「現実交響曲」

 緑生い茂る自然の中を僕は一人,歩いていた。草木が揺れる音。川のせせらぎ。蛙や虫の鳴き声。鳥の囀り。

 遺伝子が慣れ親しんだ音や声だ。自然と心がリラックスする。

 大自然を堪能して、移動した。

 次は僕の住む場所。大都会だ。車の走行音。工事の音。人々の喜怒哀楽に満ちた声。

 ビルに貼り付けられたスクリーンから流れるCM。

 自然とは違い,人工物が多くなっている。はっきり言ってやかましい。しかし、これが僕の生きている街だ。
 
 この世はオーケストラだ。人間社会も自然もありとあらゆる場所から様々な音がする。

 さて次はどこへ行こう。僕は携帯で地図を開いた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?