社会活動の多様性と死亡リスクの関連
📖 文献情報 と 抄録和訳
社会活動の多様性は死亡リスクの低下と関連する
[背景・目的] 社会活動への参加頻度が高いほど、身体的な健康状態が良好になることが多い。しかし、ボランティア活動やクラブミーティングへの参加など、より多様な社会活動(社会活動の多様性)への参加が健康にとって重要であるかどうかについては、あまり知られていない。本研究では、社会的活動の頻度、非社会的活動の頻度および多様性、社会人口統計学的共変量で調整した後に、社会的活動の多様性が死亡リスクと関連するかどうか、またこの関係が年齢によってどのように異なるかを評価した。
[方法] Health and Retirement Studyのデータを用いて、2008年に社会活動参加に関する質問に回答し、2019年までの死亡状況が記録されている51歳以上の成人5,017人を対象とした。また、年齢が社会活動の多様性と死亡リスクの関係を緩和するかどうかを検討した。
[結果] Cox比例ハザードモデル解析の結果、社会活動の多様性が高い人は、低い人に比べて、その後11年間生存する可能性が高いことが明らかになった。さらに、社会活動の多様性と死亡リスクとの関連は、高齢者ほど強いことが年齢による調節によって示された。
[結論] 社会的活動の頻度、非社会的活動、および成人期の健康状態を調整した後でも、社会的活動の多様性が高いほど死亡リスクと関連することが示唆された。
🌱 So What?:何が面白いと感じたか?
『Activity, Participant Trigger: AP-Trigger』という概念がある(著者の造語です)。
今回の論文では、社会活動の多様性が死亡リスクと関連していた。
この効果の一端には、AP-Triggerとしたの社会活動(参加)の役割があると思う。
社会参加は人を外に、活動に導く力となる。
今回の抄読研究によれば、特に高齢者において死亡リスクの低下に影響しそうだ。
高齢者においては、社会活動の多様性をしっかりとモニタリングする必要があるかもしれない。
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