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アスペルガーな私のやらかし人生#7 認知行動療法を学ぶ

ショートケアに通って認知行動療法を学ぶ

もともと興味を持っていた、認知行動療法。
がっつり勉強していたわけではないが、自己啓発書を読んだりネットで調べたりなどしていたこともあり、「ちょっとは知識がある」程度のレベルだった私。

せっかくだし、ここでちゃんと学んでみよう!
と思い、ショートケアに通って集団認知行動療法(GCBT)を学んでいる。

認知行動療法といえば、うつ病の治療として一般に知られている治療法でもある。
「発達障害のある人はうつになりやすい」とよく耳にするので、知っておいて損はないと思う。発達障害で生きづらさや困りごとを抱えた人たちにも、じゅうぶん役に立つはずだ。

私が参加している集団認知行動療法(GCBT)のプログラムは全10回となっていて、現時点で半分が終了したところ。
ここで、前半を終了して学んだことと感じたことをまとめておきたい。


認知行動療法とは?

認知行動療法とは、考え方や行動をより良いかたちに変えることで、ストレス反応の軽減を目指す心理療法のひとつである。

うつ病などの原因となったストレスを振り返って対処法を学ぶことで調子の良い状態を維持し、同じような状況が発生しても症状が再燃・再発しないように、自身の思考パターンや行動パターンを見直していくのだ。

ストレスは生きていくうえで避けられないもの。
したがって、ストレスを無くすのではなく、ストレスと上手く付き合うことが重要なのだ。

どのようなストレスによって、どのような問題が起きているのか?
どのようにすれば、その問題を解決・解消できるのか?

…といったことを考えて、工夫していくことが必要なのである。

認知行動療法では、そのようなストレスの問題を「認知」と「行動」の側面から考え、改善していくことで、心のストレスを軽減させることを目指す。


認知行動療法の基本モデル

①認知
ものの見方や受け取り方のこと。
瞬間的に頭の中に浮かぶ考えやイメージのことを「自動思考」という。
浅いレベルの認知で意識に上がりやすく、容易につかまえることが可能。
そのときの状況だけが気分に影響を与えるのではなく、その状況で浮かんでくる自動思考も気分をコントロールしている。つまり、気分は自動思考の影響を受けるといえる。

反対に、意識に上がりにくい深いレベルの思考を「スキーマ」という。
その人にとっての当たり前の信念のことであり、普段はあまり意識しないものである。

②気分
短い言葉で言い表せる、その時々の心の状態のこと。
(嬉しい・楽しい・不安・イライラ など)

③身体反応
身体の内側や表面に現れる、主に生理的な反応のこと。
自分の意思の力ではどうにもならない身体的な現象をいう。
(ドキドキする・お腹が痛くなる・口が渇く・呼吸が浅くなる など)

④行動
外側から見てわかる、その人の振る舞いのこと。
第三者から見てもわかる行いや動きのこと。
(歩く・走る・座る・笑う など)

ストレス反応の4つの領域である「認知」「気分」「身体反応」「行動」は、それぞれ独立して存在しているのではなく、互いに影響を及ぼしあっている。

ストレス状況そのものや「気分」「身体反応」は直接コントロールできないが、「認知」と「行動」はコントロールすることができる。
つまり、「認知」と「行動」を工夫することで、ストレス反応による悪循環から抜け出すことが可能になるということだ。

その工夫を考えていくのが「認知行動療法」なのだ。
認知」と「行動」に目を向けることによって、他のすべての要素も変化していくようになる。


考え方のクセを知るテスト

私がショートケアでやったテストとは多少異なるが、同じような内容のものをネット上に見つけたので紹介したい。

上記のテストの結果をもとに、以下のワークをやってみよう!

①どのような考え方のクセがあったか?
②どんなときにその考えになりやすいか?

…を書き出してみよう。自分の考え方のクセがよく理解できるはずだ。


うつ思考の10パターンと認知の歪み

うつ状態のときに陥りやすい思考としては、以下の10パターンがある。

①全か無か思考
 「すべては〇か✕である」

②過度な一般化
 「一度失敗したから、この先も一生失敗する」

③マイナス化思考
 「褒められたら裏がある、勝ったのは運が良かっただけ」

④結論への飛躍
 「注意された、嫌われているんだ。根拠は自分がそう思ったから!」

⑤レッテル貼り
 「あの人は怖い人だから良いところなんて一つもない」

⑥過大評価と過少評価
 「うまくできたのはたまたま、失敗したのは自己責任」

⑦感情的決めつけ
 「ネガティブになったら全部ネガティブにしか解釈できない」

⑧べき思考
 「すべきことなので、なんでも我慢する。」

⑨個人化
 「悪いことが起きたら、全部自分のせい。」

⑩こころのフィルター
 「悪いことばかり記憶に残る」

株式会社 サポートメンタルヘルス ブログ
『【精神科医監修】認知の歪み?10パターンの考え方の癖を解説!』より
(https://support-mental-health.co.jp/blogs/cognitive-distortion/)

上記の内容をふまえて、以下のワークをやってみよう!

①うつ思考の10パターンのうち、自分に当てはまるものがあるか?
当てはまる思考パターンが生じる状況について、具体的に書き出して整理してみよう。

②自分自身にどのような影響を与えているか?
プラスの影響とマイナスの影響について書き出し、考え方を見直す練習をしてみよう。


これらの「考え方のクセ」は「認知の歪み」と言われるものだ。
この「認知の歪み」を、自分自身が生きやすい柔軟なものに修正し、困難な問題や危機的な状況、ストレス等に直面しても対処できる強い心身をつくることを目指すのが、認知行動療法なのである。


最後に

認知行動療法の基礎の基礎についてまとめてみたが、いかがだっただろうか。

ワークに取り組むのは意外と楽しいものだ。
自分の考えや感情を整理することで、気分も落ち着いてくる。
あらためて自分のことをよく知ることができるから、自分を見つめ直すにはもってこいだ。

私が通うショートケアでは、グループワークを通して他の参加者たちと考えを共有する。それが思いのほか楽しい。

「この人はこんな考え方をするのか〜」
「いろんな考え方があるんだな〜」
って勉強になったり。

「それ、私も同じ! めっちゃわかる〜!」
って共感できたり。

同じように悩んでいるのは自分だけじゃない。
意外とみんな、同じようなことで悩んでたりするもんなんだな。
それを知って、ちょっと安心もできたり。

また、自分の感情をさらけ出したり自分の深い部分を人に話したりすることが普段はそんなにないので、かなり新鮮でもある。
毎回、気づきがたくさんあって、とても有意義な時間を過ごすことができている。

相変わらず大勢の人たちの前で発言するのはちょっと緊張するんだけれど、それも楽しいなと少しずつ思えるようになってきた。
うん、すごい成長だ。
回数を追うごとに、私自身にどういう変化が見られるのか、それも楽しみのひとつだ。

知れば知るほど面白い、認知行動療法。
私もまだまだ学んでいる途中なので、今後も折に触れて発信していこうと思っている。

ぜひまた読んでいただけると嬉しいな!


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