見出し画像

少しお堅く『足の構成について』

体重を支える、歩行運動をする、ふたつの大きな役割を果たしている足のことを知らずして、良い靴は作れません。その足を構成する要素と、特に重要な骨格について、少しお堅く解説してみました。

足の構成要素

【 骨と筋肉 】
○ 骨

身体の様々な器官の保護と、重量を支え姿勢を保持している組織。
骨と骨の連結部「関節」は、運動の支点・力点・作用点となっている。関節で結合した複数の骨の構造を「骨格」と言います。

画像1

○ 筋肉
収縮することで、力を発生させる組織。
「骨格筋」: 関節などの骨格を稼動させる筋肉。
「内在筋」: 筋肉の起始と付着部が足部にある筋肉。
「外在筋」: 筋肉の起始筋肉や付着部の片方が足部ある筋肉。

画像2

【 腱と靭帯 】
○ 腱

骨と筋肉を結合させている組織。
強靭さと弾力詩を併せ持つ繊維組織。(例 アキレス腱)

画像3

○ 靭帯
骨と骨を結合させている組織。腱よりも強靭な組織で、わずかに弾力性もある(例 前脛腓靭帯・後脛腓靭帯)

画像4

【 血管 】
○ 動脈

心臓から肺へ向かう血管。
心臓のポンプ作用により血が流れる。血圧に耐えられるよう血管の壁は厚い。

画像5

○ 静脈
肺から心臓へ戻る血管。
周りの筋肉の収縮運動により血が流れる。動脈に比べ血管の壁は薄く、
逆流防止の弁(静脈弁)が付いている。

画像6

【 神経と汗腺 】
○ 神経

全身に張り巡る情報伝達の組織。
「運動神経」: 運動の指令を内臓や筋肉へ伝達する神経。
「感覚神経」: 体外から受けた刺激を脳へ伝達する神経。

画像7

○ 汗腺
皮膚の中にある汗を分泌する器官。
「エクリン汗腺」: ほぼ全身に分布する体温調節のための汗を出す腺。汗は無臭。
「アポクリン汗腺」: ワキの下など局所的に分布し、緊張、驚きの際に汗を出す。

画像8

足の骨格

【 足の骨格 】
骨と関節から成り立ち、体重を支える身体の土台となる部分。片足、28個の骨で構成されています。しかし、若年層には第五趾の中節骨が無い方も増えています。

画像9

趾骨(しこつ):末節骨・中節骨・基節骨を含む、指の部分の骨。
中足骨(ちゅうそくこつ):足で一番、幅の広い部分。第一趾と第五趾の中足骨の前方。骨頭(骨の先端の球状部分)を結ぶ直距離が「足幅」、周径が「足囲」
足根骨(そくこんこつ):体重が一番かかる箇所。
楔状骨(けつじょうこつ):第二趾の楔状骨上面が甲の高さ「足高」。
立方骨(りっぽうこつ):5つの骨と接し、多数の筋肉が付着している重要な骨。

足のアーチ構造

【 足のアーチ構造 】
四足歩行の動物は身体全体で成すアーチ構造により体重を支えています。

画像10

代わって、人間は足部にあるアーチ構造が「体重を支える」「衝撃を緩和する」
「足部を固め、蹴り出す力を効率よく伝える」という役割を担い、二足直立歩行が可能となっているのです

画像11

横アーチ:中足骨レベル、楔状骨レベル、後足部レベルの3つに分類。
内側縦アーチ:第1中足骨踵骨、内側楔状骨、舟状骨距骨、舟状骨で形成。
外側縦アーチ:第5中足、立方骨、骨踵骨で形成。
扁平足:内側縦アーチ(内ふまず)が低い足。
ハイアーチ:内側縦アーチ(内ふまず)が高すぎる足。


◀︎◀︎ 前回の記事  |  次回の記事 ▶︎▶︎

最後まで読んで頂きありがとうございます。
この記事が「いいな」と思えたら、お気軽に
右下の♡マークを押してみて下さい。
(noteアカウントの無い方でも押せます。)
   伊藤孝|シロクロ製靴(奈良の小さな靴製作所)
▼ 自己紹介
  伊藤孝 / シロクロ製靴
______________________
▼ サイトマップ
  作業風景 / 日々のこと / 自己紹介 / 靴のこと
______________________
▼ シロクロ製靴 SNS
  Twitter / Instagram / Facebook

______________________



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?