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父のこと

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#家族の物語

父との関係(小学生)

父との関係(小学生)

小学生低学年くらいの頃からでしょうか、夏休みには毎朝ラジオ体操に行くことになっていました。

何故か今でも鮮明に覚えているのは、父と自転車で近所のお寺の広場に行ってラジオ体操に参加したこと。

それが夏休み中のルーティーンになっていました。半ズボン姿で軽快に自転車を走らせる父についていくのに必死な私。

今でもその光景が頭に浮かびます。

父は凝り性で、一度はまるとその事に夢中になる性格。(それは

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父の異変

父の異変

平成30年9月中旬に肺がんの宣告を受けた父。

様々な検査をして、この時すでに肺がんから脳への転移が認められました。

その時の様子はこちらの記事にあります。

母から歩行がおぼつかなくなったと聞いていましたが、今思えば、他にも前兆はあったと言います。

まずは車の運転。運転は慎重だし、上手だったはずの父。それなのに、8月の終わりか9月の初め頃は右左折の際にぶつかりそうになったり、バックでブロック

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刺す血管がない

刺す血管がない

平成31年2月

だんだんと死が近づく父。

始めの頃は元気がよく、点滴を入れても自分で引っこ抜いてしまい、またいれてもらう。といったことを何回も繰り返していました。

食事もできず、痩せ細ってしまった身体。看護師さんから、「刺せる血管が見つからない。」といよいよ言われてしまいました。

ようやく点滴を開始しても、しばらくすると漏れてしまうのです。

そして、血管での点滴ではなく「皮下」での点滴を

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父の日

父の日

父は平成31年3月に他界しましたが、それからも父の日にはプレゼントをお供えしています。

しかし、邪魔になっても仕方ないし、今年は何をプレゼントしようか悩んでいます。。

数年前の母の日に、湯呑みをプレゼントしたら、父が「俺もこういうのが欲しいな。」と母に言ったそうです。父が亡くなった後にそのことを聞きました。

父にはビールジョッキやお酒などはプレゼントしていましたが、湯呑みはあげたことがありま

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眠り続ける父

眠り続ける父

父の事を書くのは久しぶりになります。

前回の記事↓

お腹に針を刺す、皮下点滴を行うようになりました。

元気なく、眠っていることが多くなりました。車椅子に乗ることも少なくなり、本当に寝たきりの状態。

だんだんと、浮腫みが足や、手、体幹に出てきました。

そんな時、突然慌ただしくなる看護師さんたち。

「お父さんにCREという感染症があることが分かりました。通常、健康な人に移るということはあり

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