「もどかしい」

上映中、映画に心を奪われていた。予告編からすでに面白さが溢れ出ていたが、さらに素晴らしいものになっていた。

 あまりに良すぎるので俳優や監督、音楽がもっと知りたくなった。今すぐにでも調べたくなったが、マナーの都合上、携帯を取り出せない。その事がもどかしくて仕方がない。

 しかし、そんな葛藤を映画が飲み込んでいく。余計な考え事はするなと言わんばかりに画面に引き寄せられる。面白いという事に恐ろしさを感じたのは初めての経験だった。

 鑑賞後、館内に出たあと、多幸感に包まれた。最高に面白かった。でも何か大切なことを忘れているような気がした。

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