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土竜のひとりごと

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エッセイです。日々考えること、共有したい笑い話、生徒へのメッセージなどを書き綴っています。
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#高校生

つらいとき

つらいとき

僕は教員になってもう40年が過ぎました。初任から16年間は普通高校、いわゆる進学校に勤務していました。ただ自分でもよくわからないのですが、年を追うごとに「これが本当に僕のやりたいことだったのか」という疑問が強くなり、そこから10年間「放浪」してみました。

生活のために教師という身分を保っての異動なので「放浪」などと言うのはおこがましいのですが、それでも違う世界を見てみたいという思いに駆られて、特

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高校生に話す50音の話

高校生に話す50音の話

今日はちょっと「音」の話をします。「おっと」(実はダシャレ)いきなり嫌な顔をしましたね。知らなくても問題ない・・?そうですね。でも、無駄も大事なんですよ。

■ガ行鼻濁音

最初に質問しますが、
カ・キ・ク・ケ・コ
ガ・ギ・グ・ゲ・ゴ
の音の違いを説明できますか。
そう、カ・キ・ク・ケ・コ は清音、ガ・ギ・グ・ゲ・ゴ を濁音です。
では、パ・ピ・プ・ぺ・ポ を何と言うか知っていますか。知らないで

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普通のストレス!?

普通のストレス!?

迂闊にも自分の老いに気づかず、他人に指摘されて初めてそうなんだと思ったのは、53歳の誕生日だった。

もはや誕生日が来たということに特別な感慨があるわけでもなかったのだが、自分が顧問をしているテニス部の女子部員たちがお昼休みにお祝いをしてくれた。

昼休みが終わる1分前。授業をする教室に着くと、黒板いっぱいにチョークで大きなHAPPY BIRTHDAYの装飾。待ちかまえていた部員に囲まれ、クラッカ

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高校生に語る言語論

※タイトルどおり、国語の授業で言語論に関する評論を読んだとき併せて生徒に話す内容をエッセイ風にまとめました。そのつもりでお読みください。

■1:ウォーリーを探せ
(コトバが世界を分節する)

僕らはモノやコトがまず先にあって、それにコトバが付けられると考えがちですが、そうではありません。
逆に人間はコトバによって外界を切り取る・切り分けることで、渾沌とした世界を認識しているのです。ちょっとハテナ

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ある日の黒板

ある日の黒板

これは勤務している学校の理数科の授業で、問題を演習をさせている間、手持無沙汰だったので、ふと、なぜ国語を学ぶのかという生徒の質問に答えてみようと黒板に書きつけてみたものです。理系の生徒は、たいがい国語が嫌い。なぜ、評論なんか読まなきゃいけねえんだ・・と思いがちです。

その場の思い付きで書いたので、まとまりもありませんが、生徒が写メして持っていたのをくれたので、画像を貼ってみました。読みにくいかと

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