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失敗を得て、夢を掴む

こんばんは。本日は柄にもなくやらなければいけないことそっちのけで、ある作品に没頭していました。すけおです。
今日はお日柄がよくなかったので、それに免じて許してください。
そもそも、僕の柄ってなんだ。ボーダーかな、ストライプかな、ギンガムチェックかな。
いや、ドットっぽいな。

というのは置いといて、筋トレも勉強も研究室もほっぽいて
Netflixで『リターン・トゥ・スペース』を観てました。
(筋トレはこの後します。できれば勉強も)

『リターン・トゥ・スペース』を初めて聞いた方のために説明すると、
テスラ社の創業者イーロン・マスク氏。彼が創設したSpace Xが世界初となる民間の有人宇宙飛行を達成するまでのドキュメンタリー作品です。
僕が高校生の頃、彼に憧れ、「今世界を変えるのはモビリティ産業だ」と思い機械工学科に入ることに決めたくらいには、影響を受けています。
そして、紆余曲折を経て少し横道へ逸れ、ITへ進むことになりました。

「事実は小説より奇なり」
その言葉のごとく、他の映画に劣らないほどのスリル、緊張、感動のある作品で、そして、ドキュメンタリーだからこそ、これからも行く末を見届ける楽しみや、自分の人生や身の回りのことと照らし合わせて学べるものが多かったように感じます。

作品の始まりは、というか、この民間発の有人宇宙飛行プロジェクトの始まりはある男の夢から。そして、最初は多くの人から批判を浴びました。
詳細については実際に観て楽しんでいただきたいですが、
プロジェクトが始まって、初めて成功するまでの18年間。
試行錯誤と失敗の日々。
一度もミッションの成功を手にしないまま続けるという、強い意志。
それは、何よりも「宇宙」へのロマンがあったからこそに違いありませんが、イーロン・マスクの「人間性」が不可欠だったと思います。

作中で特に印象的だったのは、冒頭に繰り返す失敗の数々。
宇宙飛行の歴史の中では、国営機関によるプロジェクトにおいても何度も失敗が起きました。特にNASAは2003年の事故以降、7名の人命を失った経験から、次の一歩が重くなり、チャレンジよりもリスクへの配慮、足を動かすためにその何十倍も頭を動かしていたのでしょう。どのように力を入れ、どのように持ち上げ、どうやって着地していけば安全に歩けるか。
緻密な計算とシミュレーション、その中で試行錯誤を繰り返し、「実行」よりも「準備」に時間をかけていたのでしょう。

そんな中子供のように純粋に宇宙を夢みて動き出した、イーロン・マスク。
官僚の間では民間企業による宇宙飛行に対する議論がされ、大人の事情もあったとは思いますが、NASAを含め当時は多くの人が反対をしたようです。
かの、アームストロング船長でさえ、スペースXの宇宙飛行には反対だったよう。作中で、この憧れの人に否定されたときのイーロンマスクの表情には、感情が溢れ出ていました。

そして、そんな逆境の中動き題したスペースX。
凄く印象的だったのは、『失敗』への寛容さ・前向きさです。
トライアンドエラーを繰り返し、さらには本番に「何か」があったときのため、その本番の失敗でさえ前提とした、演習も行う。

「本気の失敗には価値がある」
僕の大好きな漫画、「宇宙兄弟」の一節が頭に浮かびました。

どんなにコストや時間、労力をかけてでも、成功のために何度も失敗を経験し、そのうえで、本番の失敗も考慮して設計する。
「唯一の優先事項は命」
この言葉はとても僕の心に響きました。
逆に、命が無事であれば、リスクではないと考えているかのようで。

一度も成功していないのに、彼は自分の資産を何百億円もそこにかける。
それだけで、彼の中でのチャレンジや失敗の価値の高さと価値の低さ、がわかります。得られるものの大きさと失うものの小ささ。
お金には代えられないロマンが詰まっていました。
リスクやリターンなんて言葉では言い表せないような、比べるまでもないほど、その両者の間には次元の違いがあるようでした。
お金は貯めるものではなく、自分の夢のため、大切なもののために使うものだと教えてくれました。
お金を貯めることは、何かの目的を果たすための手段にすぎず、今は目的がないにしろ、目的と手段を混同しないことは大切だと。これだけの資産家が資産の保有ではなく使用にかけているのだから。

また、彼に感じた失敗に対する考え方の違い。
「失敗」をある意味「成功」のよう捉えていたという部分です。
失敗を糧にするためには、「なぜか」を知ること。
2003年のNASAの「コロンビア号」の事故の原因解明には約7カ月もかかったらしいです。スペースXのプロジェクトの中でも、失敗が起こったときになぜ、失敗したのかの原因を突き止めるということを重点に置いているように感じました。

「人命がかかっている」
それが原因究明のエンジンになっていたのかもしれませんが、それだけではないように感じます。失敗を突き止めることは、成功に近づくための大きな一歩。そこから目を背けず、未知の何か、環境のせいにせず考え尽くすこと。
自然や他人、自分の管理外に原因があるのなら、自分の制御できる範囲で最大限の準備やリスク管理行うこと。それは何においても通じるように思います。

特に、ITが普及した現代において「原因を知る」ということは大きく未来の自分たちの武器になります。年々「データ」の価値が上がっている今、それに伴って失敗の価値も上がっているのではないでしょうか。
歴史的にも現代はどちらかというと「データ収集期」で、数年後にこれと並行して「データ活用期」が来るのだと思います。
社会のこと殆ど知らない僕の勝手な解釈なので異論はどしどし募集中です。
そのデータ活用期に大きく飛躍するために、今はどれだけデータを集めるか。この「どれだけ」とは、時間や単なる量ではないと思います。
何をしたらどうなったか。この「種類」の多さです。

僕らの人生においても、同じ時間の長さでも体感の長さを分けるのはこの種類だと思います。経験や感情の種類。
「今年は早かったな」って言う速度が年々早まっているのも新しい経験や発見が減ってきているからだと思っています。あと10年も経ったら「こはやな」くらい短くなっちゃうんじゃないか。

つまり、今は失敗でも「動く」こと、「チャレンジする」ことがすべてデータとして細かく残すことができ、少しも零すことなく未来の価値につなげることができるんです。
リスクとリターンの価値の天秤が大きくリターンに傾き始めたといっても過言ではありません。

データとして残るというのは主に組織やコミュニティによった話のように感じますが、そうでもないと思います。僕たち個人においても、こうして言葉を残せること。文字や写真、動画などに何をしたか記録できること。これらはすべてデータであり、何よりも僕らには脳という装置が生まれながらに備わっており、記憶という武器をいつの間にか使いこなしています。

だから、まずはチャレンジすること。これらが全ていつかの自分においての価値に代わることでしょう。
僕は過激派かもしれませんが、基本的に「死ぬ」以外は失敗ではないと思っています。どんなに失敗しても、いつか成功したとき、一つ一つの失敗があったからこそ、そこにたどり着けたのだと思うだろうから。それくらいの正当化能力を持っているつもりです。諸刃の剣ですが。

「やらぬ後悔よりやって後悔」とはよく言いますが、何かを本気で追い続ければ、いつかはやったことは全て後悔ではなくなると信じています。

イーロン・マスクにとっての「有人宇宙飛行」ひいては「火星移住」、「人類の多惑星化」と同じように、何か一つの夢を持ち、本気で求め続けることで過去の苦い思い出も全て甘くなるかもしれません。

そして、「夢」をもつことは、周りにも大きく影響し、人に感動を与えます。
最近、僕はおそらく10年ぶりくらいですが、「バクマン」というアニメにハマり毎日観ていました。そして、「宇宙兄弟」も大好きで、度々見返しています。
何故、これらの作品にこんなにも惹かれていたのか。
それは、主人公たちが「夢」を追う姿がとてつもなくかっこよくみえるからかもしれません。

就活でも、最終面接に創業者や社長が出てきてくれる会社と、現場責任者やその他役員の会社では、全く伝わる熱量が違いました。選ぶ側としてだけではなく、選んでいただく側でもあったので偉そうなことは言えませんが、トップにいる人から、会社としての夢や方向性、仕事、またはその他様々なことに対する考え方を聞くことで、僕らにも熱が伝わり、そこで働くことのモチベーションの向上にもつながっていたように感じます。

たまたまかもしれませんが、内定をいただいた中でも自分の中で特に悩んだのはほとんどがトップと熱く話せた会社だったかもしれません。もしかしたら、全部そうだったかもしれません。僕が熱伝導率の高い素材でできているだけというのもありますが、選考を出す時点で自分のいくつかの軸に当てはまり、ここで働きたいと感じているので、それ以上の差ってなかなか生まれにくいものだと思います。

だから、そこの差を作るのは主に、対話の中であり、特に熱い何かを持っている人との会話で認識が大きく変わりました。それがトップでなくとも、そこで働いている方々がトップに近い熱量だったらそれでも強く感じるし、ただ、トップ以上に大きな「夢」をもち、今の会社としてのそこへの「方向性」がマッチしており、熱いものを内に秘めている人はめったにいるものではないと思いますし、見つけるのも難しいと思うので、

お忙しい中、貴重なお時間ではあると思いますが、重役の方が「採用」という場においても少しでも顔を出してもらえると、就活生は炊きたてられ、結果内定承諾率の向上にもつながるのではないかと、それについて企業が悩んでいるかも知りませんが、一就活生がほざいております。どうぞよしなに。

最後に、スペースXが初めて有人宇宙飛行に成功した宇宙船「ドラゴン」が地球に帰還したとき、18年間追い求めた夢、その大一番のイーロン・マスクの言葉を届けます。

「Congratulations」
「Well-done」

この二言を口にするために、僕らは進みましょう。

では。

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