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料理のこと

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食べ物エッセイ。 料理について考えていることを、ぽつぽつ書いています。 時々レシピも。
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料理の味つけに悩む方へ

ご飯を作る時に「なんかひと味足りないかも?」と思ったことはありますか?
そういう時に何を足せばいいのかわからない、という方はいるでしょうか⁇

美味しい料理の条件とは?

色々な要素があるけれど、ひとつに「塩味がちょうどいい(適正である)こと」だと思います。

人間が美味しいと感じる塩分量は、ほとんど個人差がありません。
0.8〜1%と言われています。
「海水好きで飲むよ!」という人はいないですよ

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とにもかくにも白ごはん

とにもかくにも白ごはん

白いご飯が好きだ。

健康のために雑穀ご飯を食べていたこともあるし、すぐに炊けるようにもち麦をいつもストックしている。
でも、私はほかほかの白いご飯が好きだ。

私の実家は、昔は田んぼをしており、いつも家の横の倉庫には玄米の入った袋がびっしりと積まれているような家だった。
時々、母にくっついて精米をしに行く。
精米機はなぜか少し離れた小屋に置いてあった。
そこまで重たい米を運び、精米している間は近

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いつだってポテトショック

いつだってポテトショック

うちの子供たちはフライドポテトが好きだ。

どこへ行ってもフライドポテトを探す。
ファーストフード店でも、フードコートでも、コンビニでも、スーパーでも。

とりあえずポテトを作ると喜ぶから、ずいぶんと色々なフライドポテトを作ってきた。
細く切ったもの。くし形に切ったもの。輪切りにしたもの。レンジでチンしてから作るもの。茹でてから作るもの。オーブンで作るもの。

もちろん鳥羽シェフのも作ってみた。

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やさしいお菓子、そもそも「やさしい」とは??

最近よく「体にやさしいお菓子」というワードを見かけます。
横文字で言うならば「ナチュラルスイーツ」。
そして、私自身が作っているのも、分類するとすれば「体にやさしいお菓子」かなと思っています。

私はナチュラルスイーツマスターという資格を持っていて、そういうお菓子を教室で教えたりできるというものです。
これはお菓子教室とかをしたいなーと思ったのではなく、ずっと独学で作ってきたので、一度習いたいなと

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助けて〜という日のそぼろさん

助けて〜という日のそぼろさん

今日はやばい。

もう何にも作りたくない。
誰にでもそんな日があると思う。
そんな日は、私はそぼろを作ることにしている。
肉も野菜もご飯も一緒に食べれて、簡単で、家族みんなが好きな、あのおかず。

うちの子供たちは偏食。
嫌いな野菜もあるし、苦手なお肉や魚もある。
苦手な味もあるし、何より初めて見る料理に警戒心が多い。

反対に私たち夫婦は好き嫌いがない。
苦手なものといえば、ゴーヤやパクチーなん

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いつか飲みたい梅酒のはなし

いつか飲みたい梅酒のはなし

わが家には10年前に漬けた梅酒があります。

もともと梅酒や果実のシロップを作るのが好きでした。
その原風景は、実家のおばあちゃんだと思います。

おばあちゃんは何でも作る人でした。
日々のご飯はもちろん、お味噌や梅干し、お漬物。
お祭りの日の鯖寿司。
時々作ってくれるおはぎ。

その中でも、梅酒は少し特別でした。
おばあちゃん自家製の梅酒は、毎年大きな瓶にたくさん作られていて、台所の一角にある戸

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パンからはじまる朝だった

パンからはじまる朝だった

京都でひとり暮らしをしていた。
その小さなアパートの下は、大家さんが営む喫茶店と、八百屋だった。

朝起きると、下の喫茶店からコーヒーのいい匂いがする。
今日はモーニングをいただこう、そう思った日は
ぼっさぼさの頭で、のそのそと扉を開ける。
すると大家さんと奥さんが「いらっしゃい。おはよう。」とカウンター越しに声をかけてくれた。

目の前で挽かれるコーヒー豆のいい香りで、すっかり目が覚める。
手際

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おいしくないけど、いい思い出

おいしくないけど、いい思い出

ご飯の思い出として、美味しかったものを聞かれる事があると思う。

今まで食べた美味しかったもの。
それはなんだろうと思い出そうとすると、もちろん沢山あるけれど、不思議な事に、美味しくなかったものの方が思い出深かったりもする。

私の中では、実家のご飯だ。
ご飯といっても、おかずなどの食卓を表すものではなく、炊飯器で炊いた白いご飯のこと。

実家では早朝に1日分のご飯を炊いていました。
父の出勤時間

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心のバロメーターたまねぎドレッシング

お野菜が好きだ。

みずみずしくて、生命を感じる。
いろんな歯ざわりがあって、楽しい。
見た目もさまざまでかわいい。

だからか、元気がない時は野菜が食べたくなくなる。

しゃきしゃきで、健康の代名詞みたいなサラダが嫌になる。
もうずっとポテトチップスの袋を抱えて、ビールを飲んでたっていいじゃないかみたいな気持ちになる。
それはきっと、やさぐれた気持ちが「健康」だとか「栄養」だとか、考えたくなくて

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ハレもケも頼もしい鶏ハム

ハレもケも頼もしい鶏ハム

ふだんよく作る料理というのは、作りやすくて、経済的で、みんなが食べやすいものかなと思う。

それは、わが家では鶏ハムです。

今でこそサラダチキンなどと言われて、コンビニでも買えるようになった鶏ハム。
ヘルシーで高たんぱく。
くせもなくて、経済的。
骨もないから子どもたちでも食べやすい。
色んな理由から、わが家でもずいぶんと前から定番料理です。

作り方はとても簡単。
鶏むね肉に塩、少しの砂糖をま

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たすかる調味料

たすかる調味料

わが家の冷蔵庫のスタメンになった調味料を紹介します。

それがこちらの「だし醤油」です!!

私は自家製の調味料を作ったりすることにハマっていた時期がありました。
それは祖母が作っていた梅干しや、梅酒、味噌なんかに通じるものがあると思います。

けれども、子どもたちが生まれて、少しずつそういう時間が負担になっていました。
だしを引くのも、沸かしたお湯にかつおぶしを入れる。
そんな簡単なことができな

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餃子とケーキとフライドポテト

餃子とケーキとフライドポテト

クリスマスになると、美味しそうなものがたくさん目に入ってくる気がする。

子ども時代のクリスマスは、ケンタッキーを買ってきて、いちごのケーキを食べた。
私はシャンメリーが好きで、1年に一度だけ飲めるアレが楽しみでワクワクしていたなぁ。
そんな風に決まったものを食べるのもいいなと思う。

反対に今は決まったメニューを食べていない。
もともと、あんまりクリスマスというものに対して重要視していなくて。

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はじめてつくった料理のはなし

私が初めてレシピを見て作った料理はきんぴらだったと思う。

中学生だった私は、兄と交代で夜ご飯を作っていた。
おばあちゃんが副菜、いわゆる煮物とかお漬物をいつも作ってくれていたので、その日の主菜を作るだけだったように思う。

2つ年上の兄は器用な人で、普通にそつなく料理を作っていた。
私はというと、お手伝いというものもしてこなかったので、何がわからないのかわからなかったのです。

そうして、家に一

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