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【『嫌われる勇気』著者、最新刊】岸見一郎『ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方』本日より発売!

哲学者・岸見一郎先生の『ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方』(四六判ソフトカバー・272ページ・1,500円+税)が6月3日(金)から発売となりました。

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『ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方』岸見一郎

岸見先生といえば、『嫌われる勇気』の著者として有名。専門の西洋古代哲学と並行し、アドラー心理学を研究され、著書を通して、人生や人間関係に悩む多くの人たちに救いの手を差し伸べてこられたのはご承知のとおりでしょう。

そんな岸見先生の最新刊は「学び」がテーマです。学生に限らず、社会人になっても、学ぶことは一生ついて回ります。とくにコロナ禍で、あらためて学ぶことと向き合った人は多いのではないでしょうか。

岸見先生自身、若い頃はもちろん、60歳を超えてからも、『嫌われる勇気』に関する韓国での講演がきっかけで韓国語を学び始めるなど、自分の知らないこと、新しいことを学び続けることで、刺激的な毎日を送られています。

岸見先生によれば、「楽しいから学んでいる」といいます。だからこそ「学ぶことに目的はいらない」、これが本書の岸見先生からのメッセージです。

学ぶことに目的を設定することのどこが問題かといえば、役に立たないのなら学ばないという人が出てくるということです。何かの目的があっても、目的を達成するために「だけ」勉強することになってしまい、そうなると、目的達成のために必要でないことには一切目もくれないことになります。

『ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方』(p.26)

現に今まさに、資格取得や進学などを目的に勉強している人は少なくないと思いますが、その勉強がつらくて、やりたくない、長続きしないなどと、悩んではいないでしょうか。巷では、効率よく学んで目的を達成するためのハウツー本があふれています。しかし本来の学びは、効率よく目的を達成するためにあるわけではありません。

直近の目的を見据えて勉強すると、効率が重視され、ゆっくりと学べなくなるのも問題です。無駄なく、つまり例えば入学試験のための勉強であれば、出題傾向を調べ、過去問を時間を決めて解くというようなトレーニングを重ねると、やがて問題に首尾よく答えられるようにはなるでしょうが、これを「学ぶ」といっていいかは疑問です。

『ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方』(p.28)

岸見先生は「成功のためではない学びがある」といいます。それが「今、学んでいるその時が喜びであり、幸福である」と感じられる学びです。つまり、そのために本書のタイトルにある「ゆっくり学ぶ」ことが大切になってきます。

では、学ぶことの意義、ゆっくり学ぶことの楽しさや喜びを味わうにはどうすればいいのか。そこで、ギリシア哲学やアドラー心理学の知見、自らの読書・外国語学習などの体験から岸見先生に書いていただいたのが本書です。

以下に目次を抜粋します。

第一章 なぜ学ぶのか
哲学は役に立つかどうかを考えない/誰もが最初は何かのために学んでいない/競争は学ぶ喜びを奪う/「今」幸福でないなら学び方に問題がある

第二章 そもそも学びとは
学ぶことは想起すること/学びつつあるとともに学んでしまっている/自分で考え抜かなければならない/ゆっくり考える過程が楽しい/分散学習の勧め

第三章 読書は学びの源泉
読書がすべてではないが、学べることは多い/ただ面白いから読む/本があれば一人でも生きていける/本も食事もゆっくり味わう/電子書籍はありか

第四章 書くことは学ぶこと
知識は「持つ」ことができない/考えるためのアウトラインプロセッサ/紙に書いたものはデジタル化する/音声入力は使えるか

第五章 外国語学習は世界を広げる
言語に優劣はない/言葉から文化を学ぶ/辞書を引くことを楽しむ/例外を知るのは面白い

第六章 生きることは学び続けること
学びを通して学びを得る/できない自分から出発する/学びも人生も予定を立てられない/偶然を活かして自分の人生を生きる/気がついたら遠くまで

こちらから試し読みができます。

「競争のために学んではいけない」「学ぶことそれ自体が喜び」「学び方を変えると生き方が変わる」……資格試験や入学試験のため、直近の成績を今すぐ上げたい人には本書は向かないかもしれません。

しかし、これからのあなたの人生を豊かにしてくれる「学びの本質」がこの本には詰まっています。ぜひお手に取っていただき、一人でも多くの人が、学ぶことから幸せを感じられるようになれば幸いです。

『ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方』書籍詳細

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