ましゅまろ すみれ

マシュマロのように柔らかくエロい、でもスミレの花のように可憐である。数年前まで体を売っ…

ましゅまろ すみれ

マシュマロのように柔らかくエロい、でもスミレの花のように可憐である。数年前まで体を売ってお金をもらう風俗嬢でした。今は「先生」と呼ばれる仕事をしています。 お仕事依頼▶sumire.mashu@gmail.com

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人生に疲れた私が「考えても、しゃあない」と教わった夜

逃れようのない虚しさがあった。 孤独と言えば孤独だったし、不幸と言えば不幸だったが、真っ当なそれとは呼べそうもなかった。つまりは衣食住が満たされていて、わりかし好きなように生きていて、なにが不満なのだと怒号を浴びそうだった。だれに、かはわからない。「贅沢者」「強欲」とだれかに言われそうだった。それがまた劣等感を加速させていく。自分はどこまでいっても幸せになれない。そう思うとほとほと嫌になった。 しにたい、軽くそう思っていたけれど、今日も腹は減るし性欲はあるし本能では「生き

    • わたしの才能に惚れてくれ

      Q、どんな人が好きですか? よく聞く答えは、一緒に居て楽しい人/優しい人な気がする。なお、私はこの二点を挙げたことが一度もない。(ひねくれているせいでしょうか) 私はたいてい「尊敬できる人」と答える。 月並みだけど、異性として好きか、の前に、人として好きかの方が大切で、私にとってはそれが大前提だった。 けれど尊敬にもいろんな種類がある。ということに気づいたのは数年前。今日はそんな「リスペクト」の話。 私はこうしてnoteを書いているけれど、もともと文章を書くのが好き

      • 女子よ、目を覚ませ。ほんとの「かわいい」とはなんなのか?

        「かわいい」 たいていの女が浴びるこの言葉。魔法の言葉。そして時に悪魔の言葉。かわいい、かわいい、かわいい。同性から言われるそれと異性から言われるそれは明らかに違う。友達から言われるそれと好きな人に言われるそれは明らかに違う。 さあ、どっちが魔法でどっちが悪魔? かわいい女は好きですか? 「かわいい」女を描いたこの映画を観た。 観た感想。 すみません、痛いです。いろんな意味で痛いです。あああーって心むしりとられた気分です。痛い痛い痛い。もうだめ。そんな衝撃を抱きな

        • 元風俗嬢の私が語る「風俗嬢の5年後」

          皆さんこんばんは、ましゅまろすみれです! これまでもさんざん書いてきましたが、私は大学生の頃 風俗店で働いていました。他にもパンツ売ったりパパ活したり、やりたい放題やってきたわけですが・・・ 風俗嬢の寿命って実は短いです。寿命というか、「ピーク」とでも言いましょうか。18歳~せいぜい20代前半、がんばっても30歳手前まで。もちろん30歳を過ぎても現役でバリバリ稼いでいる方はいらっしゃるのですが、「旬」と呼ばれる期間は儚いものです。だから皆、「若いうちに」と一生懸命働くので

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          予期せぬ愛に自由奪われたいね

          遅ればせながら、新年あけましておめでとうございます。 お正月ムードもずいぶん落ち着き、見慣れた日常が少しずつ戻ってきた今日この頃。毎朝 寒気と眠気に打ち勝ちながらベッドから這いずり、身支度をして冷たい外気に身を震わせ、いやに温かい満員電車へ イン。なんてことないルーティンがやたらと嫌になる。長期休み明け。 こんな日は「ああ、お正月休みに戻りたい」と願う。せめて頭の中だけでも。 年末年始の休暇中、私は家からほとんど出ないインドア生活を満喫していた。もともと家の中で完結する

          予期せぬ愛に自由奪われたいね

          戻りたい戻れないでもやっぱ戻りたい

          人生は選択の連続だとか言う。 たしかに今日だって二度寝するか一発で起きるか頭の中で考えた(もちろん二度寝した)し、おやつにクロワッサン食べるか我慢するか結構悩んだ(もちろん食べた)し、お風呂に先に入ってしまうかバチェラーの続きを観るか迷った(もちろんバチェラーを観た)。 ひとつひとつ、一瞬一瞬の選択が積もり積もって日々になり、日々が人生を作ってゆく・・・。などと考えだすと怖い気持ちになるのは私だけでしょうか。「失敗は許されない」的な。 前回の記事にも書いたけど、人は全て

          戻りたい戻れないでもやっぱ戻りたい

          結婚したいけどしたくないー生きてるだけで子孫繁栄ー

          二十七年も生きていると、たいてい訊かれるのだ。 初めて会ってから、平均三十分後くらいに。 「結婚してるの?」、と。 「してません」と答える時、なめらかに口が動かないのは、そして心がざらっとするのは、質問を投げかけてきた人が悪いわけではない。もちろん世間が悪いわけでもない。 だれでもない自分自身が、「そろそろ結婚しているべきなのでは」と、心の奥底で感じているせいである。 独身貴族になりたいわけでもなく、かと言って今すぐ誰かの嫁になりたくもない三十前後の女にとって、「結

          結婚したいけどしたくないー生きてるだけで子孫繁栄ー

          今こそ「立ち止まる」を覚える時だ

          大変ご無沙汰しております、ましゅまろすみれです! 気づけば1年もnoteの更新ができずにいました。その間、続けるということの難しさを痛感しつつ、投げ出すということの険しさを実感しつつ、あれよあれよと時が過ぎ、12カ月が経っていました。 「投げ出すということの険しさ」というのは、じわじわっとした、いやな感じです。歩きにくい山道のような。ごつごつした石やら岩やらがたくさんあるような。それで足の裏にじんわり攻撃を食らって、少しずつHPを削られていくような。 ・・・と言いますの

          今こそ「立ち止まる」を覚える時だ

          ワンナイト・モーニング

          昨日、珍しく仕事で外に居た。一日中 12月の外気に吹かれていたら、体の芯から冷え切ってしまって、あ、やばい。風邪ひくかも。と、わずかな危機を覚えながら帰路につく。 帰宅してから、熱々のうどんを食べても熱いお湯に浸かっても服を何枚着こんでも、約8時間もの間 冷気にさらされた体から寒気が去ることはない。小学生の頃、クラスに1人は居た「真冬でも半袖・半ズボンの男子」の体は一体どうなってんだ。あの頃の男子に心からの尊敬を。いやはや冷えとは恐ろしい、と学びながら。 23時をまわる前

          ワンナイト・モーニング

          壊れないように抱くんじゃなくて、壊れてもいいから抱かれたい

          邦画みたいな夜だと思った。 話をしてみたい、ずっとそう思ってはいたけどいつも乗り気ではない態度に「ああ、そういう人なんだ」と思ってきた。「ああ、世間話はしない人なんだ」「キャッキャと話し掛けられたくない人なんだ」「私には興味がない人なんだ」と。話し掛けてみたこともあった。むしろ週に一度見掛ける月曜日には視線と声を送っていたつもりである。それでも一向に乗ってこないので「ああ、そういう人なんだ」と確信した。淡い期待や図々しい下心が、どこか遠くへ消えていった瞬間だった。 それな

          壊れないように抱くんじゃなくて、壊れてもいいから抱かれたい

          どうやら11月のようです

          気が付いたら11月になっていた。 年末年始休暇を待ちわびていたはずなのに、いざその時が近づくと「今年もあと2ヵ月」という事実に、なんとなく焦ってしまうというか、なんとなく怖気づいてしまうというか、なんとなく時の流れに抗いたくなるというか。 今これを書いている喫茶店のWi-Fiの調子がすこぶる悪いこととか、この1年よく風邪を引いたこととか、クローゼットから少々湿気くさい厚手のコートを引っ張り出す煩わしさとか、生きているだけで色々あるのだ。ええ、色々。 でもWi-Fiの調子

          どうやら11月のようです

          だれかにハグして欲しい夜は

          秋という季節が好き。 朝か昼に外を歩いていたら、ふと「あ、今日から秋だな」と気づく時がある。それはたいてい8月の終わりか9月の始めくらいで、世の中はまだまだ「夏」とか「残暑」とかいう名前をつける季節のこと。ふと舞う風の香りが「あ、秋だ」と思わせる。だから私はそういう日から秋という季節を浴びる。だれにも言わず、ひっそりと。 四季がある日本に生まれてよかった。そう感じるのは、たいてい季節の変わり目なのだ。 文明が発達したせいで真夏でも室内は寒い。夏に長袖を着る自分が好きでは

          だれかにハグして欲しい夜は

          十九歳の憂鬱とピアスホール

          駅から少し離れたスターバックスでキャラメルなんちゃらラテを啜っているとき、たとえばそういう気分はくる。 八月。灼熱のコンクリートを踏みしめてたどり着いた店内は、冷房が効きすぎていて寒気がする。上着を持ってこなかったことか、ホットではなくアイスを頼んだことか、過去のどちらの自分に非があったか考えているうちに、たとえばそういう気分はくる。 遠くに行きたいのにここを離れたくなくて、なにか始めたいのになにも終わらせられない。一人で居たくないのに誰かと過ごすのは面倒で。そんなとき私

          十九歳の憂鬱とピアスホール

          本当の心は売らない。

          海外ドラマでは「glee」が好き。 言わずと知れた大ヒットドラマで、全6シーズンに渡る人気作。 初めて見たのは大学生の頃。友達の家で目にしたことがきっかけで、作中でふんだんに使われる素晴らしい音楽、個性強めの愛すべきキャラクターたち、ツッコミどころ満載のくせに ついつい見届けちゃう展開・・・すぐに夢中になった。 久しぶりに見返すと、よくできたドラマだなと改めて思う。そしてまた好きになる。今日はそんな魅力たっぷり、gleeの話。 舞台はアメリカ、とある高校。 「学園ヒ

          本当の心は売らない。

          「風俗嬢」というレッテルでnoteを書く理由

          祝!100フォロワー!わー! 3月から始めたnoteも、ついに大台に乗りました。 とにもかくにも、いつも読んでくださっている皆さまへ。ありがとうございます。お辞儀してます。今パソコンの前で私はお辞儀してます。ひとりで。 100という数字は、他の人から見たら取るに足らない些細なことかもしれません。でも、私がなぜこんなに喜んでいるか・・・!ちょっとだけ書かせてください。おねがい、ちょっとだけ。先っちょだけ。えへ。 noteを始めた頃は月に30本近く記事を上げていて、本当に

          「風俗嬢」というレッテルでnoteを書く理由

          落ち込んだ時に正論はいらない

          昼間は学校という特殊な閉鎖空間で「先生」と呼ばれる私。 まさか自分が「先生」と呼ばれる人生を歩むとは夢にも見なかった。でもいつの間にか、その呼び名で声を掛けられると反射的に振り返る自分が居た。 先生。 先を生きる。 私は立派な人間なんかじゃないけれど、確かにあなたたちより「先を生きてはいる」と思う。こちらは安全な道ですよ、あちらは落とし穴がありますよ、先を歩いて、彼らを先導する。わざと落とし穴の方向へ見送ることもある。一度自分の目で見てらっしゃい。安全な道を歩くことだ

          落ち込んだ時に正論はいらない