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火は熱いうちに打たないと、400文字でも書けない。

夕方、頼まれていた「パンフ文」(400字)に取り掛かる。
来月公演の舞台ご挨拶。
登場人物の盲目の男が家族に支えられ俳句と出会う境遇が、ここ数年の自身の闘病生活と重なった。
その思いを熱く書き綴ったのだけれど……うーん。しっくりこない。

寒さにストーブを取り出す。
さらに一時間向き合ったが、結局書き切れなかった。

妻子が帰宅したので途中断念。
五歳息子と夕食前のマイクラを始めた、その矢先。
パソコンがフリーズ!
結果、かの文章も消えてしまった。
一瞬、頭に血が上るもすぐに思い直す。
――これは何かのお告げじゃないか。

思うに、この舞台脚本を書き始めたのは三年前。
その時と今とで病状や自身の気持ちも違っている。リアルタイムでない思いはどこか「安全圏」からのこじ付けに見えた。それが筆が重くなった原因かもしれない。

また明日、別の視点から書き直そうと決意。
それにしても……400文字マイスターと自負してたけど自惚れだったな。


火の恋し推敲多き闘病記

(ひのこいしすいこうおおきとうびょうき)

季語(晩秋): 火恋し


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