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輝く通学路となれ
久しぶりの快晴。
陽光が気持ちいい。
少し遠回りして帰ろうと決めた。
どうしても通りたい道がある。
来春、小学校に通う五歳息子。
丘を越えて徒歩二十分かかるのが懸念材料。
「引っ越しも考えるか」が最近の夫婦の議題だった。
ただ――
近所に住む息子の親友リョウマ君によると、彼のお兄ちゃんが発見した秘密の近道があるという。息子とグーグルマップで確認したが徒歩じゃないと入れない道。なら実際に試してみようというわけ。
果たして行ってみると、隣接する二つのアパートの隙間の道だった。
おそらく私有地。日中、おじさんが入って行くにはかなり抵抗がある。
でも息子の今後のため。
道に迷ったふりして決行。簡単に抜けられた。
しかも出てきた場所が我が家近くのお寺の前!
参道を使えばさらに近くなるかも!?
来た道を振り返ると、黄葉した木々からの木漏れ日が。
前途を祝福してくれてるような眩しさ。
この道を親友とはしゃいで通う息子の姿が想像できた。
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子らだけのひみつの道の照葉かな
(こらだけのひみつのみちのてりはかな)
季語(晩秋): 照葉、照紅葉
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