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その裏側にいるひと

家族におやすみを告げ自室へ。
晩酌に落花生を頂きつつ書類整理。
来月公演の劇団すごろくから案内が届いていた。
不肖、私が台本担当した舞台『おゆき』。
盲目の俳人「句狂」を妻視点から描いた物語。

ふと、落花生のでき方に思いが至った。
表で目立つ「花」でなく、地中深くで「実」となるもの。
台本仕事、糟糠の妻……
私の興味も「裏側」のものが多い。

と、寝れない五歳息子が隣に来ていた。「パパ、何してるの?」
お芝居の説明をする。
クリスマス会で寸劇をする息子は、台本の存在もすぐ理解した。
「このおじさんは誰?」 写真を指差す。
――役者さん。あ、のび太のパパの声の人だよ。(松本保典さん)

息子はきょとんとしたが、やがて「そういうことか」と納得した。
そこからしばし声優さんの話。
ドラえもんやのび太が女性だと知り「人生で一番びっくり!」

「ママ知ってる?」と興奮して寝室に戻った。
ひそひそ声が漏れ聞こえる。
「おら、しんのすけだぞ~」
妻が突如、物まねをはじめた。


あのアニメの声の人って落花生

(あのあにめのこえのひとってらっかせい)

季語(晩秋): 落花生、南京豆


※ちなみに、公演の詳細はこちら。
既に売り切れ回も出てきてるようですが、宜しければ――

公演情報 (kir.jp)


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