女子よ、目を覚ませ。ほんとの「かわいい」とはなんなのか?
「かわいい」
たいていの女が浴びるこの言葉。魔法の言葉。そして時に悪魔の言葉。かわいい、かわいい、かわいい。同性から言われるそれと異性から言われるそれは明らかに違う。友達から言われるそれと好きな人に言われるそれは明らかに違う。
さあ、どっちが魔法でどっちが悪魔?
かわいい女は好きですか?
「かわいい」女を描いたこの映画を観た。
観た感想。
すみません、痛いです。いろんな意味で痛いです。あああーって心むしりとられた気分です。痛い痛い痛い。もうだめ。そんな衝撃を抱きながら、勢いのままこれを書いています。
主人公・キリコちゃんはとってもかわいい女の子。学生の頃からモテモテで、男からはちやほやされる。それが当たり前の人生を送っておりました。
一方で同性からはビッチだのぶりっ子だの言われ嫌われます。友達も居ない。
好きな人はいるけどセフレです。でも彼女になりたい、なれるって思ってる。これ、いっこめの「痛い」。
そんなクズ男にやっと振られてくれたと思ったら、キリコちゃんは壊れてしまいます。暴飲暴食、過食嘔吐、引きこもり。これ、にこめの「痛い」。
そんな時寄り添ってくれた唯一の男。
「おまえはかわいいよ。本当の自分を見せて、なくなるものなんて最初からないと思うよ」
キリコちゃんは長かった髪をバッサリ切り、前を向きます。この時のキリコちゃんが1番かわいい。長い髪に短いスカートを履いて、上目遣いしてる前半のキリコなんて屁でもない。自然に笑ってる顔が一番かわいい。「本当のかわいいとはなんなのか?」を問いかけてくるような描写。
ラストのラストはそりゃもう残酷で、キリコちゃんはぐっちゃぐちゃに泣きながら男に縋ります。これ、最大にしてみっつめの「痛い」。
きっつ。観てて声が出そうでした。もう辛すぎて見ていられない。今すぐ画面に入ってハグしてあげたいくらい辛い。でもキリコちゃんにはそんな女友達居ないんだよね。
私にも居なかった。ていうか本当の本当に辛い時、ハグしてくれる人なんて、本当の本当は居ないんじゃないか。だから映画があるんじゃないか。画面の前に居る、たくさんのキリコちゃんに、この映画は「痛い」というハグをくれる。
目を覚ませ。前へ進む時は、いつも痛みを伴うものだから。
そして「本当のかわいいとは、なんなのか?」全ての女子がそれぞれの答えを見つけ出せますように。
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大好物のマシュマロを買うお金にします。