子の一つ明日へ拾ひけり
19日 愚痴零すひとへ新蕎麦そば湯かな
20日 あのアニメの声の人って落花生
21日 子らだけのひみつの道の照葉かな
22日 夢の色問はれて惑ふ秋の蝶 ☆
23日 野の色や指の米粒まで舐めて
24日 子と父で倒すスペアや鱗雲
25日 うそ寒の「もう定員となりました」
26日 火の恋し推敲多き闘病記
27日 進級のワッペン縫ひ付ける夜長
28日 朝寒の厨にまるく妻の背中
29日 「ごはんできたよ」ママ起こす秋の暮
30日 吸血鬼に頬ずりの祖母ハロウィーン
31日 秋の昼友のチャイムを待つ駄菓子


太字は妻(素人)の選んだお気に入り三句です。
五歳息子の特選 ★は、2日 引き分けに~ の句でした。
スキ数の多かった(☆)のは、 22日 秋の蝶の句でした。なるほど~。幻想的な感じ、私も好きですね。

<講評>
妻「運動会の二句(木犀、天高しはどっちもいい! 金木犀の匂いとソーラン節の音と光景。五感を刺激される句です。照葉かなの句は、自分の子供時代も出てきて、ノスタルジックな雰囲気が良かった。ハロウィーンと吸血鬼は定番だけども、そこに「祖母」が出てきて家族の微笑ましさが伝わった、のが面白かったです」
息子「リレーの引分けの思い出が忘れられないからこれが一番。天高しがいい」


今月もたくさんありがとうございました。
息子の成長もあり、「日常を描く」スタイルは今後変わっていくと思いますが、もう少々お付き合いください。


※こちらは先月のまとめです。


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