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父の日だから、父のことを


22歳以降、父とは会っていない…

私たち家族を置いて、借金を残して、

行方も知れずに出ていった…


当時の私は、生きていくことだけで

精一杯だった…


生きる!

それ以外を望むことなど…

夢のまた夢だった…


何度も何度も、

胸が張り裂ける思いをした…


気が遠くなり、

自分が壊れそうになった…


生きていることが、不思議なくらいだ…


自分だけのことを考えたら、

そうしていたのかもしれない…


私には、母、妹、祖母、たくさんの友達…

周りの人たちを置いて、

この世を去ることはできない…


私は家族を守る使命があった…

それで生きることができたけど…

その使命は、私には…

とてもとても荷が重かった…


生きていくことが苦しかった…

この重荷は、一体いつまで続くのだろう…


離れたい…

自分の人生を歩みたい…

心の叫びだった…




そこから救い出してくれたのは、

今の夫…


だから、夫には、とても感謝している…





父が大好きだった私…

父の喪失は…言葉で言い表せない…


どこにいるかもわからず…

いろいろと言いたいのに…

怒りをぶつけることも、話すこともできない…


許せなかった…


自分の人生も恨んだ…


そんな思いも、

時間とともに変化してくる…


恨みではなく…

父の思いを尊重してあげよう!


父は、いろいろなものを一人で抱え、

そうするしかなかったのだと…


そう姉妹で語りあった…

父はカッコ良かったね!

父は堅物人間だったけど、

でも、私たちはみんな大好きだったね!


これが、姉妹で共通して持っている

父の像…


誰一人として恨んでいない…

不思議だ…




その中で…私だけは…

父への喪失によるトラウマが残ってしまった…


日常の苦しさや悲しみは、

父の喪失を思い出し、

なんの悲しみや苦しみだったのか、わからなくなる…


そのようなことが繰り返された…


父が生きているのか、どこで何をしているのわからなかったけど…

父の亡くなった知らせだけは、

巡り巡って、

すぐに届いた…


どんなに連絡を取りたいと思ったことか…

死んだ知らせだけは、こんなにも簡単につながるなんて…

悲しかった…


亡くなって、もう二度と話せないことも…

自分の中にわずかに残っていた期待があったのか…

それを夢見ていたのかもしれない…


これで、もう二度と会うことができないのだ……

私の中から、父が消えた…



12年前の話…

ここから母がおかしくなった…


私もいろいろな環境の影響を受け…

精神がどんどん疲弊した…


悲しくなるたびに、

父と母の嫌なことも一緒に思い出された…


父と過ごした時間

父を喪失した時間

父が亡くなってからの時間


いろいろな経験をしたけれど…

どれも、捨てることのできない

自分にとって、貴重な体験…


記事にも書いたことがあるけれど…

少し前までは、

父のことを話す時は、

心にグッと力が入ることを感じていたけれど…


それも今は感じられない…


優しく、包み込むような、

そんな温かな、空気を感じている…


私をこの世に誕生させてくれて

ありがとう


生きていく力を学ばせてくれて

ありがとう



大好きな父に捧ぐ……



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海の向こうで眠る父へ

お父さん、ありがとう💕






・・お読みいただきありがとうございます・・





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