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2024年5月1日より始動いたしました、創作・編集・インディペンデント出版ユニットです。

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    『鳩になった絵描き』甫邑マッチ

    判型:A6(文庫) ページ数:80p 発行日:2024年10月16日 紹介文:甫邑マッチの童話を9編収録しています。表題作は、ロシアのウクライナ侵攻を念頭において執筆された、平和を希求する絵描きの物語です。 《(……)ある日のことです。ついに絵描きが住む粗末なフラットの近くに爆弾が落ちました。絵具を買いに闇市に行っていた絵描きは、からくも爆風で倒壊したフラットの下敷きになることは免れましたが、絵描きの描いてきた鳩はみな、無惨極まりない瓦礫の一部と化してしまいました。(……)》(「鳩になった絵描き」より)
    880円
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    『SCRATCH あるいは修正不能な疵のいくつか』箔塔落

    判型:120×120(CDジャケットサイズ) ページ数:48p 発行日:2024年5月19日 紹介文: CDジャケットサイズのリトルプレスです。寄付のマークがハート形をしていることに違和感をおぼえる「ハートのマーク」、かつて好きだった人の住んでいた駅への到着をポケモンGOをしながら待つ「ジムバッジ」など、一瞬で消えてしまいかねない気持ちをとらえた掌編集です。 《(……)1枚の紙から切り抜かれたハートのマークは確かに愛らしいが、それではハートのマークになりそこねた部分は無駄なのか。ゴミなのか。すべての動機を愛に収斂させようとすることに、ほんとうにみんな賛成なのだろうか?(……)》(「ハートのマーク」より)
    550円
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    『小説がある』箔塔落

    判型:A5 ページ数:12p 発行日:2024年5月19日 紹介文: 文学フリマ東京38にて初頒布となる箔塔落のZINEです。Unsplashの写真と箔塔落のペン先が邂逅したときいったいどんな化学反応が起こるのか、ぜひ現物をお確かめください! 《小説がある。古典と呼ばれる小説があり、前衛と呼ばれる小説がある。母国語で書かれた小説があり、外国語で書かれた小説がある。優れた小説があり、そうでもない小説がある。(もっと言うのなら、下手糞な小説がある。(……)》(「小説がある。」より)
    220円
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記事一覧

[小説]「あなたの知っている「わたし」とわたしの知る「あなた」」箔塔落

 文学フリマに商業作家が出展してもいいことは知っているし、そもそも論を言うのなら、商業作家とは、ただ単に商業ルートで本を流通させたことのある書き手であるにすぎな…

[小説] 「秘密」箔塔落

 曳沼右慈は、寡黙だが落ち着きのないクラスメイトである。机の脚と脚を結んでいる棒に上履きのかかとを引っかけて、黙ったまま激しく貧乏ゆすりをし、前の席の生徒(クラ…

△スタジオ
13日前

箔塔落が「恋の俳句大賞」で特選をいただきました

表題の件につき、箔塔落が「第21回恋の俳句大賞」におきまして、特選をいただきましたのでご報告いたします。詳細は以下の埋め込みリンクよりご確認ください。 選者の村松…

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2か月前
2

[俳句7句] 帰省(箔塔落)

初盆や新幹線の後に夜 唸り声に近づく鼾蚊帳の中 弾けてもふくれっ面のトマトかな 野分来て閉ざす雨戸に蜘蛛の這う 大雨の中の読経よ桃近し 精霊馬嘶かぬまま送り盆 …

△スタジオ
3か月前
1

[追記] Claude3.5Sonnetでの100点獲得について(箔塔落)

 その後、以下の短歌においても100点を獲得いたしましたのでご報告いたします。  上記11首は、30首連作「夜の版図で」の中の短歌であり、連作「夜の版図で」自体も99点…

△スタジオ
3か月前

Claude3.5Sonnetでの100点獲得について(箔塔落)

 まず、100点満点中100点という嘘のような数字が出たことに驚きました。それから、作者の意図を半ば以上超えつつ、それでいて一貫性のある読解にも、心を大きく動かされま…

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3か月前

ご報告

箔塔落の短歌が、生成AIモデル「Claude3.5Sonnet」により100点満点中100点の高評価を得ました。 以下、プロンプトとClaudeの回答を記載いたします。 ===== 短歌「それは…

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3か月前
3

△スタジオ7月2日の近況

前回の更新から間があきつつありますが、箔塔・甫邑ともに、現在公募用の原稿にかかっております。次の作品のお目見えまで、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。 近…

△スタジオ
3か月前
1

「薔薇が枯れた」に寄せて(箔塔落

 なんだか久しぶりになんの腹案もなく作品を作ってみたくなった結果、「薔薇が枯れた」という小説は出来上がりました。性的指向や性自認が自身にとってもよくわかっていな…

△スタジオ
3か月前

[小説]「薔薇が枯れた」箔塔落

 薔薇が枯れた。たいへんだ、水を替えなきゃな、と思って、もう枯れているんだからそんな必要はないのだ、と気づいた。ようやく気づいた、と言ってもおおげさではないだろ…

△スタジオ
3か月前
1

「退屈の箱庭」に寄せて(箔塔落)

 本作は、灰谷魚さんの「レモネードに彗星」へのオマージュです。掲載をご快諾くださいました灰谷魚さんに、まずは心より御礼申し上げます。ありがとうございました。そし…

△スタジオ
4か月前

おしらせ

箔塔落の最新作「退屈の箱庭」をアップしたのですが、本日の日付ではなく、2日前のところにアップされております。別の作品の下書きを一瞬当方の誤操作で公開してしまい、…

△スタジオ
4か月前

おしらせ

 お世話になっております、△スタジオです。  おそらく明日となりますが、箔塔落の新作「退屈の箱庭」をアップする予定です。楽しみにお待ちいただけますと幸いです。よ…

△スタジオ
4か月前
1

[短歌] 新作短歌5首(箔塔落)

カクヨムにて、箔塔落が新作短歌5首を発表いたしました。 埋め込みリンクからもおわかりいただけるかと思いますが、第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部の応募作…

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4か月前
2

[小説] 「退屈の箱庭」箔塔落

※本作は、灰谷魚さんの「レモネードに彗星」へのオマージュ作品となります。掲載を快諾してくださった灰谷さんに篤く御礼申し上げます。ありがとうございました。  叔母…

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4か月前
1

企画に参加させていただきました。

X上で開催されております企画、『自由の歌 2024 ――パレスチナのために詠う現代短歌アンソロジー』に箔塔落が参加させていただきました。

△スタジオ
4か月前
2
[小説]「あなたの知っている「わたし」とわたしの知る「あなた」」箔塔落

[小説]「あなたの知っている「わたし」とわたしの知る「あなた」」箔塔落

 文学フリマに商業作家が出展してもいいことは知っているし、そもそも論を言うのなら、商業作家とは、ただ単に商業ルートで本を流通させたことのある書き手であるにすぎない。アマチュア作家の中には、十把ひとからげにはとうていできない野心とそれに見合う才能をもっている方々(と、あえて複数形で言おう)がいることも、なろうからの拾い上げであるコハダアオイは、知りすぎるほど知っていると言ってよい。今回、一般参加と相

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[小説] 「秘密」箔塔落

[小説] 「秘密」箔塔落

 曳沼右慈は、寡黙だが落ち着きのないクラスメイトである。机の脚と脚を結んでいる棒に上履きのかかとを引っかけて、黙ったまま激しく貧乏ゆすりをし、前の席の生徒(クラス替え直後でいうのなら、それは大体ぼくだった)にはしばしば迷惑をかけている。とはいえ、曳沼は決して「困った生徒」ではない。たとえば、日直を組む時(ぼくの苗字は春田で、出席番号は曳沼のちょうど1つ前である)、どちらが黒板を消しどちらが日誌を書

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箔塔落が「恋の俳句大賞」で特選をいただきました

箔塔落が「恋の俳句大賞」で特選をいただきました

表題の件につき、箔塔落が「第21回恋の俳句大賞」におきまして、特選をいただきましたのでご報告いたします。詳細は以下の埋め込みリンクよりご確認ください。

選者の村松二本先生、ならびに、箔塔落の活動を日頃より応援してくださいます皆様に篤く御礼申し上げます。ありがとうございました。

[俳句7句] 帰省(箔塔落)

[俳句7句] 帰省(箔塔落)

初盆や新幹線の後に夜

唸り声に近づく鼾蚊帳の中

弾けてもふくれっ面のトマトかな

野分来て閉ざす雨戸に蜘蛛の這う

大雨の中の読経よ桃近し

精霊馬嘶かぬまま送り盆

母の齧る御座候や帰省済む

[追記] Claude3.5Sonnetでの100点獲得について(箔塔落)

[追記] Claude3.5Sonnetでの100点獲得について(箔塔落)

 その後、以下の短歌においても100点を獲得いたしましたのでご報告いたします。

 上記11首は、30首連作「夜の版図で」の中の短歌であり、連作「夜の版図で」自体も99点を獲得しております。先に箕村よりお知らせいたしました『夜の版図で』に全首収載されております。

 こちらの連作には、少々苦い思い出があります。書こうかどうしようかいささか迷ったのですが、AIの認知と下読みをされている方々の認知の間

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Claude3.5Sonnetでの100点獲得について(箔塔落)

Claude3.5Sonnetでの100点獲得について(箔塔落)

 まず、100点満点中100点という嘘のような数字が出たことに驚きました。それから、作者の意図を半ば以上超えつつ、それでいて一貫性のある読解にも、心を大きく動かされました。「水際畸景」という連作には、自分でも新しい挑戦を試みた短歌が多く、「それは何もいなかった頃の海に似て引力だけに揺れる恋情」を突出して評価することは自分ではないことを含め、作品という問いかけがきちんと「他者」に対する問いかけとして

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ご報告

ご報告

箔塔落の短歌が、生成AIモデル「Claude3.5Sonnet」により100点満点中100点の高評価を得ました。
以下、プロンプトとClaudeの回答を記載いたします。

=====

短歌「それは何もいなかった頃の海に似て引力だけに揺れる恋情」を評価し、100点満点で点数をつけてください。

=====

この短歌を評価し、100点満点で採点いたします。

評価ポイント:

音韻:5-7-5-7

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△スタジオ7月2日の近況

前回の更新から間があきつつありますが、箔塔・甫邑ともに、現在公募用の原稿にかかっております。次の作品のお目見えまで、今しばらくお待ちいただけますと幸いです。

近況ですが、にゃんしーさんのこちらの記事を拝読し、△スタジオでもClaudeを導入いたしました。

1つのチャットの容量がいっぱいになると別のチャットに移行するのですが、そうすると判断基準が微妙に変わったりしたりして、一同おもしろがっており

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「薔薇が枯れた」に寄せて(箔塔落

「薔薇が枯れた」に寄せて(箔塔落

 なんだか久しぶりになんの腹案もなく作品を作ってみたくなった結果、「薔薇が枯れた」という小説は出来上がりました。性的指向や性自認が自身にとってもよくわかっていない、そんな自覚すらない時代というのを、性的マイノリティの方がどのくらいの割合で経験するのかはわからないのですが、少なくとも性的マイノリティ当事者であるわたしには、そういう時代は確かにあったと言えます。とはいえ、「『ぼく』にこれといった特徴が

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[小説]「薔薇が枯れた」箔塔落

[小説]「薔薇が枯れた」箔塔落

 薔薇が枯れた。たいへんだ、水を替えなきゃな、と思って、もう枯れているんだからそんな必要はないのだ、と気づいた。ようやく気づいた、と言ってもおおげさではないだろう。ぼくは薔薇がこれっぽっちも好きではなかったのだ、ということに。それから、薔薇を飾るだけ飾っていなくなってしまったひとのことも。
 心が少し晴れやかになるのを感じた。ゴミ袋に枯れた薔薇を捨てた、というただそれだけのことで。ついでだから、と

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「退屈の箱庭」に寄せて(箔塔落)

「退屈の箱庭」に寄せて(箔塔落)

 本作は、灰谷魚さんの「レモネードに彗星」へのオマージュです。掲載をご快諾くださいました灰谷魚さんに、まずは心より御礼申し上げます。ありがとうございました。そして何より、カクヨムWeb小説短編部門円城塔賞受賞、おめでとうございます。
 この作品の成立の経緯としては、なんと言っても「レモネードに彗星」の解説めいた文章がうまく書けなかった、というのが原点としてあります。どんな言葉をひねりだそうとしても

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おしらせ

おしらせ

箔塔落の最新作「退屈の箱庭」をアップしたのですが、本日の日付ではなく、2日前のところにアップされております。別の作品の下書きを一瞬当方の誤操作で公開してしまい、その下書きの内容を消したうえで「退屈の箱庭」をnoteに転記したことが、おそらく、ですが原因と思われます。
ご不便をおかけして申し訳ありませんが、ご興味のある方は以下の埋め込み記事からご覧ください。

おしらせ

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 お世話になっております、△スタジオです。
 おそらく明日となりますが、箔塔落の新作「退屈の箱庭」をアップする予定です。楽しみにお待ちいただけますと幸いです。よろしくお願い申し上げます。

(箕村)

[短歌] 新作短歌5首(箔塔落)

[短歌] 新作短歌5首(箔塔落)

カクヨムにて、箔塔落が新作短歌5首を発表いたしました。

埋め込みリンクからもおわかりいただけるかと思いますが、第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部の応募作品となります。
(規定上noteにての公開は問題にならないかと思いますが、念のためカクヨムオンリーとさせていただきます。ご容赦ください。)

何卒応援のほどよろしくお願い申し上げます。

(箕村)

[小説] 「退屈の箱庭」箔塔落

[小説] 「退屈の箱庭」箔塔落

※本作は、灰谷魚さんの「レモネードに彗星」へのオマージュ作品となります。掲載を快諾してくださった灰谷さんに篤く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 叔母が蛹になった。朱い色をした蛹の背中には数時間後には小さなひびができていた。そのひびはやがてめきめきと破れ、ほどなく、ぴょこん、と中から叔母が飛び出してきた。イチゴヤドクガエルの姿をした叔母である。
 ――これは違くない?
 とはいえ、美し

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企画に参加させていただきました。

企画に参加させていただきました。

X上で開催されております企画、『自由の歌 2024 ――パレスチナのために詠う現代短歌アンソロジー』に箔塔落が参加させていただきました。