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キクタンを150%使いこなすテクニック。文脈を自ら作り、定着率を上げる。

こんにちは! 語学の裏設定のSlovarです!

大人気!累計390万部突破のベストセラー単語帳『キクタン』を使っている人、多いと思います。リズム♪に合わせて、豊富なフレーズと例文を覚えられるのが特徴ですよね。

にも関わらず、

キクタンで覚えたことが英会話で活かせない
(≧ヘ≦ )

という声を多く聞きます。

そこで今日はキクタンを宝の持ち腐れにしない方法をご紹介します。

【プチ結論】
・文脈がない単語は、会話中に文脈の肉付けを施す。
・そのために、会話中キクタンを見る。
・勉強家であるという印象を作る。
・キクタンのどこにどんな単語があるかという地図ができたら、会話の機会を求めよう。

1.キクタンの問題点「文脈で肉付けできない」

まずキクタンの紙面をご覧ください。

このように、単語→意味→フレーズ→例文というように、段々と使い方の輪郭を広げるスタイルを取っているので、学びやすい設計です。

しかし「学びやすい」からといって、「会話で使いやすい」とは限らないのです。

以前、InputとOutputの関係性について書きましたが、単語は文脈の肉付けが施されてこそOutputに繋がるのです。

文脈と結びついておらず、記憶の中で孤立している単語は会話で使えない単語になってしまうのです。

その点がキクタンの弱点で、ゆえに「キクタンで覚えたことが英会話で活かせない」という問題が起きてしまうのです。

かと言って、キクタンを出版する人がキクタンに文脈を付けるのは期待しないほうが良いでしょう。なぜなら、紙面の広さの関係で、多くの文章が入らないので。

ということで、キクタンを使う側が一工夫盛らないといけないのです。


2.ならば自分で文脈を作ってしまおう

キクタンのように文脈が無いものは文脈を作ってしまったら良いのです。私のオススメの方法は

会話中にキクタンを見てしまう

というものです。

そもそも、文脈とは個々の語同士の関係性、または語と文の関係性のことです。いずれにせよ「関係性」なので、キクタンの単語・フレーズ・例文を現在の会話と関連付けてしまえば良いのです。

これだって立派な文脈です。

現在行っている会話ほどリアルな会話は無いので、むしろ今まさに行われている会話と結びつけることは、長期記憶につながりやすいです。

その裏返しは
常にキクタンは持ち歩け
なのです。

繰り返したキクタンを常に持ち歩き、会話の都度、見返してしまう。

例えば、海外保険の話を英語でしていて「保険料」って英語で何だったけな?と思っている一方で、前キクタンで見たな、とも思っているとしましょう。

そういう時はすかさずキクタンを取り出して復習するのです。あ、「premium」と言うのだったっけな (前章の紙面の写真に乗っています)という安堵とともに記憶にpremiumという単語が定着するのです。これが生の文脈による肉付けです。

流石にキクタンは常に持ち歩けないし、会話中に見れないよ、、、と言いたくなる気持ちも分かります。確かに、会話中にキクタンを突然取り出しにくいですよね。

しかし、勉強家な第一印象を作ることに成功していればキクタンは持ち歩いていても、会話中に開いても、不自然でもなんでもないのです。その第一印象の作り方についてはこちらからご覧いただけます。

私は、オーストラリアの短期留学中は常にノート1冊、キクタン2冊は持ち歩いていました。会話中に開いたら、むしろみんな一緒に単語を探してくれる始末で、勉強が2倍ほど楽しくなりました。

文脈は読むだけものではなくて、
作ることもできる。

そんな発想の転換が強い武器になるということを覚えておきましょう。


3.コツは「決め打ちせよ」

会話中にキクタンを見ることもできますが、会話の前でもよいのです。もし使う単語が分かっていて、キクタンで学習したことがある単語であれば。

例えば、忘れもしない7年前の例を挙げます。

オーストラリアのゴールドコーストという街に観光に行っていたときのことです。カフェでコーヒーを飲み終わり、店を後にしてしばらくしてから帽子を置いてきてしまったことを思い出します。

その時にふと頭によぎったのが「うっかり~してしまう」という単語をどこかで見たなという記憶。

受付の人に話しかける前に、柱の角でキクタンをめくり、その単語を探していました。あ、「inadvertently」だったっけ、と。よし、この単語を文で使うぞと、決め打ちをして、頭の中で何度か予行演習した通りの文で尋ねました。

それから7年たった今でも、その単語の事は忘れていません。inadvertentlyは私のお気に入りの単語で、セピア色の記憶の中で輝いています。

こうして1つ1つの単語の裏に物語を作っていき、その蓄積数と、深度が、英語力に反映されてくるのです。


4.キクタンは大体の単語の位置だけ覚えておけば良い

このように考えた場合、キクタンに収録されている単語と例文は全て覚えなくても良いと言えます。

本のどの辺りにどんな単語が有ったかという、薄っすらとした記憶さえあれば、検索性が高まり、会話の中で話の筋をあまり折らずにアウトプットをすることができます。

英会話をする前に、あれもしなきゃ、これもしなきゃ、と準備の準備を重ねて実践に移れない人が多くいますが、そのような方への良い処方箋になります。

単語はアウトプットをしないと意味がないので、インプットの段階でアウトプットのしやすさをある程度向上させたら、アウトプットしてしまいましょう。

まとめ

キクタンの例文には文脈性が無いため、アウトプットに繋がりにくい。そこで、勉強し慣れたキクタンを持ち歩いて、自らの手で文脈を作ろう。会話中に開いて、使おうとしていた単語を探そう。その時の情景が文脈となるから、会話中に検索した単語は定着しやすい。


余談"いろは歌の凄さ"

英語は26文字のアルファベットからできていますが、「a b c d e f g」おなじみのアルファベット表には何か法則性はあるでしょうか?

直感的に分かる通り、何も法則性はありませんし、全部組み合わせて1つの文章になるなんてこともありません。その国の言語で使われている文字をダブらず全部集めた表が文脈を持つだなんてこと、普通はありえないのです。

せめて機能性を持たせることが限界でしょう。

日本語には五十音図という表がありますよね。「あいうえお、かきくけこ」でお馴染みの、ひらがなの表です。一応、母音、子音の構造を考えた上での表なので、無意味な文字の配列ではないのです。規則正しく並んでいるので、機能性があると言えます。文脈はありませんが。

と・こ・ろ・が

キクタンの話や、文字表の話を踏まえると、いろは歌の凄さが見えているのです。なにせ、それ単体では意味を持たない1つ1つのひらがなをダブり無く全て使って、1つの立派な意味のある文章を作ってしまったのだから。

しかも、とても深い文脈まで!

私は英語も好きなのですが、こんな素敵な奥深さがある日本語も大好きです。日本語の素敵さもついでに再発見してもらえたら嬉しいです。

この記事が皆さんの語学学習の糧になったことを祈って。

それでは!


インプットとアウトプットの関係性についてもっと知りたい人はコチラの記事をどうぞ。


いつも記事を読んでいただきありがとうございます。英語学習に苦しんでいる方、つまらなそうに嫌々語学を学んでいる方が周りに居ましたら、シェアしていただければと思います。楽しく、深く、語学に取り組める人が1人でも増えたら幸いです。